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【FC町田ゼルビア】 浦和レッズに挑戦―。失うものはなにもない。全力でストレートに戦いを挑む日。【天皇杯】

2015/11/10 18:29配信

CHANT編集部

カテゴリ:コラム


11月11日。
週末にリーグの試合があるためJ2クラブ、J3クラブが関わる天皇杯の4回戦が行われる。

注目されるカードは明日行われる FC町田ゼルビア×浦和レッズであろう。

サッカー日本一を決めるトーナメント天皇杯は、今年開催95回を数え、ラウンド16を迎える。
数年前からラウンド16となるとオープンドロー形式で組み合わせを改めて決める形となった。
今季は、ACL決勝ラウンドに進出したガンバ大阪、柏レイソル。そしてJ1ファーストステージ優勝の浦和レッズ、2位のFC東京の4チームがシードとなっていたため、ラウンド16から登場することとなる。
その他の12チームは、3回戦あでのトーナメントを突破してきたチームであり、J1所属が12チーム J2所属が2チーム、そしてJ3で戦うFC町田ゼルビアが勝ち上がった。
J3チームは地区予選を戦った上での参加となるため、東京都代表として出場しているFC町田ゼルビアのラウンド16出場は「異例」といえる位置であろう。

J3にて現在首位に勝ち点2差の2位で追いかけるFC町田ゼルビアが、言わずと知れたJ1ビッグクラブ 浦和レッズに挑む―。

●ただただ「楽しみ」。FC町田ゼルビアが浦和レッズに挑む。

現在J3では熾烈な戦いが続き、張りつめた戦いが続いている。
その中で唯一天皇杯を残すFC町田ゼルビアは、J3で戦うチームの中では公式戦をこなす数も当然、一番多い。
しかし、それはマイナスには働かないであろうと感じるほどに、町田の選手たちの天皇杯に向けてのモチベーションは高い。

リーグは昇格そして優勝が懸かっているため、もう勝ち点をひとつも落とすことができない緊張の状態が続いている。
最大で勝ち点差12あった首位レノファ山口との差を前に、諦めず戦い続けてきたFC町田ゼルビア。
総当たり3回戦、最後の直接対決は痛い敗戦となってしまったが、それでも信念曲げずに戦い続けてきた結果
首位山口にピタリと付ける位置となっている。

絶対に落とせない。絶対に落とすわけにはいかないと、集中に集中を重ねる日々を送っている。

そのFC町田ゼルビアが天皇杯を戦うことは一見、大変な状況であると見えるが
選手たちはそうは捉えてはいない。

リーグと違い、自分たちには失うものはない。
そう表現した。

緊迫したリーグ戦とは違い、天皇杯に懸かっているのはタイトルというわかりやすく明確なもの。
その頂上を現実的に捉え狙いにいくためには、どのチームも勝ち上がっていくことでその位置が見えてこないことには現実にはならない。
控え組中心だったとはいえ2回戦でJ1名古屋グランパスを倒し、その後の3回戦、J2で現在熾烈な昇格争いを展開し3位の位置に付けているアビスパ福岡に勝利してきた町田。
どちらにしても町田は挑戦者であり、ステージが上のチームに対し全力でぶつかり得ることができた結果だ。
町田にとって天皇杯は、リーグの戦いとはまた違い、後先を考えず全力でその戦いに真正面からぶつかることができる戦いとなっている。

オープンドローの日。
選手たちはそれぞれ、その結果を楽しみにしていた。
どの相手とやることになっても、自分たちよりも上のステージでプレーするチームであることは間違いない。
町田にはさまざまなチームでプレーした経験のある選手がたくさんいるだけに、現在よりも上のカテゴリーでプレーした経験のある選手も多く
その高いレベルに天皇杯という場で挑めることも楽しみだと感じている選手も多い。

家のテレビでその様子を見ていた選手
インターネットで情報を追っていた選手
チームメイトと共にドキドキを共有しながら迎えた選手

どの相手とやれるのだろうと
天皇杯だからこそ不安はなく、楽しみだけを持って、その瞬間を待っていた。

最後の最後まで残った町田の名前。
最後の最後まで残ったその席は

浦和レッズとの対戦を意味していた。

今季ファーストステージを制し、J1年間順位も現在2位という位置で走る浦和レッズ。
今季の結果だけに限らず、浦和レッズという存在は日本サッカーをそしてJリーグを代表する存在だ。


先を考えると当然その大きく立ちはだかる存在は、とてつもなく大きく簡単ではない。

しかし、町田の選手たちは口々に、楽しみだと笑顔で話した。

浦和レッズと対戦するということは、それだけ注目度が上がる試合となることは間違いない。
それも浦和レッズにとっては、天皇杯初戦という試合となるだけに注目される試合となるであろう。
浦和はどんな布陣で戦うことになるのかはまだ未知ではあるが、日本代表活動期間だからこそ試合のスケジュールとしては浦和としてはタイトではないため、代表組不在とはいえ
それ以外のベストな布陣を組んでくる可能性もある。
どの選手が出てきても、町田にとっては脅威以外の何物でもない。

浦和レッズというネームバリューもチームの存在感もしっかりと感じている。
日本サッカーのトップクラスに君臨するチームに挑めるその機会を得たのも、自分たちが勝ち上がったからこその機会だ。
その貴重な機会を楽しみたいと、選手たちは口にする。

自分たちは天皇杯に関しては失うものはなにもない。
相手は日本トップレベルであることは間違いない。自分たちが技術で勝負しようと思っても絶対に敵わないのは理解している。
だからこそ、町田らしい「一丸」という力で浦和レッズに全力で挑みたいと、今からワクワクしている。

