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【日本代表】 サッカー選手の気になる意識と食事管理 【Jリーグ】

2014/07/05 13:35配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム

 

サッカー選手は当然のことながらアスリートであり、プロのアスリートともなれば食事面はとても重要となる。
食べるものでそんなに変わらないと何も気にしない選手もいるものの、それではプロの選手としての生活としては厳しいものがある。

食事も含め、日ごろのマッサージやしっかりとしたケアなどに取り組むこと。それが練習や試合以外での過ごし方の重要なポイントとなり、少しでも選手として長くプレーするための準備となる。
きちんと自分で厳しく管理している選手たちはそういった長い目で自分を見つめ、怪我をしたときの回復や30歳を超えてからの自分の身体なども考慮して日々過ごしているものだ。

その中でも重要なのが食事というツール。
食事=栄養素の採り方によって身体や筋肉のコントロールができると考えられている。
即効性がある薬とは違い、積み重ねが重要であり、その積み重ねが、管理している選手としていない選手とでは大きな違いを将来的に感じることとなる。

一概にコレが正解という答えはないが、サッカー選手の食事面について取り上げたい。


●サッカー選手の食事管理

基本的に人間の身体を形成する栄養バランスを基本として、サッカー選手は炭水化物と高タンパク質を多く摂取する必要がある。
炭水化物はエネルギーに、そして良質なタンパク質は筋肉を形成する栄養素として必要だ。

さらにビタミンなどの摂取に野菜はもちろん多めに摂取し、栄養素のバランスを考えた食事が理想的だ。

サッカー選手たちの食事管理方法の基本のスタートは
好きなものを食べる。でもインスタントなものは食べない。
といったような自分ルールに基づくものが多い。

お菓子は食べない、お酒は飲まないなどといった独自ルールを作っている選手は多い。

特に30歳前後から選手たちは食事管理に徹底する選手が多くなる傾向にある。
それは若い時に比べて身体に変化を感じることからだという。
30歳をひとつの節目にして30歳を超えても若い選手たちに負けない身体を造るためには、しっかりと管理をして通常の30代や40代では考えられないような身体を造るためだ。

その管理をいち早く取り組むことができるかによって身体の作り方が変わり、戦える身体造りに違いが出るという。
食事管理を徹底しているある選手に話を聞いたところ、

こうすることによって今は変わりないかもしれないが、30歳を超えたときに違いが出る。
だからこそ今から取り組んで、やっていればよかったという後悔をしないためにもしっかりと管理している

という意見や

自分たちはプロの選手であり、お金をもらっているのは練習や試合でプレーすることだけのためではない。
日々の姿勢や取り組みも徹底してはじめてお金がもらえるプロ選手だと思っているので、仕事の一環だと思っている。

という意見もあった。

苦しくなるほどの食事制限はストレスになり、よくないというが、選手として必要な栄養を知りそれに取り組むことができるかどうかが鍵だ。


●練習前、練習後の食事管理

練習前や練習後、そして試合前の食事に関し、チームが関与しているクラブも多い。
試合の前の食事はチーム全員でというチームがほとんどだ。

試合前は全員が同じメニューの食事を摂ることで、チームが選手の栄養を管理。
そして食中毒予防などの効果もある。
ホームであっても前泊をするクラブは今経済的な理由などで減ってきているが、アウェーはもちろんホームであっても前泊をして選手たちの食事管理を前日からすることが好ましい。
選手たちが全員で同じものを食べることで管理しやすく、食中毒を含めた体調管理をしやすいからだ。

バイキング形式であることが多いが、食べる量は選手たちによって違うもののそのメニューはしっかりとホテル側やシェフ側と話し合いを経て出されている。

日本代表は特に徹底しており、専属の栄養士はいないものの、長年日本代表を支えるシェフとの監修のもと選手たちに出す食事を一度すべて作ってもらい、その材料と使われる調味料の原料まですべて調査する。
そしてそれによって栄養素がどうなるか、バランスはどうなるかなどを外部の栄養のプロ機関数か所に検証してもらい試食を重ねた上で、はじめて選手たちに出すことが決まっている。
例えば今回のブラジルW杯のように遠い異国で長期間行われる大会に関しては、現地で調達する食材なども調べるために何年も前からそれを調査し、実際に使う食材を日本に持ち帰ってその成分などを科学的に調査する。
その上で、使える食材かを判断するという徹底ぶりだ。

