【Jリーグ】 ジャッジに対して考える。Jリーグ第11節で起きた不可解な事案 【審判問題】
2015/05/11 16:03配信
カテゴリ:コラム
J1は第11節が行われたが、どうしても流せない場面が複数あった。
今季に入り、Jリーグにおけるジャッジの改正があったが、それでも今季はジャッジに対しての物議が多い。
そんな中で起こった昨日気になった事案について、考えたい。
●オフサイドの基準とは?
首位を走り、まだ無敗の浦和レッズをホームに迎えたベガルタ仙台。
浦和レッズにとって鬼門とも言われるベガルタ仙台のホームスタジアム・ユアステックスタジアム仙台だが、前半。
ベガルタ仙台の1点目を振り返りたい。
https://www.youtube.com/watch?v=sjse4Pt92K0
(34秒くらいから)(出典スカパー)
このシーンだが、クロスが入り、ニアで待っていた金園がヘッドをしにジャンプしている。
この金園は完全にオフサイドポジションなのだが、ボールには触れなかった。
ファーでボールを受けたキムミンテがゴールを決めたわけだが、この金園のオフサイドはプレーに関与していないとされ、オフサイドの判定にはならずゴールが認められた。
が。
金園はオフサイドポジションでボールには触らなかったものの、ジャンプをしている。
金園の位置を見て浦和レッズ槙野は足を止めてファーの選手のコースを消しにいかなかったことを考えると、関与していないとは言い難い。
ボールに触れなかっただけ、ということなのだ。
これが認められてしまうと、極論だがボールに触らないのであればオフサイドポジションに選手がいてもフェイクで関与するフリをした攻撃が成り立ってしまうということになる。
それはいかがなものか。
4月18日に行われたFC東京×サンフレッチェ広島でサンフレッチェ広島・柏がゴールネットを揺らしたが、その時オフサイドポジションにいたドウグラスがプレーに関与したとしてオフサイドを取られ、ノーゴールとなったことがあった。
https://www.youtube.com/watch?v=He6z48ZdfvA
(1分20秒くらいから)(出典スカパー)
その時、ドウグラスは確かにオフサイドポジションの位置にあり、柏のシュートには触ってはいない。
しかし、ドウグラスもまたジャンプし、東京のGK権田がそれに合わせて飛んだようにも見え、それが関与と取られ、オフサイドという判定になった。
結果的にオフサイドとなり、ノーゴールとなったわけだ。
ベガルタ仙台のゴールはゴールとして認められた。
オフサイド判定はなし。
サンフレッチェ広島のゴールはノーゴールとなった。
オフサイド判定あり。
この違いは?
ボールに対して飛んだ金園。相手デイフェンスもそれを見た結果動きを止めたが関与はなし。
柏のシュートに触らなかったが、ドウグラスが飛んだことで相手GKを飛ばせたためか関与したとの判定。
気になったのは
基準は一体どちらなのか、ということなのだ。
仙台の件は、あの1点目がオフサイドではないのだとするとオフサイドポジションにいる選手がボールに対して触れなきゃOKということになってしまう。
果たしてそういった基準が今年の基準なのだろうか。
触らなかったが、ジャンプし関与したとされた広島の件はどう説明するのか。
試合は常に動いているものであり、状況と場合が違うことや主審が違うのもわかる。
しかし、一貫性を持ったジャッジに気を付けているといいつつも、一貫性がないと感じてしまうようなオフサイドの基準。
ベガルタ仙台×浦和レッズはお互いの気持ちが全面に出た試合となり、4-4の熾烈な戦いとなった。
しかし、あの1点目の判定が違ったとしたら。結果はまた違った試合となっていたかもしれない。
試合は熱くリーグの一戦とは思えないほどに気迫のある一瞬も逃せない一戦となったが、FC東京×サンフレッチェ広島の件は別件と考えても、あのベガルタ仙台の1点目にしこりが残ってしまったのは残念だ。
そしてゲーム途中で、槙野がボールをキャッチした場面。
おそらくその前にファールを受けて、試合を止めたという形なのだろうが、試合を止めるのは選手ではなく笛だ。
どういったファールがあったのかそれともなかったのか、わからないが、ボールを手でキャッチした時には試合を止めてくれということだったのであろう。
しかし、審判が笛を吹いていない以上は、ボールをキャッチしてしまうことはどんなに不服があっても、認められないことだ。
ボールを両手でキャッチしたことで笛は吹かれ、槙野のファールとなったが、カードは出なかった。
故意に手を出すことはカードに値する行為とされているが、カードの判定はなかった。
