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ブレイク間近?ドイツ国内で注目を集めるHSVの伊藤達哉

2017/11/01 18:37配信

武蔵

カテゴリ:コラム

また1人、ドイツの地で飛躍のときを迎えようとしている日本人プレイヤーがいる。

日本代表DF酒井高徳と同じハンブルガーSVに所属する伊藤達哉だ。

ハンブルガーSVのセカンドチームで主力として結果を残した伊藤は、9月25日のレバークーゼン戦でトップチームデビューを飾ると、その後もコンスタントに出場を重ねている。

166cmと小柄ながらも、その卓越したボールコントロール、高いアジリティー、縦への推進力を駆使したドリブル突破はすでにブンデスリーガでも十分通用すると言われている。

いまドイツ国内で日増しに評価を高めている弱冠20歳の若者は、今後ドイツの地で確固たる地位を築くことはできるのだろうか。

伊藤達哉って何者?

コアなサッカーファンの中には、以前から注目していた方も多いと思うが、知らなかったという人のために、ここで経歴をざっと振り返っておこう。

ジュニアの頃から柏レイソルのユースチームに所属していた伊藤は、U-12、U-15、U-18と着実にステップアップを重ねていく。

転機となったのは、2014年、UAEで開催されたアル・アインインターナショナルジュニアチャンピオンシップだ。

世界各国の有力なユースチームが集まるこの大会で、チームを準優勝に導く活躍を見せ、大会MVPを獲得。

そのことがきっかけで国際的な評価を高め、2015年、高校3年生の頃にハンブルガーSVと3年契約を結ぶこととなった。

ドイツに渡った伊藤は、入団1年目に膝の負傷で長期離脱を余儀なくされてしまったものの、そこから見事復活を果たし、ドイツ4部リーグに所属するハンブルガーSVのセカンドチームで定位置を確保。

そこでハイレベルなパフォーマンスを続け、今回ケガ人が続出したタイミングが重なったこともあり、トップチームへの道が開けたというわけだ。

どんな選手?

プレースタイルとしては、サイドを主戦場とする小柄なドリブラーといった印象だ。

敏捷性やスピードに優れ、切れ味鋭いドリブル突破を最大の武器にしている。他の日本人選手に例えるなら、横浜F・マリノスの斎藤学やエイバルの乾貴士が近いだろうか。

ボールを持つやいなや、積極的にドリブルを仕掛けてサイドを切り裂く姿に、現地のファンも既に心を掴まれている様子だ。

また、球離れがよく、味方を上手く使いながらサイドを崩すシーンも多い。

切れ味鋭いドリブルからのスルーパスでチャンスを演出するなど、チームの貴重なアクセントになっており、フィジカルで勝負するようなサイズの大きい選手が揃うブンデスリーガでは珍しいタイプのサイドアタッカーだ。

定位置確保の鍵は?

順調に出場機会を増やしている伊藤だが、当面の目標はチーム内で確固たる地位を築くことだろう。

そのためには、まず“ブンデスリーガで戦える身体作り”が必須だ。現在、伊藤はジョーカーとしての仕事がメインで、1試合通して出場した経験はない。

初先発を飾ったブレーメン戦では53分で両足を攣り途中交代になるなど、まだまだ改善の余地があるのは間違いない。これからスタメンに定着して確かな信頼を築いていくためには、やはり90分間フルで戦えるスタミナとフィジカルを身につけていく必要があるだろう。

ただ、ブンデスリーガといえば、ただでさえ激しいフィジカルコンタクトが求められるタフなリーグだ。

当然、身体にかかる負担もかなり大きく、まだ身体のできていない伊藤が無理して出場を続ければ、ケガのリスクも高まる。

そのあたりのフィジカル面に関しては、指揮官のマルクス・ギスドル監督も理解を示しており、まずは短い時間の出場を重ねさせる方針だ。

まとめ

その小さな身体に秘められたポテンシャルに疑いの余地はない。

しかし、焦りは禁物だ。期待値は右肩上がりに上昇しているが、数字上はまだ数試合に出場しただけ。

「期待の新星」と名打つには、いささか時期尚早な気もする。

まずはブンデスリーガでコンスタントに活躍できるようになるまで、あまり期待をかけずに見守っていく必要があるだろう。

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