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Jリーグ夏補強 注目はこの選手たち

2015/08/27 16:56配信

武蔵

カテゴリ:コラム

今年のJリーグ、夏の移籍期間は

8月7日をもって終了しました。

昨年の8月15日から短くなったのは

ひとえにJ1のリーグ戦終了が早まったからでしょうか。

これ以降は無所属の選手は9月19日まで

その他、特例でのGK補強を除いて

基本的には現在のメンバーでシーズンを戦い抜くこととなります。


欧州の移籍期限はだいたいが8月末ということで

そのあたりの期限ギリギリになって白熱するせめぎ合いに

日本のクラブが参加出来ないのは残念ではありますが

それはそれとして

今夏も様々な選手達が移籍し

各チームの「駆け込み補強」が成立しました。

注目のチーム、選手を挙げていきたいと思います。

DF45 角田誠(川崎→清水)

年代別代表での実績があり

もちろん、J1での実績もあるこの選手は

当然と言って良いのか

J1間での移籍が成立しました。


昨オフには、数々の記憶を残した仙台を離れ

川崎へと移籍した角田でした。

攻撃に人数をかける川崎。

守備において1対1での勝率が求められ

風間監督もそこを重視する監督で

角田は打ってつけの選手と目されていました。

川崎の守備の再建を見込まれていました。

ですが、ケガにより出場機会を減らしました。

またその間、風間監督は

ボランチはもとより最終ラインにおいても

攻撃的な選手やパスサッカーに対応できる選手を置き

攻撃サッカーをさらに先鋭化することで

チームバランスと成績を保とうとしました。

そういったチームで、新加入の角田の入る余地が

無くなってしまったことが影響しました。

そんな中、清水からオファーが届きました。

こちらも無秩序な守備が弱点のチームで

前線のプレスによりスペースが空きがちになるため

1対1に強さを発揮する角田は

ノドから手が出るほど欲しい人材だったことでしょう。

また、川崎よりも状況は切迫しています。

現在は17位と、クラブ史上初となるJ2降格へ向けて

待った無しと言える状況です。

おそらくは監督就任含みで招聘されたと見られる

田坂ヘッドコーチ(のち、監督に就任)の下で

再出発を図るという点で

角田とこのチームは共通するところです。


清水では早速、ボランチで使われましたが

ヤコビッチの負傷によりCBへ回り

より、水際で存在感を出しています。

試合後のコメントでは

「もっとお客さんに入ってほしい」と

チームの中心としての自覚を感じさせ

「そのためにはもっと勝たないといけない」と

チームの未来を見据えます。

角田は守備の柱となってくれるでしょう。

清水は良い補強をしたと言え

残留へ向け、一歩前進したのではないでしょうか。

富澤清太郎(横浜FM→千葉) 松田力(名古屋→千葉)

J2千葉はJ1から2人を補強し

7年ぶりのJ1を目指すこととなります。

1人は富澤清太郎です。

J1での実績は十分で、横浜FMではチームの中心として

天皇杯獲得などに大きく貢献しました。


ただ、喜田拓也や三門雄大の台頭や

監督が変わったことは影響したでしょう。

そういったチームのサイクルというものはサッカーには付きものです。

今年はケガもありましたが

チームを去るのは、遅かれ早かれだったのかもしれません。

シーズン途中にもかかわらず

完全移籍ということで退路を断った格好です。


J1でも通用するフィジカル、球際の強さは

もちろんJ2では反則レベルです。

千葉ではCBに入ることで

中央の守備の弱さを補う役割を果たしています。

パウリーニョを先発から外しても

富澤が前に出て潰す形があるため

強度が上がり、ボランチを助けています。

パウリーニョ起用時と同じ問題ですが

富澤が出たスペースを埋めるシステムが構築されれば

目標となる自動昇格も見えてくることでしょう。

松田力がセンセーショナルな活躍をしたのは

まだ大学4年生だったころの話です。

前年には関西学生リーグで得点王を獲った松田力は

4年時に特別指定選手として大分でプレーすることとなりました。

そこで見せたパフォーマンスは

J1で9試合4得点という数字以上の

インパクトを残すものでした。

特指という性質上、準備期間や出場時間など

短い時間の中で出した結果は

非常にセンセーショナルなものでした。


新卒として加入した名古屋では初年度から

30を超す試合に出場しましたが、先発出場は数える程度でした。

松田力の使われ方は

「得点は金で買え」という格言があるとはいえ

ビッグクラブによる大卒FWの獲得について

いささか考えさせられるものがあると思うほどでした。


大分時代からの変わらない特徴は

全身バネと言えるような身体能力を生かした

センターフォワードらしいプレーにあります。

裏抜けや飛び出し、クロスへの飛び込みなどがそうです。

それと、豊富なシュートパターンです。

千葉では早速、第29節の長崎戦でゴールを奪いました。

昇格へ向けて、この先、勝ち切りたい試合が出てくるでしょう。

そんな時には松田力の決定力が

必ず、力になるはずです。

https://www.youtube.com/watch?v=yKLxWv9VM20&feature=youtu.be

見事な裏抜けから、切り返してのゴールです。

エース・森本貴幸が離脱がちな現状

松田力のこのような特徴は

緊急補強としては申し分ないものと言えるでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=MJmNiSrH6yA&feature=youtu.be

そして直近の30節、90分+5分の劇的な決勝ゴール。

レギュラーの座を射止めつつあります。

このように、チームを変え

再出発を図る選手たちがいます。

そんな選手たちの並々ならぬ決意を

是非ともスタジアムで味わってみてはいかがでしょうか。

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