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【FC大阪】 JFL参入!夢への大きな一歩と挑戦 【JFL】

2015/03/09 11:52配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:コラム

今季JFLに昇格し、参入したFC大阪。
大阪第3のJクラブを目指しており、クラブとして今年、ワンステップ上のステージに挑戦することとなる。

昨年も激戦となった地域決勝大会で準優勝という成績を掴み、JFL昇格を決めた。
FC大阪として目指しているのはJリーグ。まだまだ目標まで途中の道のりながら、大きな大きな一歩を踏み出すこととなる。

見据えている先はまだまだ先だが、まずはJFLを勝ち取ることが最優先だ。
経験したことのない新たなステージ。
FC大阪ははじめてのJFLをどのように戦うのであろうか。

●新たなステージへの挑戦

FC大阪は、地域リーグというステージで、チームを創ってきた。
現在Jリーグを目指すためには地域リーグは通らなくてはならない道となっており、運営に苦戦するチームも多かった。
FC大阪はそういったチームとは違う。
Jリーグを目指しているからこそ、Jリーグクラブにも引けを取らない企画力と運営力を兼ね揃え、どのステージで戦うにしてもエンジンは常に全開、総力で存在感を魅せる。

地域決勝大会を勝ち上がり、ついにJFLにステージを上げたFC大阪。
最短昇格を狙うとするFC大阪は、今年16チームへと増加したJFLで結果を求める戦いをする。

地域リーグでは珍しかった元プロ選手の保有数も、JFLではグッとその数が多くなるため元プロ選手を保有すること、プロ契約をしている選手がいることは珍しいことではないステージとなる。
その他Jリーグのクラブには入れなかったものの実力は充分だったという大卒選手たちや、Jクラブユースで活躍した選手たちがたくさん在籍する場。
選手たちの質が地域リーグに比べると一気に上がることとなり、同じくJリーグ入りを目指し、同じく地域決勝大会を勝ち上がってJFLで戦う多くのチームが存在する。

Jリーグ入りを目指すチームの他にも、Jリーグ入りはしないと決定しているもののJリーグができる前から日本サッカーリーグを盛り上げ、日本サッカーに大きく貢献してきた実業団クラブも未だに強さを誇っている。
JFLを知り尽くした企業チームが多く存在し、その存在感と強さはJFLの基準となっているといって良いであろう。
経験を重ねたチームや、勢いのあるチームなどさまざまであり、地域リーグの頃とは比べ物にならない過酷な戦いが待っていると予想される。

その中で、FC大阪カラーを出しながら恐れることなく一戦一戦、勝利を掴む戦いを目指し、走り続けることが期待される。


●FC大阪カラーを確立するために工夫をこらした運営と武器

地域リーグでは基本的に観客は無料で試合を観ることができ、FC大阪にとっては、JFLに上がったことで初めてお金を一人一人の観客から支払ってもらい試合を「観せる」側となる。
お金を支払って試合を観に行くということは、それに見合う魅力を感じてもらうこと、行って良かったと感じて帰ってもらいたいという想いがある。

ピッチの上で戦う姿や勝利をすることで得られる歓びが一番のFOOTBALLの魅力であるが、FC大阪はその他にもピッチ外で楽しむことのできることの企画や、試合会場に来たからこそ楽しめたり会えたり見れたりする「場」を作る取り組みをしている。

まずひとつはFC大阪 As Bonitasの存在だ。

3月15日(日)ホームゲーム開幕戦で初お披露目となる、女性ダンス&ボーカルグループだ。会場ではミニライブステージを開催し、会場を盛り上げる。As BonitasのファンにもFC大阪に興味を持ってもらうなどサッカーとは無縁の世界からの窓口となってもらい様々な期待を相互に抱えAs Bonitasと共に活動していくこととなる。

そしてFC大阪では、FC大阪コラボメニューというものをスタートさせた。
関西圏内の多くの飲食店でFC大阪とのコラボメニューを販売してもらい、そのメニューを頼む人たちにFC大阪という名前を知ってもらおうという働きだ。

大阪には現在ガンバ大阪、セレッソ大阪という全国的にみてもかなり知名度のある2チームが存在する。
そこに続く第3のクラブとして独自の世界観を持ち、たくさんの人たちに愛されるクラブになりたい。
そのためにはステージ関係なく、クラブの名前と存在を知ってもらう必要があり、独自の取り組みで地域密着していく必要がある。
まだJリーグ未満のリーグ所属ながらさまざまな取り組みを行ったり、企画力に優れているのはFC大阪の「武器」となっている。

独自に展開するイベントや、チームカラーとしての売り出し、FC大阪らしさを持ち合わせながら、勝利に繋げたい考えだ。
もちろん目標は、Jリーグへの昇格となっている。


●逆輸入選手の獲得!新体制で挑むJFL

ひとつステージを上げてJFLに挑戦するということで、昨年まで戦ってきた選手たちをベースに、新加入の選手たちの姿もある。
Jリーグクラブからのレンタル移籍での補強や、今後を見据えての将来を期待できる選手の獲得、そして即戦力の獲得と様々であり、今年のFC大阪がより楽しみになる選手構成となっている。

その中で、注目したいのがエストニアからの獲得となった、前原大樹だ。
エストニアという地でプレーした日本人プレーヤーなのだ。

全国的に見ても、地域的に見ても強豪とは言えない高校でプレーし、無名選手だった。
しかし高校卒業後、サッカーをしたいという夢を持って海外に飛び出し、エストニアでその場所を見つけた。

日本では無名の選手ながら、欧州CLに4試合出場。欧州リーグにも2試合に出場した。
海外組と呼ばれる華々しい世界とはちょっと違った世界ながら、それでも海外で日本人プレーヤーとしてプレーした選手なのだ。

逆輸入という形でエストニアから獲得した日本人プレーヤー。
エストニアという国でのサッカーが日本では未知なために、エストニアで得た経験を観られることは楽しみだ。

ロシア系の身体の大きな選手が多いとされるエストニア。
その中で日本人選手がどんな姿でプレーしていたのか、FC大阪で観られることは興味深い。

まだ20歳の逆輸入選手が、日本というサッカー界でどんなプレーを見せてくれるか注目したい。

JFL開幕となった3月8日、アウェイSP京都FC(滋賀)との戦いは1-0で勝利し、JFL初勝利を飾ったFC大阪。
ホーム開幕は3月15日 ヤンマーフィールド長居にて13時からホーム開幕戦 Honda FCとの対戦となっている。

ホーム開幕戦でJFLの王様ともいえるHondaFCと対戦することとなる。2戦目にしてJFLを知る上で重要な試合となりそうだ。
Jリーグには参入しないという方針のため長年JFLに所属しているが、Jリーグクラブと対等に戦えるようなチームであり、JFLを知り尽くしているチームだ。
挑戦者として、怯むことなく、真っ向からぶつかっていくこととなる。

1月15日。
新体制となったチームは2015シーズンに向けて準備をスタートした。
約2か月、意識高くJFLというまだ体験したことのない世界を独自に想定してしっかりと準備をしてきたはずだ。
選手たちの競争はギリギリまで続き、メンバー入りするために日々ぶつかってお互いを高めてきた。
チーム内のライバルが多くなり、競争が激化したことで生まれる新たなパワーにも期待したい。


ついにJFLでの戦いが始まった。


FC大阪、JFL初のホーム試合まで、あと6日―。

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