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【RKU】 2017シーズンスタート 天皇杯茨城県予選決勝0-3での敗戦を必要な試合だったと証明する『これから』。 【大学サッカー】

2017/04/15 21:42配信

CHANT編集部

カテゴリ:コラム

振り返ると、あの時―。
絶対に、結果が欲しかった あの日―。

大学リーグ前期でも思うように結果を出せず苦しみ、総理大臣杯への出場権を獲得するどころかまさかの予選1回戦での敗退。
総理大臣杯ではない夏を迎え、韓国そして総理大臣杯が行われている大阪で、1日3試合をこなす過酷なキャンプを乗り切って迎えた
次なる目標、天皇杯全国出場。

目に見える次なる目標に定めたところは、天皇杯茨城県の頂点だった。

うだるような暑さの中で、次々とやってくる試合に向かった。
試合が終わり次の試合までの休憩時間も、陽炎で視界がゆらゆらとする暑さの下で過ごした。
次第に言葉も失なわれ、覇気もなくなっていく。体力も極限に達している。
それでも目の前にある試合に向かった。
同じく大阪・堺Jグリーンの別ピッチでは総理大臣杯でライバルたちが戦っていた。

「自分たちが立つはずだった場所を見ておくことが大事」
悔しさを駆り立てるため、ヤンマースタジアムで行われていた総理大臣杯を全員で観戦した。

自分たちは、なにをしているのだろう。
自分たちは、主役になるべきだったのではないのか―。

大阪合宿最終日には、同じく総理大臣杯に出場することのできなかった、関西学院大学との練習試合に臨んだ。
結果は6点を失っての 大敗。

体力も集中力も極限に達していた。
誰がどう見てもヘロヘロの中戦った、90分。

「本当につらいとき、チームのためになにができるか。
自分のことしか考えられなくなる選手もいる。自分もつらいということは他の選手もつらいんだと考えられる選手もいる。
そういうことが考えられるかどうか。極限の状態で頑張れる選手、いい加減になる選手。そういったところが見たかった。」

中野監督は、そう言ってキャンプを締め括った。


過酷な夏を乗り切った選手たちは、厳しい夏を乗り越えたからこその結果が、どうしてもほしかった。

相手はライバル 筑波大学。
強豪であり名門。大学サッカーといえば、というほどの存在感が常。歴史ある筑波大学との一戦だからこそ、絶対に負けられないという想いがあった。

あの日―。

あれから、通常では約1年が空くこととなる天皇杯予選。
しかし、今季から天皇杯開催時期が変更されたことにより、天皇杯予選が2017シーズン初の公式戦となった。

4月2日。

天皇杯予選準決勝にて戦ったのは、同じ流通経済大学にてプレーする 流通経済大学FCとの一戦。
仲間だからこそ負けられない プライドがぶつかる「流経大ダービー」となった。

結果は3-2でトップチームの勝利。
どちらも譲らない試合は、試合終了間際に勝敗を分けた。

迎えた、決勝。
昨季の「あの日」から、約7か月。
決戦の相手は、再び筑波大学。
カシマスタジアムにて、天皇杯茨城県予選決勝が行われた。

●天皇杯茨城県予選決勝という2017シーズンのスタート


昨季、流経大はインカレ出場を逃し、時期早くから新チームが始動した。
しかし、新年を迎えると全日本大学選抜や各選抜に選出された選手たちがチームを留守にすることとなり、チーム全員が揃っての練習とはならない日々を重ねていた。
その中、2月下旬に新1年生が合流。改めて新チームとなり、2017シーズンが動き出した。
選抜に選出された選手たちの重なってしまった怪我もあり、主力選手たちが練習に向かえない日々も多かったが、その状況を一種のチャンスとして捉えていた選手たちも多い。

全日本大学選抜の選手であっても関東各選抜の選手であっても、スタメンで出場できるとの確約が存在するわけではなく、定位置には常に競争が存在する。
全体的な適合と状況、そしてサッカーへの向き合い方をみて選手を流動的に起用するのが、中野監督の方針でもある。

「選抜で選手が多く抜けても、その時期に頑張る選手が競争してポジションを獲得し、選抜の選手であっても出れない状況になることは珍しいことではない」と、中野監督は言う。
これまでもそういった状況をチャンスと捉え、出場機会を掴んできた選手が多く存在し、チームの力に厚みを増すことに繋がり強くなった経験も持つ。


全日本大学選抜、そして関東A選抜として戦い活躍した選手も多く、デンソーカップチャレンジサッカーではMVPにMF守田英正が選出された。
ベストイレブンにはFW渡邉新太も選出されるなど、チーム以外での選抜チームでも結果を積み重ねた。

