【FC町田ゼルビア】 取材後記。ふとしたことで改めて感じた「自分たちの街のチーム」であることもひとつの奇跡。【J3】
2015/10/31 23:41配信
カテゴリ:コラム
遠くに見覚えのあるマスコットの看板が見え、すぐにその場所だとわかりました。
色濃くサッカーを好きである人ならば、そのマスコットに反応するはず。
かなり広めの駐車場があり、そこに建っているのはおしゃれなデザインの飲食店。
Jリーグクラブとして新しい試みといえるクラブ運営の定食屋さん「Zelvia×Kitchen(ゼルビアキッチン)」がありました。
FC町田ゼルビアが選手たちの食を基盤に、一般の方にも利用してもらうことのできる場所をということでオープンした場所。
Jクラブが運営する定食屋さんという新しい形。
実際に足を運び、取材させていただいた町田での取材後記です。
●ゼルビアキッチンではじめてのグッズ販売
偶然ながらその日は、ゼルビア×キッチンにてFC町田ゼルビアのグッズ販売が行われていました。
この場所でグッズ販売が行われるのははじめての試みであり、練習場やスタジアムへと向かう人々の導線となっている通りに面しているため
この場所で物販をすることを考えての試験的ブースがお店の前にありました。
この日グッズ販売が行われるのは11時から14時頃までというリリースがあったものの
私が空港から急いで向かってもその時間に間に合うことができず、もう少し待っていただけませんかという電話をかけさせていただきました。
その日、他の取材が入っているというお話を伺っていた私は、広報担当の方に連絡をすると取材中であるとご迷惑になると考え、失礼ながら媒体名は名乗らず一個人としてゼルビア×キッチンに電話をかけさせていただきました。
すると。
大丈夫ですよ来ていただけるのなら15時くらいまで待っていますよとのお答え。
たった一人のグッズを購入するかもわからない食事をするかもわからない人のために、時間を延長して待っていてくれるというのです。
その素晴らしい、あたたかい対応に、FC町田ゼルビアのサポーターや地域の人々との密着を感じました。
到着すると、その日天皇杯のオープンドローの中継のためにNHK様の中継車が駐車場に止まっていました。
ゼルビア×キッチンからの中継ということを知らなかった私は、
あ、取材ってここのことだったんだ。
とその時はじめて気づき、再会となった広報担当様に、来られるなら連絡いただけたらよかったのにと笑顔で迎えていただきました。
取材があるとのことでご迷惑になると思って…と話しながら
その状況ですべてが一本に繋がり、やっと状況を把握しました。
なるほど。今日は天皇杯のオープンドロー…
だからNHK様…そして中継。なるほど。と一人納得したのでした。
突然の訪問にも関わらず、取材のお願いをすると快くOKしてくださいました。
お待たせしてしまったグッズ販売ブースにはFC町田ゼルビアのグッズがたくさん置かれていました。
実は初めてグッズをお目にかかったのですが、ユニークなグッズも多かったのが印象的でした。
スポンサー様とコラボしたゼルビアのお醤油や、コーヒー等、ゼルビアにしかないグッズがありとても興味深かったです。
この日タオルマフラーが1500円のところ1000円で販売されていました。
数種類のタオルマフラーがありすべて丁寧に広げて見せていただきました。
やはり第一に購入するのはタオルマフラーという方も多いですよね。
私も各地に飛ぶとそのチームのタオルマフラーを購入することが多く、今回も購入させていただきました。
お待たせしてしまったこともあり、グッズをせっかくなので数点購入させていただいたのですが、どれも素敵なグッズでした。
500円以上購入すると非売品グッズがノベルティとして付けてくれるとのことで、3種類のノベルティをすべていただきました。
1500円分で3種類。なんだかすごくお得感がありますよね。
時間を過ぎていたのに、お待ちいただき本当に本当にありがとうございました。
●はじめてのゼルビア×キッチン
ゼルビアキッチンの中の撮影と、取材をさせていただきました。
この件につきましては記事にいたしましたが
【FC町田ゼルビア】 Jクラブが運営する定食屋さん ゼルビア×キッチンは町田の「らしさ」詰まる場所 【J3】
http://chantsoccer.com/posts/853
とにかく…キレイ!
9月下旬にオープンされたばかりなので当然といえば当然なのかもしれませんが、「定食屋さん」というイメージとはちょっと違って
おしゃれな空間と言いましょうか。
テラスもあり、カフェっぽい感じの雰囲気があります。
定食屋さんということですが、カフェ利用もOKとのことで看板が出ていました。
日ごろから選手たち以外にもたくさんの人が利用されてるといいます。
ただゼルビアキッチンという名前から、サポーターしか入ることができないと思われているところもあるというお悩みも。
そんなことはないよ誰でも行けるよというのは口コミで拡がっていくものでしょうし、是非いろんな方に足を運んでいただきたい場所です。
トップ選手はもちろん、育成年代の選手たちの食のサポートのため
そしてたくさんの人々に利用していただける場所となるために生まれたゼルビア×キッチン。
思っていた以上に素敵な場所でした。
記事の中でも触れましたが、実際に食べました!
