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【地域決勝】 日本一壮絶な戦いがついに開幕。未来のJクラブが生まれる挑戦 【地域リーグ】

2014/11/11 10:47配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム


ついに2014年の地域決勝がスタートした。
地域決勝とは、国内で一番壮絶な戦いの場として知られており、普段プロリーグしか見ないという方には馴染みがあまりないかもしれないが、先日J1昇格を決めた松本山雅もこの地域決勝で優勝したことから今の道のりを歩んだといっても過言ではない。
Jリーグを普段見ている人たちにも是非知ってもらいたい戦いであり、Jリーグを観ているからこそこの大会の大切さと熱さが手に取るようにわかると思うので是非注目していただきたい。

現在のJ2のチームには、この地域決勝を勝ち上がってJFLへ昇格し、その後J2へと昇格チームも多い。

地域決勝は、日本全国を9つの地域に分け、その地域のリーグを1位通過=優勝したチームだけが勝ち上がれる場所。
そして優勝を逃した場合、全国社会人サッカー選手権大会…全社と呼ばれる大会で3位以内に入ったチームが全社への切符を得ることができ、合計12チームだけが戦うことのできる大会である。

今年の出場チームと展望については以前執筆したが、
ついに開幕した。

地域決勝のグループ予選リーグが行われ、決勝ラウンドに勝ち進んだチームが決定した。


●予想通りの2つのクラブが強さを見せ決勝ラウンド進出

今回の地域決勝の優勝候補といえば、なんといってもFC大阪、そして奈良クラブであろう。
知名度的にもこの2クラブは現在地域リーグでは飛び抜けており、実力も充分だ。
この2クラブは同じ地域リーグで戦っているため、ライバル同士の関係にある。
今年のリーグ優勝は奈良クラブに決まり、地域決勝行きを決めたのは奈良クラブだった。

しかし、FC大阪は2位となってしまったものの、地域決勝への切符をあきらめるわけにはいかなかった。
地域リーグで優勝する以外で地域決勝の切符を掴み取るためには、全社で結果を残すこと。
そして実力があってもトーナメント戦のため難しい戦いが続く全社だが、FC大阪は確実に勝ち上がり、優勝という成績をおさめ、地域決勝への切符を掴んだ。

この2クラブは同じ関西リーグで戦っているものの全国的にみても、今注目すべき2チームであり、今回の地域決勝の優勝候補の大本命といって良いだろう。

地域決勝の過去の結果から見ても、全社で優勝したチームはJFLへの切符を掴むことが多く、全社からの勢いは止まらない傾向にある。
そして奈良クラブは今年天皇杯でJ1ベガルタ仙台を破るジャイアントキリングを起こすなど、実力は研ぎ澄まされつつある。
そしてこの2クラブはなんといっても、プロと定期的に練習試合を行えていることもひとつの強化の要因だろう。
関西や四国などのJクラブと定期的に練習試合を実現させているだけに、地域リーグでは味わえないレベルの高さを身で経験することができている。
そのため、地域決勝で集まる全国の強豪たちよりも上のレベルの相手と戦ってきた自信もついていることだろう。

FC大阪はリーグ3戦3勝と圧倒的な強さを見せた。
同じグループには強豪多し関東代表の浦安SCと、東北から出場のFCガンジュ岩手、そして北海道代表の十勝フェアスカイFC。
初日、リーグ最大の強敵と思われた関東代表浦安SCとの戦いに4-1で勝利すると、次ぐ二日目は、十勝フェアスカイFCに5-0と完勝。
そして最終日はFCガンジュ岩手との対戦で4-2という3連勝で決勝ラウンド行きを決めた。
3試合での総得点はなんと13得点。失点が3あったが、この得点力は武器であろう。

そして奈良クラブも3戦3勝のリーグ1位で決勝ラウンド行きを決めている。
初日、九州代表の新日鉄住金大分との対戦で4-0の快勝。続く二日目は四国代表の高知トラスターFCと対戦し、3-0。
予選最終日は全社3位で地域決勝へ挑んだVONDS市原FCに1-0と緊張感ある試合を制し、勝ち点9で決勝ラウンド行きとなった。
注目したいのは失点が0ということ。3試合を行い、奈良クラブは失点していないのだ。
3戦8得点失点0。失点していないことを考えるとこの予選リーグでの奈良クラブは強さを示した結果となった。

