CHANT(チャント) マンチェスター・シティ

なぜ今季のマンチェスター・シティは強いのか?

2018/02/21 20:42配信

武蔵

カテゴリ:コラム

史上最強のサッカーチームはどこか。

サッカーファンなら誰しも一度はこの話題について議論を交わしたことがあるのではないだろうか。

ある人は“インビンシブルズ”の異名を取りプレミアリーグで無敗優勝を成し遂げたアーセナルを挙げるかもしれない。

またある人は“銀河系軍団”と呼ばれた00年代前半のレアル・マドリードと言うかもしれない。

時代背景が異なる以上、この問いに対する明確な答えは存在しない。それぞれが思う最強のチームがあってしかるべきなのである。

今季、この議論に対する一つの回答例となりうるであろう完成度を誇るチームが現れた。

プレミアリーグで首位を独走するマンチェスターCである。もちろん、シーズン半ばでこのような判断を下すのは時期尚早だと指摘する声もあるだろう。

しかし、ペップ・グアルディオラのもとで構築された現行のシステムは、フットボールの長い歴史を振り返ってみても、かなり高いレベルにあるのではないかと思ってしまう。精密で、システマチックで、そして美しいフットボール。

今回はそのメカニズムを支える概念について考えてみたいと思う。

変わりつつあるポジションの概念

「ポジショナルプレー」という単語を最近よく耳にする。局面に応じて選手たちが最適なポジショニングをすることで有利な状況を作り出すという考え方だが、これこそがマンチェスターCの、ひいてはペップ・グアルディオラのサッカーのベースとなっている。

マンチェスターCのゲームを見たことがあるだろうか。選手たちのテクニックもさることながら、ダイナミックなポジションチェンジに驚かされるはずだ。

本来ピッチの中央を主戦場とするはずのインサイドハーフの選手たちは臨機応変にサイドへ流れ、それによって生まれた中央のスペースには両ウイングやFWの選手が降りてくる。

各々がポジションチェンジを繰り返すことで敵の守備ブロックに綻びを生み、それを足がかりにして次々と決定的なチャンスを作り出すのだ。

もちろんこれはオフェンス面だけに限られた話ではなく、ディフェンスにおいても同じことが言える。

つまり、重要なのは相手の状況とボールの位置から逆算して各自が適切なポジションを取ること。それによって、有利な局面を作り出し、最小人数で効率的にボールを奪うことができるというわけだ。

こうして考えてみると、ポジションを固定的なものとして考える従来の考え方は過去の遺物となってきていると言えるかもしれない。

つまり、現代サッカーにおいては「これはこのポジションの人の役割」と明確に区別することができなくなってきているのである。

一人の選手がピッチ内の状況に応じてポジションを変更しながら複数のタスクをこなしていく、これが好調を維持するマンチェスターCの根幹をなす考え方なのだ。

Good!!(0%) Bad!!(0%)

この記事も読んでみる