その前にあったとするファールとの相殺になったのかはわからないが、槙野はそれでもその後副審に対してかなり怒っていたようだった。
ちゃんと見てよ!というようなことを言っていたが、選手が試合を止めたいからと手でキャッチして良いわけではないであろう。
試合を止めたかったのか、それともファールで当然という気持ちで笛が鳴ると想定してキャッチしたのかはわからないが、不可解な場面であったことは確かだ。
●絶対にあってはいけない。サッカーは暴力じゃない。
今年、鹿島アントラーズ×サガン鳥栖の試合で、サガン鳥栖・キム・ミンヒョクが鹿島アントラーズ・金崎に対して故意に顔面をスパイクで踏みつけるように足を振り落した場面。
多くの問題提議と物議を起こした行為であり、Jリーグも倫理委員会にかけ、出場停止処分が課された。
試合のその場ではカードすら出なかった行為だったが、鹿島は抗議し、Jリーグが審査した形で鳥栖及び、キム・ミンヒョクが謝罪を示した。
鹿島の練習場に金崎本人を訪ね、クラブに対し、そして金崎夢生本人に対し直接謝罪を行ったのは記憶に新しいが、また起きてしまった。
ボールがあるから良いということではもちろんないが、今回はボールはまったく存在していない場面で起きた。
ボールがないからこそ主審の姿は近くにはなく、見ていない場所で悪質極まりない行為があった。
サンフレッチェ広島×ガンバ大阪の試合。
3位と4位の上位対決であり、1stステージの今後を左右する一戦だったが、
ガンバ大阪DF岩下がサンフレッチェ広島MF清水航平の腹部を思いっきり殴ったように見えた。
https://www.youtube.com/watch?v=M_nAn1ywhEk
映像で見ても完全にこれは肩や肘といった問題ではなく、拳を作り腹部、それもみぞおち付近に思いっきり力を入れ振り切った状態で殴っているように見える。
これは選手としてはもちろん、人としての部分で大問題であろう。
どんなに熱くなっていても、試合中でアドレナリンが全開だとしても
腹が立ったから、人を殴る。
という行為はしてはいけないということは、小さな子供でもわかることではないだろうか。
試合中に、暴力を振う。
そんな行為は許されるべき行為ではないはずだ。
試合中、挑発があることもあるであろう。
心理戦もあるため、相手を怒らせることも作戦のひとつであえて挑発する場合もある。
以前W杯で侮辱的発言があり、フランス代表・ジダンが頭突きをするという行為があり、ジダンはW杯決勝の舞台で退場処分となってしまったこともあった。
今回岩下がこのような行為をするにあたり、どんな理由があったかはわからない。
挑発があったのかもしれないし、全くない状態でプレーの面で腹が立ってなのかはわからないが。
理由がなんであれ。どうであれ。
ピッチに立っている以上、そして人としても
人を殴ることは、ダメだ。
試合を行う上で、選手入場の際に選手たちよりも先にピッチに入るフェアプレーフラッグ。
その日ピッチに立つ全員がフェアプレーを誓い、サインを書き入れる。
毎度試合の度にサインを入れていることになるが、それを流れ作業のひとつと思ってしまっては困る。
フェアプレーをすることを 誓っているのだ。
この試合においてフェアプレーで戦うことを誓っているからこそ、サインし
選手よりも先にピッチにフラッグが入り、観客に示すのだ。
ピッチの上でするのはサッカー。
格闘技でも暴力でもケンカでもない。
絶対にあってはいけないことなのだ。
この行為に対し、Jリーグが倫理委員会を開くなどの審議にかけることや、サンフレッチェ広島が抗議をすること、ガンバ大阪が独自調査を行うことを願っている。
誰かが手を挙げないと、行動を起こさないと動かないではなく、これだけ物議となっているのならフェアプレーを掲げる以上しっかりと取り扱ってもらいたい。
流すことではない。
この行為が原因でケガをした場合や、なにかがあった場合。
誰が責任を取るのであろうか。
岩下はプレーヤーとして良い選手であっても、こういうひとつの行為がすべてを否定に変える。
やってしまった、では済まされないこともある。人を殴って怪我を負わせること、それは社会では傷害罪になることや刑事事件として扱われることもあること。
そういった責任を負う行為だということを、今一度考えてほしいものだ。
どんな理由があっても人を殴るなんてことはあってはいけない。
絶対にNOなのだ。
ボールのないあの場面で力いっぱいぶつかりに行く必要もなければ、相手選手に接触する場面でもないはずだ。
せっかくガンバ大阪が昨年から続き今、好調を続け注目を集める中で、こういった行為があるととても残念であり、クラブ全体が問われることとなる。