12チーム中、3戦全勝で勝ち点9を挙げたのはFC大阪と奈良クラブの2チームのみ。
決勝ラウンドもこの2チームを中心に展開されそうだ。


●決勝ラウンドへの切符を掴んだ2つのチームの挑戦

グループCで首位に立ち決勝ラウンド行きを決めたのは、サウルコス福井。
サウルコス福井はFC大阪や奈良クラブに比べると知名度は落ちるが、なんといっても注目は北信越リーグからの出場ということだ。
今Jリーグを観ても北信越が盛り上がっていることはみて取れる。
元々はサッカーが盛んという土地柄ではなかったものの、アルビレックス新潟が先陣を切った形で地域決勝での戦いから上へのステップを踏むと、松本山雅、長野パルセイロ、ツエーゲン金沢など北信越にはたくさんの注目クラブが誕生し、北信越リーグから巣立った。
現在J1ではアルビレックス新潟が戦い、さらに松本山雅がJ1昇格を決め、北信越にJ1チームが2つになること、そしてJ3では金沢が首位を走り長野もそれを追いかけているなど、J2への道が近づいてきている。
現在、サッカーが熱く拡がり盛んとなっている地域が北信越地方なのだ。
その北信越で優勝し、出場してきたのがサウルコス福井。
過去に2度地域決勝で戦った経験があるが、決勝ラウンドにははじめて駒を進めた。

初日、東海代表のFC鈴鹿ランボーレに2-1で勝利したものの、二日目には全社で2位の結果を出し地域決勝へと進んだクラブ・ドラゴンズに0-1で敗戦。
しかし最終日、中国代表・松江シティFCに5-0で大勝したことにより1位通過することとなった。

そして各グループを総合し、4番目の位置で決勝ラウンド行きを決めたのはグループCで2位となったクラブ・ドラゴンズ。

このクラブ・ドラゴンズが私個人的には注目で、決勝ラウンドに波乱を起こすとするならばここではないかと注目するチームだ。
このチームは毎年のようにたくさんのJリーガーを輩出する強豪名門大学・流通経済大の学生たちなのだ。
強豪大学サッカー部にはたくさんの部員が存在するが、大学のメイン大会をこなすのがAチーム(1軍)。
そのAチーム以下の強化の場として長年流通経済大はJFLに所属し戦ってきたが、JFLと大学の両方に二重登録ができなくなり、その結果関東1部で戦うこととなった流通経済大学FC。
そしてこのクラブドラゴンズはそのさらに下。社会人リーグで実戦経験を積むために組まれた流通経済大学のCチーム(3軍相当)なのだ。
しかし、流通経済大学が長年強く強豪という位置にいる理由はこういった層の底上げ強化が実ってのことだ。
過去に流通経済大学FCでプレーしていた選手がAチームに昇格し、その後プロ選手になった経緯も当然ある。
クラブドラゴンズは流通経大学FC…自分たちよりも上の2軍相当の選手たちよりも上の結果を全社で掴んだことで地域決勝に挑んでいる。
JFLに昇格してしまうと二重登録ができなくなるため、今後の行方はまだわからないものの、クラブドラゴンズは少しでも結果を出し、自分たちの大学内での位置を上げたいという気持ちと、結果を出すことで個々の上のステップに昇格したいというチャレンジが存在する。

当然選手たちは若く、勢いもあることだろう。
今年の地域決勝のダークホース的な存在だ。


この4つのクラブが11月22日からの地域決勝 決勝ラウンドで戦うことが決まった。
JFLからJ3にレノファ山口が昇格することが決まったので今年は3チームがJFLに地域決勝から昇格することができる。

枠は3。
戦うのは4チーム。

目指すは昇格。
そしてどのチームも意識するであろう、頂点―。

 

優勝候補の奈良クラブとFC大阪の直接対決は初日に行われる。
たくさんのサッカーファンの関心を惹くであろう。
そして、どういった決勝ラウンドとなるかを決める重要な試合となるに違いない。


今年、地域リーグから昇格するのは どのクラブになるかはもちろん、近い将来Jへと挑戦クラブにへと成長した時にこの登竜門があったところから見ていると思うものはさらに深くなるので、是非Jを観ている方たちにも注目してもらいたい―。

 

 

 (2014.11.11 PM23:30修正)

Good!!(85%) Bad!!(14%)

ご指摘ありがとうございます。
大変失礼申し訳ございませんでした。
修正いたしました。
読んでいただき、ありがとうございます。

飯守 友子 (CHANT編集部)   Good!!0 イエローカード0 2014/11/11|23:36 返信

一応新潟も、
1997 北信越L優勝(実はこの後すぐ2年後のJ2参入は承認)
1998.1 地域決勝2位でJFL昇格決定
1998 JFL(当時は2部相当)
1999~2003 J2
2004~ J1
と、松本同様地域リーグからJ1に辿り着いています。

名無しさん  Good!!0 イエローカード0 2014/11/11|22:41 返信

そうですか、新潟はOUT OF 眼中ですか。

名無しさん  Good!!2 イエローカード0 2014/11/11|19:40 返信

松本山雅は北信越初のJ1クラブじゃないですよ。新潟が最初です。

名無しさん  Good!!2 イエローカード0 2014/11/11|19:22 返信

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