【内田篤人】5年目のブンデスリーガ(シャルケ04)
2014/09/09 10:22配信
カテゴリ:コラム
今年のブンデスリーガにも多くの日本人選手達がチャレンジしています。
所属クラブからの移籍やJリーグからの加入選手などいますが
5年前に日本を飛び出し、鹿島アントラーズからシャルケ04に移籍をした内田篤人。
当時の移籍金は推定1奥5000万円3年契約でドイツへ渡った。
そんな彼が、契約も更新されブンデスリーガ5年目を迎えています。
怪我で出遅れていた内田は、先日4日にようやく練習試合に実践復帰しました。
◆シャルケで代えのきかない選手
内田が怪我で開幕に間に合わないのを知っていたシャルケ04のイェンス・ケラー監督とフロント陣。
しかし彼らは右サイドバックのレギュラークラスの補強を行いませんでした。
ここに内田がどれだけクラブに信頼されていて、手放したくない選手かがわかります。
内田を獲得した当時の監督フェリックス・マガトは、
獲得した理由を『右サイドバックでありながら、一番にゴール、FWを見る選手はなかなかいないから。』
と話していました。
確かに、オーバーラップについてはよく取り上げられていますが、
プレーをよく観ていると、自陣の深い位置でも常にFWやゴールの位置を確認しています。
そして、フリーであれば迷わずに少ないタッチで前線に当てることができる。
フィードも正確なので、そこからチャンスになることも多いです。
つまり、右サイドバックでありながら、攻撃の起点となることができます。
そして、元監督のラルフ・ラングニックは内田をこう評価していました。
『まだ若いのに成熟していて、スピードとスタミナに優れている』
内田のオーバーラップした時のスピードと
何度も前後を往復できるスタミナは、ドイツでかなり高く評価されています。
◆心の成長
そして、なにより『若くして成熟している』と周りに感じさせるところです。
彼はムラがなく非常に安定したプレーを継続しています。
以前、鹿島アントラーズに所属していた時は、調子に波がありましたが
ドイツに移籍してからは、調子の波が少なくなり、
どこの誰が相手だろうと、自分の力を安定して発揮することができます。
2010年の南アフリカワールドカップの時は、調子が上がらず、
心の部分でもなにか頼りない感じが出ていました。
しかし、ブンデスリーガで経験を積み重ねてきたことによって
先日のブラジルワールドカップでは、
日本代表の中でもすごく安定した良いパフォーマンスを魅せてくれました。
ここに内田のメンタルの成長を感じます。
公式戦復帰間近の彼は、これからが2014-2015シーズンの開幕です。
また彼の安定したプレーを、シャルケだけでなく、日本代表でも魅せてほしいと思います。