今後この事が流れてしまわないよう願うが、できることならピッチの上で起きてしまったことはその時にピッチの上でなんらかの決着となることを願いたい。
もちろんその後の倫理委員会等、処分を決めるのはピッチの上だけでは厳しいこともあるが、こういった行為があった時ボールがない場所とはいえ、審判がいる以上ピッチの上で裁いてもらいたいものだ。
ジャッジに関して両チームに公平な視点で見ていても、100%納得のいくというものはなかなか難しい。
それがジャッジというものだし、審判に試合を壊されたくはないが、審判の世界も私たちが思っている以上の難しくそしてサッカーを当然私たちよりも知っている。
しかし、今回取り上げたこの事案に関しては、流すことはできない。
オフサイド判定の一貫性はサッカーの面白さが詰まっているゴールという場面に大きく影響すること。
ハンドという行為に対しての見解。
ピッチ上で暴力があったという事実。
今後、しっかりと解決してから、Jリーグの未来へ向けて 前へ進んでほしいものだ。
現地で観戦していた広島サポです。岩下はさすがにひどいです。主審の扇谷も気付いて欲しかったです。清水エスパルス時代の2010年の開幕戦で、森崎浩司を突き飛ばしたのも覚えています。岩下は何試合か出場停止にするべきだと思います。
名無しさん | 1 1 |2015/05/12|19:07 返信
すみません。森崎浩司→高萩洋次郎でした。
名無しさん | 0 0 |2015/05/12|19:59
これがグラウンダーのパスで、それをスルーしたらオフサイド取られてますよね。
ただ今回の形はなんとも言えないので主審の判断で良いかと思います。
名無しさん | 1 0 |2015/05/12|14:08 返信
もしグラウンダーのパスだったら…そのスルーした行為が、「相手競技者に干渉」していればオフサイドです。今回の件は…微妙ですね。槙野選手に干渉したとなるか…
また他の条件ですが、スルーつまりボールに触れなければ「プレーに干渉」していない。つまりオフサイドではない。
また、その後のプレーで「その位置にいることによって利益を得」なければオフサイドではない。
名無しさん | 1 0 |2015/05/12|19:13
JFAの「サッカー競技規則 2014/2015」に対するガイドラインを読めば明らかです。
金園選手のプレーはガイドラインの例示3、プレーに干渉していないので「オフサイドではない」、ドウグラス選手は例示6、相手競技者に干渉しているので「オフサイド」、それぞれまさにお手本どおりのプレーです。
ガイドラインどおりですので、疑問を持つなら審判に対してではなく規則に対してでは?
名無しさん | 3 1 |2015/05/11|21:48 返信
JFAのガイドラインどおりなら、金園選手はオフサイドポジションにいたが、利益を得ていないのでオフサイドではない。それだけのことと思いますが。
名無しさん | 1 0 |2015/05/11|21:15 返信
「利益を得ていない」だけではオフサイドじゃないとは結論付けられませんよ。
それに加えて「プレーに干渉していない」&「相手競技者に干渉していない」がといえて初めてオフサイドなしです。
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|21:46
>>映像で見ても完全にこれは肩や肘といった問題ではなく、拳を作り腹部、それもみぞおち付近に思いっきり力を入れ振り切った状態で殴っているように見える。
岩下が清水に肩肘をぶつけてるのは間違いないですが、拳で殴っているようには見えませんが。
腹部を殴られているのにやられた方が顔を押さえている理由もよく分からないですし。
一発退場+複数試合出停が妥当な反則ですが、議論したり批判をする際に事実を誇張するのは良くないと思います。
名無しさん | 2 1 |2015/05/11|20:20 返信
オフサイドの件も含め、題名と結論だけ読んだらいいこと言ってるように見えるけど、中身はヒドイなこの記事。
名無しさん | 2 0 |2015/05/12|19:42
筆者の、理由がなんであれどうであれ…やってはならないと書くのなら、もう少し映像を精査して確認するべきでは?あなたには殴ったように見えたのかもしれないが、違う角度から見ると明らかに肩が当たってるだけ。しかも広島の清水はえっ?という間があった後に顔に手を当てて倒れるというお粗末な演技。試合を見ていてガンバの岩下を挑発していたのは清水の方だ。こらは欧米でもよくあることだが、日本の選手は弱すぎる。簡単に笛を吹く審判に頼りすぎだからACLで勝てない。広島はそんなに情けないチームではなかったはずだ。根性まで浦和に引き抜かれたのか?
