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最後のファンタジスタ”ロナウジーニョが現役引退を正式に発表

2018/01/19 19:45配信

武蔵

カテゴリ:コラム

また一人サッカー界のレジェンドがスパイクを脱ぐことになった。

昨年12月に年内での現役引退を表明していたロナウジーニョだが、16日に代理人を務める兄のロベルト・アシス氏が正式にサッカー界から引退することを発表した。バルセロナをはじめ様々なクラブを渡り歩き、世界中で人々を魅了するプレーを披露してきたロナウジーニョ。

ピッチ上の誰よりも楽しそうにプレーする彼の姿は、我々ファンの記憶に深く刻み込まれたことだろう。

“最後のファンタジスタ”

ロナウジーニョを形容する際、よく“最後のファンタジスタ”という言葉が用いられるが、まさにその通りだと思う。

彼ほどエンターテイメントと結果を両立させた選手を私は他に知らない。

スピード溢れるドリブルの中で繰り出されるトリッキーなフェイント、正確無比なパス、思いもよらないタイミングで放たれるシュート。

そのどれもが人々の胸を高鳴らせ、同時にチームの勝利に直結していた。ロナウジーニョの全盛期との呼び声も高いバルセロナ時代は、まさしくファンタジスタが自由を謳歌した最後の時代と言えるかもしれない。彼がボールを持つたびに観客は期待を膨らませ、彼はボールを持つたびに人々の期待に応えてみせた。

テレビで彼のプレーが特集された翌日には、世界中のサッカー少年たちが彼のプレーをこぞって真似したことだろう。
ロナウジーニョが欧州の舞台から姿を消した後、サッカーは大きく変貌した。

ピッチ内には攻守両面で戦える選手が増え、魔法使いはその居場所を追われることになった。それがサッカーの進化なのかもしれない。しかし、そんな時代だからこそ、かつてロナウジーニョが見せたような奇想天外なプレーを求めてしまう自分がいる。

短すぎた全盛期

唯一惜しむべきところがあるとすれば、その全盛期の短さだろう。ロナウジーニョはピッチ上での姿そのままの自由奔放な人間だった。

毎晩のように夜遊びに出かけ、節制にもあまり気を使わなかったという。もしも彼にもう少しプロ意識が備わっていれば、もっと長く彼のプレーを楽しむことができたのかと思うと少し残念な気はするが、そんな自由気ままな人間だからこそファンタジスタになりえたのかもしれない。

よりソリッドで組織的なものになりつつあるサッカー界に再び彼のようなファンタジスタが現れることはあるのか。

「彼らの時代はもう終わった」そう思う人も多いだろう。しかし私は気長に待ってみたいと思う。

かつてロナウジーニョが見せてくれた魔法のようなプレーの数々に思いを馳せて。

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