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【Jリーグ】 個人的印象に残った今季優秀選手たち 2014シーズン終了 【J1】

2014/12/10 14:32配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム


2014年シーズンの各賞を決めるJリーグアウォーズが横浜で開催された。
今シーズンを締めくくる最後のパーティーは毎年恒例となっており、今年も華やかに行われた。

ベストイレブンやMVPなどが発表され、今年の受賞は以下の通りとなった。

MVP 遠藤保仁(ガンバ大阪)

ベストイレブン

GK 西川周作(浦和レッズ)

DF 塩谷司(サンフレッチェ広島)
森重真人(FC東京)
太田宏介(FC東京)

MF  遠藤保仁(ガンバ大阪)
武藤嘉紀(FC東京)
柴崎岳(鹿島アントラーズ)
レオ・シルバ(アルビレックス新潟)

FW 宇佐美貴史(ガンバ大阪)
パトリック(ガンバ大阪)
大久保嘉人(川崎フロンターレ)

新人賞 カイオ(鹿島アントラーズ)

ベストゴール 西大伍(鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島戦)


●振り返るポジション別優秀選手

/GK

ゴールキーパーというポジションは一人しか出場できない上にその年の失点=チームの成績も左右するので、難しいポジションではあるものの、ベストゴールキーパーを選出する上で今年は濃い人選だったのではないだろうか。
浦和レッズの西川周作は間違いなく現在のJリーグで№1ゴールキーパーであることは間違いない。
しかし、ガンバ大阪の失点がリーグ最少失点となったことに大きなチカラとなった東口順昭、そして鳥栖の快進撃の守備のリーダーとして存在感を魅せた林彰洋と、日本代表としても選出されている3人が並んだ。
このゴールキーパー3名の中からベストキーパーを選ぶとなるとなかなか難しい選択だったのではないかと思われる。
選出されたのは西川周作。東口や林もいることを考えると若いという年齢ではないものの 日本のGK事情は川口と楢崎がいなくなってしまってからどうなってしまうのかと一時心配されてきたが、GKも良い選手が揃ってきたなという印象となった。

/DF

まずはセンターバック。私個人的な観点でいうとセンターバックのベストプレーヤーは昌子源、そして那須大亮、田中マルクス闘莉王を挙げる。
まずは鹿島アントラーズ昌子源は今季スタメンとして定着し、まだ若い選手だが、開幕から安定した鹿島のディフェンスラインを保ってきた。全試合に出場し今季一番力をつけたデェフェンダーだったことだろう。
元FWの選手ということもあり、FWの選手たちの動きを予測できる能力とスピードがあるディフェンスが見られ将来が楽しみな選手の一人。
浦和レッズの那須大亮は今季浦和の守備の中心にいたことはもちろん、今季も大事な場面で得点を決めた頼れる存在という部分が大きい。センターバックは守備の部分はもちろんだがセットプレーやここぞという場面で得点を取ることができる選手になるとチームからの信頼が厚くなり、頼れるリーダーへと進化する。
そういった意味では那須の存在感は大きく、積極的にチームを牽引するその熱さは選手たちを動かし熱くさせる。
そして、名古屋グランパス田中マルクス闘莉王
日本のディフェンダーはまだこの人を超えられる歴史にまだ届いていないといっても過言ではないほど、圧倒的な存在感と結果を出している。
個人データを見ても守備に関するデータは人一倍の高さがあり、最終ラインで対峙した時にディフェンダーが一番壁と感じるのは闘莉王だと答える選手が圧倒的に多い。
攻撃参加をしても圧巻の存在感であり、チームを統率するにも高い能力を持っている。