Jクラブでそこまで行うクラブはなかなかないものの、ホームで前泊をしているクラブは長年選手たちの前日の食事を支えているだけにその経験からアスリートに必要な栄養素やバランス、そしてその食事が消化するまでにどのくらいの時間を要するかをしっかりと計算しているはずだ。

胃の中での消化時間はとても重要であり、日ごろの選手の食事時間によって胃の中に何時間食事が滞在し、栄養素がどれだけの時間をかけて分解されるかまで考えられていることが多い。
それを計算した上で、試合の前何時間前にコレを という食事を全員で摂るクラブが多いのだ。

試合前は消化が良く、エネルギーになりやすい炭水化物を摂る。
そしてなかなか消化しないものに関しては試合前には食べられることはない。

練習後は大量に水分補給を繰り返し、そして汗をかき、筋肉を使うことになる。
食事までの時間が空くことも考え、練習後にバナナとオレンジジュースなどといった軽めのものを摂取させているクラブもある。

バナナは時間がなくても皮をむくだけで気軽に食べられる栄養豊富な食べ物であり、ビタミンやカルシウム、マグネシウム、葉酸、炭水化物などさまざまなものが豊富に含まれていることからアスリートが食べるのには最適とされている。
さらにバナナは効果として免疫力を高め、整腸作用や代謝促進作用などもあり、気軽に食べられる栄養素の高いもの なのだ。

オレンジジュースは多く含まれているクエン酸がスタミナ回復に重要な役割をするグリコーゲン合成を助ける役割があるため、回復効果が得られると考えられており、日本代表の選手たちも練習後や試合後に飲んでいる。
その他、海外の一流クラブや代表選手たちもオレンジジュースは必需品となっている。

選手たちのこういった食事面のサポートをクラブがどれだけできるかでも将来が違い、選手たちの意識を変えるきっかけ作りとしても良い影響があるだろう。


●分解できる糖分は はちみつが理想的

スポーツ選手にとって気になるのは糖分。
お菓子が大好きという選手も中にはいるが、基本的にサッカー選手はなにも考えずに糖分を多く摂取することはほぼない。
甘いものは合成されたものが多く、糖分として理想的なのは自然素材であるはちみつ。
食事管理をしている選手たちの多くは糖分はほとんど食べないという選手が多く、どうしてもというときにははちみつを入れるという。

はちみつは自然素材であり豊富な栄養があるため、砂糖よりも身体で分解されやすく身体に残らないのだそうだ。

それでも人間が故にどうしても甘いものが欲しい時は日本の伝統のひとつである京都の砂糖菓子や、はちみつ100%でできている小さな飴を一粒だけ摂取するという選手もいる。
その他、ゴールを決めた時だけ甘いものを食べて良いといったルールなどを独自に設定している選手も多い。


●やれるかやれないか

こういった取り組みを関係ないと思っている選手もいるだろう。
しかし、一度やるとその違いを知ることができると管理している選手たちは言う。

問題はこういった取り組みを、できるか・できないかというところ焦点だ。
しなくても良いパフォーマンスができるから良い
という選手よりも
良いとされていることはやってその上で良いパフォーマンスをする準備をする
という選手の方が取り組み方としては理想的ではないだろうか。

選手である前に人間であるのだから、性格的なものも関係するだろうが、それでも意識高く取り組めるか否かというところで長いサッカー人生を送れるかどうかが左右されるであろう。

日本の王様であるキングカズこと三浦知良、そして引退はしてしまったものの長年にわたって現役を続けた中山雅史をはじめ
まだまだ現役で高いプレーを魅せるベテラン選手たちはかなり意識をして食事などの管理をしている選手が多い。

必ずしなくてはいけないことではないが、必ずしなくてはいけないことではないからこそ、サッカー選手としてそれを取り入れることができるか、自分に厳しくなれるかがポイントだ。


少しでも現役として長く、いつまでも変わらないパフォーマンスをするための努力を惜しまない選手は
輝かしい。

 


 

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