今季、J3最少失点であるFC町田ゼルビアのディフェンスラインの一角として存在感を示すDF増田は、そう浦和との対戦に向け言葉にした。


●ミシャサッカーの経験者であるキャプテン李漢宰がもらった「一生の言葉」

現在FC町田ゼルビアをまとめ経験ある選手としてその存在感が強く、チームの精神的支柱となっている李漢宰。
彼はレベル高きサンフレッチェ広島ユースから質の高い世代の一人として、トップチームへと昇格した選手だ。
同期には現在サンフレッチェ広島でプレーする林卓人や、名古屋でプレーする闘莉王等が、1つ上には長年広島の大きな戦力となっている森崎和幸、森崎浩司、ジュビロ磐田・駒野友一など広島の育成の中でも輝く世代の選手であった。

広島時代、現在浦和レッズを指揮するペドロヴィッチ監督の指導を受け、その下で2年間プレーした経験を持っている。
浦和には広島で共にプレーした後輩となる槙野や柏木がいるが今回は代表で不在のため、共にプレーした選手との対戦は森脇が該当することとなる。
自分もプレーした「ミシャサッカー」との対戦とあり、そのfootballの土台は深く理解しているはずだ。

当時。
ペドロヴィッチ監督が李漢宰に伝えた言葉で一生忘れられないものとなった言葉があると話す。
李漢宰は周囲からの評価として、メンタルの強い選手という評価を受けていた。
自分でもそこがストロングポイントだと長年思ってきたが、ペドロヴィッチ監督から受けた言葉は意外な一言だった。

「ハンジェ、お前には強いメンタルが必要だ。もっとメンタルを強くしなければならない」

という、真逆の言葉だった。

その言葉に当初は戸惑ったという。
メンタルが強い選手だとずっと言われ育ってきたが、はじめてお前にはメンタルが足りない。と、指摘をされた。
その理由が当時はわからず、なぜだと葛藤することとなったが、その言葉をもらったからこそ改めて自分の強いと思っていた部分の影に隠れた実際の弱さを確認することができ、
その問題と向き合うことができたという。

その時言われた真逆の言葉があったからこそ、自分でさえも気づかなかった問題の克服へと繋がり、今もサッカー選手としてピッチに立てている理由のひとつとなっているのかもしれない。

数多くの指揮官と出会う中で、全員が一生の監督だと尊敬を持てるような監督であるわけではないであろう。
その中で、一生忘れられない言葉を受け、サッカーとしてもこんなにも楽しいサッカーがあるのだと気づかされ、手ごたえを感じ、その指導があったことでサッカー選手としての幅が広がったと李漢宰は話した。

浦和レッズと対戦できるのは、自分たちが勝ち上がってきたからこそ。
浦和レッズというチームとやることで、FC町田ゼルビアというチームの名前もたくさんの人に届くことになる。

浦和と試合ができることに、誇りを感じる。


そうキャプテンは力強く、語った。

ペドロヴィッチ監督にありがとうを込めて、結束の強いFC町田ゼルビアのキャプテンである背中を魅せることができるであろうか。

●町田最大の武器「大きな1」 であるチーム


リーグとは違う公式戦。それも浦和と戦うことができるというのは
緊迫したリーグを戦っているからこそ、良い意味でなにも背負うことなく失うものはないと、全力で胸をかりるつもりで突っ込んでいける。

楽しみにすることができる一戦。
それもまたモチベーションを高める材料となっている。

浦和戦でさまざまなものが見えるであろう。自分たちの通用する部分、しない部分。適わない、異次元だと思う部分もあるかもしれない。
逆に自分たちが勝る部分も発見できるかもしれない。
それだけ浦和レッズという日本トップレベルが詰まっているチームと対戦する機会というのは、貴重であり予測がつかない戦いとなるであろう。
高いモチベーションを持ってまだ自分たちが知らなかった自分たちの120%の部分だって見えるかもしれない。

その試合で得る自信となる部分も今後の町田にとってはプラスとなるであろう。
もしかすると、へし折られ戦意を失うような時間を過ごすことになるかもしれない。
それでも全力で挑むことで、浦和レッズに挑む90分というその時間を持って
リーグに再び発見を持って、戻ることができるであろう。
そして当然勝負という世界はなにが起こるかはわからない。
自分たちにとんでもなく自信となる90分が待っているかもしれない。

マイナスになることはない。すべてはプラスになるはずだ。

もちろん、失うものはないといえども
当然、勝負は勝負。

全力で「勝利に向けて」挑みにいく。
怯まず。恐れず。
町田が自信を持って、浦和にぶつけることができるもの。
それは「チーム一丸」であること。

11対11の試合をすると敵わない。
しかし、11対「大きな1」ならば、勝機はあるはずだ。

FC町田ゼルビアは 「このチームであること」 に一人一人から幸せを感じさせてくれるチームだ。

このチームでこのメンバーでサッカーがしたい―。
そう声にしなくても伝わってくるチームである。


ジャイアントキリングへの期待ばかりが注目されるが、どこよりも一生懸命に日々グラウンドから離れず練習を積むFC町田ゼルビアの選手たちが
浦和レッズにどう挑むのか。

そこに注目していきたい。


FC町田ゼルビア全員で、楽しめる一日を。

決戦は11月11日 水曜日
熊谷スポーツ公園陸上競技場にて

19:00キックオフ―。

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