右の位置に属するディフェンダーでは3バックというポジションでいえば浦和レッズ槙野智章
槙野のフィジカル、強靭な肉体は努力なくては造れないものであり、当たり負けも当然せず攻撃参加、そしてディフェンス能力どちらも兼ね揃えている。
チームを引っ張る適切なコーチングも武器の一つだ。
そしてサンフレッチェ広島・塩谷司
サンフレッチェ広島の3バックの一角として昨年まで2季連続Jリーグ最少失点を記録し、サンフレッチェサッカーを組み立てる上で重要な最終ラインをこなす。
今季は負傷により数試合出場がなかった試合もあったものの、それでも攻撃面でも光りセットプレーでのキッカー役などディフェンダーがあまり持ち合わせない能力も持っている。
守備をしながら攻撃に参加できる強みは日本代表選手としても評価を得ている。
4バック形態のサイドバックとしては、サンフレッチェ広島の柏好文。サンフレッチェ広島のサッカーで中断明けまではサイドからの攻撃が減っていたように感じたが、中断のキャンプ後はサイドからの攻撃も増え、柏からのクロス、そして中から崩していく攻撃や自身のゴールなど、存在感を魅せた。
可能性を生むことができるサイドバックだ。
そして鹿島アントラーズ西大伍
どのポジションでもこなせる西だけに、鹿島の巡るようなポジションチェンジや形態のバランスの在り方を感じながら範囲広く動き回り、サイドから、そして中へと切り込みながらゴールも狙える選手だ。
ラストパスを送り出すこともできる選手で、クロスからだけでなく中へとゴールへつながるチャンスを生むことができる。
ディフェンスにも定評があり、フィジカルも強く日本代表にも選出された。

左に位置する選手では、圧倒的に太田宏介が今年は光っていた。
太田のクロスはとても効果的であり、アーリークロスであっても深い位置からのクロスでも速く適切な位置に入ることが多く、ゴールにつながる演出をすることができる。
サイドバックに関わらずアシストランキング上位に入っているのも興味深いが、それは太田のクロスから演出されたゴールが多いということだ。
球際に強く、走力もあり、ドリブルもでき、攻撃的でさらにセットプレーでキッカーも務める。
ゴールも狙えて得点も生むことができる。
左サイドバックとしての能力が詰まっている選手であり、代表でも存在感あるプレーをみせた今季だった。


/MF

まずはボランチ。
なんといってもMVPを獲得した遠藤保仁が光った年だった。遠藤は W杯後からのプレーは近年の中で一番というほどのパフォーマンスをみせたといって良いであろう。
MVPにも納得のJリーグが誇る選手だ。
川崎フロンターレ中村憲剛。アシストランキングでも遠藤に続く2位であり、大久保嘉人の2年連続得点王を創りあげたのも、小林悠が代表選手となるほどに成長させたのも中村憲剛の演出あってこそだろう。
中村憲剛は川崎フロンターレの流れるようなパス回しが続くサッカーになくてはならない存在であり、チームでの存在感も圧巻。
ボランチから供給されるゴールを生むパスやゲームを創り上げるゲームメーカーとしての魔法使い感覚は中村憲剛を超えるものはまだいない。
鹿島アントラーズ柴崎岳はついに今年ベールを完全に脱いだといった感がある。高校時代から注目度は高く質の高さも持っていたものの、どこか開花しきれずといった印象だったが今年は完全に開花した。
日本代表に選出され、日本代表で受けたことがなかった刺激を感じると積極的にコミュニケーションをとり、サッカーを楽しみながらさらに質を上げていった。
試合を創りだすボランチであり、自らもゴールを狙える若き日本の将来を背負うボランチに来季はさらに進化した姿を期待したい。

おおざっぱに分けて前めのMFという表現にすると、やはり今年の主役はFC東京武藤嘉紀だった。
武藤はルーキーとは思えぬ進化でどんどん力をつけていった。試合をこなすごとに進化していく選手はいるがそのスピードが予測できないほどに武藤の進化は続いた。
日本代表でも結果を出す選手となり、武藤の活躍はJリーグ全体に活性化を与えた。
おそらくFC東京でさえもここまで武藤が活躍するという計算はなかったのではないかというほどに、武藤の今年刻んだ歴史は大きな大きなものだった。
苦しい時に得点を決めてくれるエースとして、たった1季でそのポジションを確たるものにした。
浦和レッズ柏木陽介。浦和の今季の強さを引っ張ったのは柏木だった。心臓部としてもそうだが、個性あるメンバーが揃う浦和でリーダーシップを執りながらチームをけん引したのは柏木だろう。
柏木が浦和サッカーの心臓部であり、柏木の持つ視野の広さがあるからこそ生まれる浦和の多彩な攻撃が今季の強い浦和をさらに確たるものに変えた。
昨年は失点が多かった浦和のディフェンダー陣に、後ろは俺たちにはできないことだから前は任せてほしい。と言い切ったことも今季の浦和のディフェンスが変わった要因の一つであろう。
前はまかせろと言い切っただけあり、今季の柏木から織りなすパスの数々は浦和レッズの攻撃の仕掛けを多々生んだ。
ガンバ大阪・阿部浩之。今年のガンバの攻撃という部分では宇佐美ばかりが取り上げられるが、宇佐美が生み出す選手たちをうまく使うというプレーの中で光ったのがこの阿部だ。
阿部の今季の活躍なくては、ガンバ大阪の優勝はなかったものだろう。ガンバの攻撃スパイスの中でも相手にするとこわさを感じるのは阿部の飛び出しやどこからでもゴールを狙うそのプレースタイルだった。