名無しさん | 3 0 |2015/05/12|18:47
サッカー指導者向け教材の映像編集をしています。その場面だけでなくそこまでの経緯を知るために90分間チェックしてみました。数分前に清水選手の審判を欺く行為に対しての岩下選手の抗議を主審が受け入れなかったという場面があり、その流れで岩下選手にフラストレーションが溜まったと見られます。この行為はあらゆる角度から見ても拳で腹を殴っているのではなく肩に肩を当てており、これはプレーが止まっている場面での報復行為と見なされクラブを通して口頭での注意が妥当かと思われます。その際、清水選手も顔を押さえて倒れるという行動はジャッジに悪い心象を与え、発端となるプレーも含め同様の注意が与えられる可能性があります。
名無しさん | 1 0 |2015/05/12|18:33
おもいっきりやってますねえ。
名無しさん | 1 1 |2015/05/11|21:33
仙台戦のオフサイドに関して。
ガイドラインには「“相手競技者に干渉する”とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、またはボールへ向う相手競技者にチャレンジすることによって、相手競技者がボールをプレーするまたはプレーする可能性を妨げることを意味する。」とあります。
このシーンでは槙野は「ボールへ向う相手競技者」とは思えない上に、金園は「相手競技者にチャレンジ」してはいないので、オフサイドではないで正しいと思います。
名無しさん | 2 0 |2015/05/11|17:01 返信
3番目の図を見れば、確かにそう書いてありますね。金園が触ろうとした事は直接的には関わってはいない、という事なんですね。
なるほど。基本的には、ボールに触れなければオフサイドにはならない。しかし、他の選手が抜け出す動きをしていなければ、触れなくてもオフサイドを取られる事もあるという事ですね。
改めてルールを勉強する機会になりますね。色々ありがとうございました!
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|23:26
追記
ガイドラインの3番目の例は、
「オフサイドポジションにいた攻撃側競技者(A)がボールに向かって走った」が結局オンサイドだった(B)がボールをプレーしたというものですが、
その場合には、結論として「(A)はボールに触れなかったので、罰せられることはない」となっている点をご確認ください。
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|20:39
読んでいるのは同じですが、読み方が違います。
「ボールに向かう」や「ボールにチャレンジ」ではなく、「ボールをプレー」となっています。
「ボールをプレーする」とはボールを意図的・意識的にタッチすることです。
これに対し、意図的・意識的にではなくボールにタッチした場合が「これ(ボール)に触れる」。
結局、「プレーに干渉する」においてはボールにタッチしてなんぼです。
ガイドラインではオフサイドに当たる場合・当たらない場合が図を用いて例示されていますが、
「プレーに干渉する」の場合でボールに触っていないのにオフサイドとなっている例はありません。
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|20:33
僕が読んでいるのは、別のものなんでしょうか?
〝プレーに干渉する〞とは、味方競技者がパスした、または味方競技者が触れたボールをプレーする、あるいはこれに触れることを意味する。
あるいは、とありますので、触ればオフサイド。触らなくても、味方がパスをしたボールに反応して、プレーをしているから、オフサイドだと考えられるんですが。
名無しさん | 0 1 |2015/05/11|20:07
>競技規則に、プレーに干渉する事、とあります。これは、ボールとは言っていないとはいえ、普通に考えればボールに対してのチャレンジも含まれると考えられます
含まれません。
ガイドラインを読んでください。規則の内容はガイドラインで詳しく定義されているので。
そもそもプレーに干渉するというためにはボールに触る必要があります。そのこともちゃんとガイドラインに書いてあります。
ボールに触れずにオフサイドになる可能性があるのは、相手競技者に干渉の場合のみ。
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|19:05
競技規則に、プレーに干渉する事、とあります。これは、ボールとは言っていないとはいえ、普通に考えればボールに対してのチャレンジも含まれると考えられますので、書いてないからオフサイドではないというのは、ちょっと強引なんじゃないかなと思いますよ。
名無しさん | 0 2 |2015/05/11|18:27
>相手競技者どうこうではなく、明らかにボールに対してチャレンジしてるんでオフサイドであると言えます。
それは絶対にありえません。
ボールにチャレンジしたらオフサイドになるという規定が存在しないからです。
競技規則にもガイドラインにもない。
名無しさん | 0 0 |2015/05/11|18:09
相手競技者どうこうではなく、明らかにボールに対してチャレンジしてるんでオフサイドであると言えます。
名無しさん | 0 5 |2015/05/11|17:58