その後、全日本大学選抜としてFWジャーメイン良、MF守田英正がドイツ遠征、そしてデンソーカップ日韓(韓日)定期戦に参加。
海外だからこそ得られる刺激や多くの経験を積み重ね、チームへと合流した。

全日本大学選抜に選出されながらも、負傷によって戦線を離れた今津、小池やオビなど、悔しさと焦りが募る選手も多くいた。


今季、ひとつの目の前の目標は、天皇杯茨城予選。
そう気持ちを整え向かった、決戦の日。

カシマスタジアムは霧のような細かな雨に包まれ、雲の中にあるスタジアムのような異様な雰囲気が漂っていた。
関東大学リーグでも戦う相手となる、ライバル筑波大学との戦い。

流通経済大学サッカー部は新1年生を含めたサッカー部員全員が、スタンドに入った。
トップチームのバスはもちろん、大型バスが何台も並び会場入りした。
今季初となる茨城ダービーに向け、全員で決戦へと向かった。


●決して悲観的ではなく、信念を持ち向かう「これから」。

「試合をしている感覚では、序盤握って良い形で入れたと思っていた」と小池が振り返るように、決して入りが悪かったわけではなく序盤、流経大が試合を動かしファーストシュートを打ったのも小池裕太だった。
しかし、時間が経過するのと共に、ペースを握り攻撃を仕掛けたのは筑波大学。
主導権を握った筑波大学はボールを繋ぎ、流経大ゴールに攻め入ることが多くなり人数をかけて圧をかけながらの時間帯、前半38分先制点を決める。
流経大は左サイドを中心に攻め入るも決定機は少なく、前半を0-1で折り返した。

後半に入ると、流経大がゲームを握り、再三筑波ゴールを脅かすも、相手GKのスーパーセーブもあり、決め切ることができない。
試合を握る時間帯ながらも、一瞬の隙を突かれる形で2失点目を失うと、試合終了間際には、GKとの1対1を筑波のエース中野に決められ、0-3。

天皇杯茨城県予選の頂点を懸けたライバルを相手にした戦いに、0-3で敗れる結果となった。


スコアを見ると、完敗。リーグ前哨戦と考えると、悲観的と感じてしまうかもしれないが、
中野監督、そして選手たちは決して悲観的な敗戦ではなかったと下を向くことなく、口にした。

「このひとつの負けによって、リーグ前にきちんと向き合うことができるきっかけになったと感じている」と中野監督。
「キャンプで良い状態でチームが仕上がってきていたのは確かで、このチームのやってきていることに手ごたえを感じてきている。でもだから万全というわけではなく、0-3で負けたことで
良い意味で目を覚ますじゃないけれど、完璧ではないということに(チーム全体で)気づくことができたのではないかと思っている」
「ここで負けてよかった、と後から思えるこの先にできると思っている」と、決して悲観的な敗戦ではないことを話し、

「今年は8年ぶりのリーグ優勝を現実的に狙っていく。そのために必要な負けであったと言えるように、証明したい」と今季の目標を力強く言葉にした。

キャプテン石田は
「とにかく…めちゃくちゃ悔しい」と敗戦を受け、素直に感情を口にしながらも、
「ピッチにいた選手たちが同じ共有意識を持って戦えなかった。どこで守りに行くのか、どこで攻撃に行くのかといった意思の統一がイマイチ出来ていなかったかなと思います」と敗因を振り返った。
「でも、やってきていることは絶対に間違いじゃない。絶対にやれるという自信があるので、この敗戦を経て、できなかったと感じている部分の確認はしますが、これまでの信念は変わらない」と、強い眼差しで語った。


いよいよ、JR東日本カップ2017関東大学リーグが開幕する―。

流通経済大学サッカー部は、4月16日 日曜日
味の素フィールド西が丘にて 11:30より
昨季、関東2部にて優勝し1部昇格を果たした 東京国際大学と対戦する。


天皇杯茨城県予選決勝での敗戦を受けて、関東大学リーグへと出陣する流通経済大学サッカー部の「これから」。
昨季の悔しさも過酷な日々も、決して忘れてはいない。
今季のチームは、流経プライドを更に強く持ち、戦いへと挑む―。


今季チームの目標は「リーグ優勝」。
信念と自信を持って、ひとつひとつの試合へチャレンジャーとして向かい、最後に頂点に立つ道を目指し、向かう―。

Writing Tomoko Iimori / Photo Yasuko Tohyama , Yuka Matsuzaki

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