CHANT(チャント) 川崎フロンターレ

【川崎フロンターレ】 新たな欠かせない歴史となる―。 結束を持って挑む8年ぶりの特別な舞台 【ルヴァンカップ決勝】

2017/11/03 12:22配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム


ルヴァンカップ決勝―。
旧ナビスコカップ決勝は、川崎フロンターレにとって、なによりも深い意味を持つ場所であるはずだ。

ルヴァンカップ準決勝ではベガルタ仙台と対戦し、失点を重ねながらも追う形で得点を重ねた死闘を経て
決勝の舞台へと進む権利を得た川崎フロンターレのサポーターの中には、涙を流す姿もあった。

2009年。ナビスコカップ決勝。
J1最強と呼ばれた3トップを武器に強さを誇った川崎フロンターレは、FC東京に敗れた。
表彰式では、悔しさから首から通された準優勝のメダルを壇上で外し、壁にもたれたたる、ガムを噛む、握手の拒否など
その態度を「悪態」と表現したメディアもあるほどの、悔しさから起きてしまった表彰式の大きな問題。

激怒と伝えられた日本サッカー協会やJリーグの関係者、スポンサーであるヤマザキナビスコ社(当時)、
自らのチームのスポンサー等への謝罪が行われ、準優勝賞金5000万円の返還を申し出たものの受理されることはなく、
結果的に社会奉仕のために使用するということで、川崎市へ全額寄付という形となった。

ホームゲームでは選手やスタッフたちが全員スーツ姿で周回し、サポーターに謝罪をした。
その時の光景、選手たちの表情が忘れられないと語るサポーターが多くいる。

あの出来事を経て、誓った「信用を取り戻す」「良識ある人間に」「フェアプレーの精神」。
長い時間をかけて、それを確立しなければならないとクラブ、そしてサポーターが目指し歩んできた日々。

あの日から、目指し続けた舞台。
決勝に行くことで改めてあの時の行為を振り返り謝罪を胸に、感謝を伝え
頂点を目指す戦いをすることができると、この大会に重みを置き大切に戦ってきて、8年が経過した。

当時在籍していた選手はほんの一部となってしまったが、川崎フロンターレに属するからには、
背負わなくてはならない、重みを持って見つめなくてはならない歴史だ。
決勝へと挑む前に、おそらくその意識の確認もされていることであろう。

もう振り返りたく過去、という形では進むことはできなかったはずだ。
あの日の重き歴史を持ってきたからこそ、選手とサポーターの距離も近く共に歩みながら
試合を戦うだけでなく、相手チームを想い、旅立つ選手を心を込めて送り出し、他チームで戦う元チームメイトに拍手を送り、
東日本大震災への支援も時間が経過しても呼びかけ続け、Jリーグの先頭に立ち支援活動を行うほどに、
「仲間」を大切にし、サッカーができること・戦えることに感謝を持ち、サッカー選手として人間としてできる限りを尽くすことを
多くの人々に発信し続けてきている。

戦うこと。
笑うこと。
歓ぶこと。
涙すること。
悔しくても一緒に立ち上がること。

8年間で重ねてきた時間で、大切にしてきたことがたくさん在る。

川崎フロンターレは、確実に強くなっている。
Jリーグで今一番速いサッカーをするチームであり、そのサッカーは確立され熟成されつつある。
あの時も、そうだった。
強い川崎フロンターレで戦った、決勝だった。
だからこそ、悔しかった。決して許されることではないが、悔しさのあまり溢れ出てしまったものだった。

再び、川崎フロンターレが決勝の舞台に挑む日。
2017年11月4日。
決戦の舞台は、埼玉スタジアム。

信用と信頼をどこよりも意識してきたクラブだからこそ、手を取り肩を組んだ観客席にいる12番目の選手たちと共に、
固い結束を持って 目指してきた頂へ まだ見ぬ最高の歓喜へ

全身全盛で、挑む。
その日が川崎フロンターレにとって、欠かせない新しい歴史の1ページとなることであろう。

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