/FW

FWではなんといっても宇佐美貴史だろう。今季のJリーグの話題は宇佐美が中心だった。
ドイツ挑戦が失敗だったなんてこの結果をみて誰が言えるであろう。宇佐美があのまま日本でプレーしていたらこんな選手になれていただろうか。
宇佐美はエースとはこういうものといった存在感を存分に見せつけた。重ねたゴールの数だけでなくたくさんのゴールも演出した。
怪我で出遅れたもののそれでも10ゴール8アシスト。スピードと強い身体はなかなか止められるものではなかった。
同じくガンバ大阪パトリック。甲府、川崎とJでプレーしながらも助っ人外国人としては十分な役割を果たせなかったパトリックだったが宇佐美というパートナーを得てJリーグで開花。
中断後にガンバ大阪に加入すると、それまで降格圏内にいたガンバ大阪が徐々に順位を上げ、最終的に優勝するまでの立役者の一人となった。
川崎フロンターレ大久保嘉人。昨年に続き2季連続で得点王を獲得した。サッカーは年齢ではないと遠藤がMVP受賞の場で話したが、それを示したのは大久保嘉人もその一人だ。
32歳のFWは2年連続で得点王に輝いた。得点の嗅覚をもつ天性のFWでありながら、足元の技術高く他の選手をいかすこともでき、絶妙なラストパスも供給できる選手。
川崎フロンターレに移籍してからの大久保嘉人は今までにない大久保嘉人を生んだ。
サガン鳥栖・豊田陽平。得点王ではないものの、2年連続で得点王争いをし、他の上位クラブに比べて前に出てくるパスが少ない中でサガン鳥栖を上位という位置まで結果的に引き上げた鳥栖になくてはならない存在だ。
今季記録したゴールは15。圧倒的な身体能力とフィジカルの強さは日本人離れしており、打点の高さも圧倒的。
パワー系FWとしては日本人にあまりいないタイプのポジションを確立している。
リーグ終盤で骨折をしてしまい、悔しい想いをした浦和レッズ・興梠慎三。リーグ序盤こそなかなか結果を出すことができなかったものの、1トップの位置に入るとエースとして浦和のおそろしいまでの攻撃の主役となった。
相手ディフェンダーがファールを侵さないと止められないほどのFWであり、興梠が決めることで浦和の勝利の方程式が成り立つようなそんな存在感溢れる選手に移籍二年目で確立した。リーグ終盤の負傷は本当に残念だったが、Jリーグを彩るたくさんの印象に残るゴールの中で
興梠が生んだゴールもカラーを魅せた。


と、個人的な今年印象に残った選手をあげてみました。
全然書ききれてないのですが…より印象に残った選手たちをあげました。

振り返ると今年は上位と呼ばれるチームと、それ以外のチームで選手たちの能力にも開きを感じたというのが正直なところ。
ガンバ大阪・浦和レッズ・鹿島アントラーズはとてもレベルが高いサッカーを展開していた。
それはお金の部分だけでなく、選手たちのプロとしての在り方や、意識なども関係していたのでは?と感じる。

サガン鳥栖のように全員サッカーで一丸となるチームも結果を残すことができるというシーズンでもあった。

2014年 Jリーグの全日程が終了。

これからサッカー界には避けられない移籍や契約に関してのニュースが飛び交う日々となり、期待と悲しみ、別れなどが付きまとう時期になりますが。
来季も熱く、全身全霊を懸けられるリーグになりますように。

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