その日のオススメは?と料理長にお聞きしたところ、豚の角煮ですとのことでした。
豚肉は年齢的なものなのか…脂が胃にきてしまうことも最近では増えてしまい…というお話を恥ずかしながらしたのですが
きっとこの角煮なら大丈夫ですよとのことだったので、せっかくのオススメということでいただきました。
豚肉は私の胃を最近攻めますが、決して嫌いなわけではなく好きなのに食べる勇気が必要な食べ物。
というポジションだったので久々の豚肉に若干ドキドキしながら食べましたが…
一口食べて。
あ、これは大丈夫!と思いました。
すごくヘルシーでしつこくない。
豚の角煮というと脂部分のうま味が大部分ですが、全然脂っこくなくあっさり。
ヘルシーやダイエットといった言葉がゼルビアキッチンには多く見られましたが、確かにヘルシー!と実感しました。
もちろん、胃も刺激されず痛くなりませんでした。
沖縄のもずく…こんなに細く繊細なもずくは食べたことがないというほど口当たりも軽く食べやすかったです。
海藻っぽさもあまりなくやわらかいお味でした。
とてもヘルシーでやさしい味のお食事、大満足でした。
●タクシーの中での会話から感じたfootball
次の日。
小田急線鶴川駅からタクシーにて小野路グラウンドへと向かっている最中。
女性運転手さんとお話をしていました。
行先が行先なので、ゼルビアですか?と聞かれ、はい、そうですと答えると話題はゼルビアの話に。
その運転手さんは残念ながらFC町田ゼルビアの試合には行ったことがないそうで、サッカー観戦自体もう20数年していないとのことでした。
見に行ったのはJリーグ初期の一大ブームの中での試合。
それも当時黄金時代だったヴェルディ川崎の試合だったとおっしゃってました。
その運転手さんは現在のヴェルディが東京ヴェルディ1969という名となったことも、J2に在籍していることも知らなかったようで
Jリーグ自体の知識がJリーグ初期のままで今どこのチームが強く、関東のチームでもどこのチームがどのカテゴリーかということは未知であり
違いがわからないとのことでした。
まだまだだなぁ…。
とその一般的な意見に痛感しました。
自らサッカーを観たり知りたいという方はさまざまな知識を持っているのももちろん貴重なことですが、普段知らない人・観ない人でも自然に情報が入り知っているような形が理想的ながら
野球は見なくてもわかるけど、サッカーはちょっとわからないとの言葉に
まだまだJリーグの根本を伝えていくことは必要だなぁと実感していたその会話の中で
でもね、ゼルビアはもちろんわかりますよとの言葉が。
運転手としてスタジアムや練習場等にお客様を連れて行くことがあるからというのはもちろん
自分たちの街のチームですからがんばってほしいなとは思うんです、と。
そして
ゼルビアキッチンって知ってます?まだオープンしたばかりだけど何度も夫と食べに行ってるんですよ。
と思わずゼルビアキッチンの話題に。
私も昨日お邪魔して来たんですよ。というお話から
選手たちも食べに行く場所なので…という話をすると、
そうなんですか!?それはもっと行ってみなきゃね、と。
やはり「サッカー選手」「スポーツ選手」という職業の選手たちに身近に会えるということは特別なことであり
実際に選手たちに会ったり見たりすることで、身近に感じこの選手たちがプレーしてるところが観たいということに繋がると感じました。
選手たちがプレーする姿をスタジアムで観たからこそ、選手たちに会いたいという気持ちになることも当然あると思いますが、
スポーツ選手、サッカー選手という存在が遠い存在であると感じている方々が、目の前で実際に選手たちと触れ合って興味を持つことで、その選手が実際にプレーしてるところが観たいとスタジアムへと足を運んでみようという行動に繋がることもあるはずです。
クラブによって選手の位置づけやサポーターとの距離感に違いがあるのは当然であり、横並びではないところに意味があると思いますが
ゼルビアキッチンは選手たちを身近に感じられる場所であり、そこからの発信でスタジアムへと足を運んでくれる人たちが生まれることに繋がっていくのではないかと感じました。
ただの取材者である私というお客をたまたま乗せたことで、そういった会話をした女性ドライバーの方が
プレスの人間というものもまた物珍しいもので、そういった機会から今度試合会場へ行って試合を観てみようかしらという気持ちになったという言葉をいただくと
実際に足を運ぶか否かはわからないものの、サッカーの話をするだけでもfootballな時間だったなと感じます。
FC町田ゼルビアはチーム全体が一生懸命なチームで、心動かされるものがあると思いますので
せっかく近くに住んでいらっしゃるのもひとつの縁ですから、足を運んでみて損はないと思いますよと言ってタクシーを降りました。
練習場横にタクシーを付けてもらったのですが、こんなに近くで観られるんですか!
こんなに選手たちを近くで観ることができるんですねー!と驚かれてました。
練習に行くと、マナーさえ守ればサインをいただくことだって写真を撮ってもらうことだって、応援していますと伝えることだってできますよと言うと
こんなに身近だとは知らなかった。
新聞やポスターで目にするのとは全然違いますね、と興奮されていました。
これぞリアル。
footballに触れた瞬間となってくれたなら良いなと思いながら、タクシーを降りました。
【FC町田ゼルビア】 当たり前の日々を大切にすること。熟成された一体感が魅せるfootball 【J3】
http://chantsoccer.com/posts/848
練習見学をされているサポーターの方々が、笑顔でお疲れさまですといった言葉や、記事楽しみにしていますと声をかけてくださいました。
これもまた町田らしい、あたたかさ。
心があたたかくなり、またお邪魔させていただこうと足取り嬉しく、取材を終えることができました。
素晴らしきかな、FC町田ゼルビア。
チーム以外の部分にも多く触れた、あたたかな今回の取材でした。
現在首位と勝ち点3差となった2位の位置につけ
残り試合4試合となったFC町田ゼルビア。
ひとつひとつ大事な一戦と選手たちも言葉にしていましたが、目の前の試合に向かい全員で最善の準備をしていることと思います。
残り2試合となったホーム試合。
明日はホーム野津田で行われる福島ユナイテッド戦です。
FC町田ゼルビア×福島ユナイテッド
町田市立陸上競技場(野津田競技場)にて14:00キックオフ。