CHANT(チャント)

今オフ、海外に渡る選手たち

2015/02/02 13:15配信

武蔵

カテゴリ:コラム

今や、海外移籍はオフの風物詩となりました。

ここで「Jリーグの」と言えないのは、大学から直接ドイツへと渡った長澤和輝の存在があるからですが、

とにもかくにも、ここ数年で海外移籍のパターンはグッと増えたという感じがします。

そして今オフもまた、海外へ渡る選手がいます。

それも今年は各チームの主力と言っても良い選手達です。

主力というからには、クラブの内外、経営からサポーターまでの関係各所への影響は多大なものがあるでしょう。

いずれも日本のトップカテゴリーに主力として複数年在籍した選手達を海外へと駆り立てるモノはいったい何だったのでしょうか。

新たな「シドニー組」の誕生

前広島の高萩洋次郎と前川崎の田中裕介はいずれも同じクラブに移籍します。

それはウエスタンシドニー・ワンダラーズというオーストラリアのクラブで日本のサッカーファンへの高い知名度の由縁は、

2つの要因が挙げられるでしょう。

1つはACLのディフェンディングチャンピオンということです。

2006年のAFC加盟以来初のACL覇者であり、昨年の王者としてウエスタンシドニーは知られていることと思います。

もう1つは元札幌の小野伸二の存在です。

2012年9月に加入して以来、フィジカルを生かしたサッカーが主流のオーストラリアAリーグにおいて、特異な才能を発揮しました。

ウエスタンシドニーのAリーグ参入初年度でのレギュラーシーズン優勝に貢献し、

2014年の5月に札幌へ移籍するまでの間にはACLにも出場件のACL制覇にも一役買うことになりました。

私はこの、小野伸二から始まり、約半年のブランクを経て続いたオーストラリアAリーグの強豪への移籍ルートが続けば良いなと思っています。

なぜなら高萩、田中裕介両選手もACL限定の半年の契約となるようですが従ってそれは、

1年半の滞在の後、日本に帰還した先達のように海外での経験を日本のクラブ、選手に伝えてほしいと思うからです。

それは、昨今アジアでの戦いで伸び悩む、各年代の代表とACL出場クラブにとってマイナスに働くということはないでしょう。

現に田中裕介選手は

「昨年の川崎所属時にACLでウエスタンシドニーと対戦して良いチームだと思った」

ことが移籍の理由の一つだと述べています。

同じく広島在籍時に対戦した高萩選手も、同じような感想を持っているのかもしれません。

これだけの選手が離れるワケですから、そのクラブやJリーグ全体のレベルに関して心配になる部分は多少ありますが、

日本ではないAFC圏のチームで得られる経験を、日本に還元してほしいと思いますし、それは誰でも出来ることではありません。

このレベルの選手だからこそ出来ることを実現してほしいなと思います。

早速、ファンへのお披露目の場でのインタビューで

「日本は技術にフォーカスするが、こっちではフィジカルにフォーカスする」

と、違いについての感想を言っていました。

その違いが自身に、また、日本のサッカーにどのような影響を及ぼすでしょうか。

「どうしても海外」田中亜土夢

「どうしても海外でプレーしたい」

「新潟でやってきたプレーを海外でも見せたい」

「人間としても選手としても今以上に成長したい」

そう語るのはアルビレックス新潟を退団し、海外挑戦を表明した田中亜土夢です。

かねてより海外移籍を熱望し、昨年の1月には、

契約には至りませんでしたがドイツ2部のコットブスへの練習参加をするなど、意欲を見せてきました。

とはいえ、ここでもトピックとして挙げたいのは「成長したい」という気持ちです。

新潟の環境にとくに不満はあるワケではなく、今回の退団は偏に

「環境を変えて、特に海外でプレーすることで人間としても成長したい」

という気持ちが表れたものです。

その人間として成長した部分、そこに役立つ経験というものを日本サッカー界に還元してほしいなと思います。

田中亜土夢の場合、移籍先が決っていない段階での退団発表で

以前のコットブスのような、練習参加から正式契約を狙う形になるでしょう。

欧州に渡った後でオファーを待ちつつ、練習参加への準備を整えることになります。

成長のための海外移籍という選択

田中亜土夢はもちろん、高萩にしろ田中裕介にしろ、退団という報道が出た段階では、移籍先は宙に浮いたままであったと思われます。

しかしそのような、ある程度は後先を考えずにでも選びたいと思えるのが海外での挑戦だと言えるのではないでしょうか。

レベルでいえば最高峰の欧州トップリーグだけではなくオーストラリアや欧州中堅リーグでもなんら構うことはない、

という姿勢にそれは表れています。

そして、口々に「成長のため」という言葉を発します。

国内移籍や、または残留しても成長は出来るでしょう。しかし、海外で得られる経験が何事にも代え難いという事実があります。

そのような、極めて少数派の採る選択、であるからこそ価値のあるその選択をした選手には、特別に、他の選手以上に頑張ってほしいなと思います。

そして繰り返しになりますが、良い経験をして、日本サッカー界に還元してほしいと切に思うのであります。

Good!!(0%) Bad!!(0%)

この記事も読んでみる