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【横浜F・マリノス】 マリノスサポーターから響く「魂」

2014/04/22 09:50配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:コラム

 

 

日本最大のスタジアムである日産スタジアムを本拠地とする横浜Fマリノス。
7万人の収容が可能なマンモス級スタジアムをホームスタジアムに持つからこそ,チームはもちろんサポーターたちは集客を常に意識し、行動しているという。

マリノスの集客平均人数は毎年2位.3位といった上位に常連であり、Jリーグのたくさんのクラブの中でも人気クラブと言って良い。
横浜FマリノスはJリーグの中でもビッグクラブという位置づけのクラブであり、たくさんのサポーターが存在する。
日産時代からの古参サポーターも数多く、日本サッカー史においてたくさんの歴史も残してきた。

●マリノスサポーターの軌跡

Jリーグ発足前の日本リーグ時代からJリーグ初期まではチアホーンで応援するスタイルが主流だった中で、ゴール裏という場所でサポータークラブを作り声を出しはじめたのがマリノスサポーターだった。
アルゼンチンスタイルを主流とし、紙ふぶき(現在はほとんどのスタジアムで禁止)や、襷、勝利時に紙テープを投げ入れる勝利の儀式、現在はコレオと表現される人文字…Jリーグでは今やよく見られる応援風景だが、これらもマリノスサポーターがはじめたものだった。

声を出し、歌い、跳ね、応援する。
旗を振る、ビッグフラッグを出す、タオルマフラーを回す…それら当たり前ではない時代に当たり前にしたのはマリノスサポーターだった。


Jリーグを代表するサポーターといえば浦和レッズのサポーターをイメージする方も多いと思うが、マリノスのサポーターも独自の熱さを持っており、どこにでもたくさんのサポーターが駆けつけているという印象がある。
ホームはもちろんアウェイであってもたくさんのサポーターが常にゴール裏を埋め尽くす。
アウェイに行くのが当たり前というとハードルが高くなってしまうが、マリノスのゴール裏のサポーターの中にはそんな気持ちでいるサポーターが多いのが事実だ。
キャンプであっても海外での試合であっても駆けつける熱心なサポーターが多いのだ。

パラソルを使った歓喜はマリノスサポーターの顔となり、マリノスサポーターが持つオリジナル性を感じることができる。
あの光景を見ると「マリノスだなぁ」と感じられる。それが独創性だ。

●競争が激しい首都圏クラブ

首都圏にはたくさんのクラブが存在する。

J1は、柏レイソル・FC東京・川崎フロンターレ・浦和レッズ・大宮アルディージャ
J2は、東京ヴェルディ・ジェフ千葉・横浜FC・湘南ベルマーレ

その中で、固定クラブのサポーターとして根付いてもらうにはかなりの競争が存在する。
各チーム、ホームタウン活動や、ホーム試合運営の工夫、グッズの販売方法や試合への呼びかけ方法などを工夫して行っており、その結果の集客を得ている。
もちろんプレーで魅せることが一番理想的ではあるものの、まずはその試合会場に足を運んでもらわなくてはならない。

そのために行われているさまざまな工夫は首都圏のクラブが盛んなのはやはり競争するチームの存在が身近にたくさんあるからだ。

サッカーが好きだから観に行くという層も必ずしも存在し、カードによってさまざまな会場に足を運ぶというファンも多い。
なんとなく行ってみようかな?というビギナー観戦者も当然毎試合存在する。

そういった人たちにいかに 今日来てよかった。という気持ちになってもらうことができるか、が勝負となる。
また来たいな。と思わせるのは勝利が一番だろうが、しかしそれだけではない。

やはり応援に迫力があり、一体感があることでテレビで見るのとは違う迫力迫るサッカースタジアムという感覚を身体で受けることになり、サッカーを観に来たんだ!という体感になる。
試合以外でのスタジアムグルメだったり、イベントだったりといった部分でこんなにサッカー以外でも楽しいことがあるんだと感じてもらうのもひとつの方法になる。


マリノスのホームゲームはイベントが多彩だ。
チームマスコットのマリノスケのフワフワで子供たちが遊んでいたり、トリコロールカラーのミニSLに楽しそうに乗っている子供たちもいる。
多彩なフードコートで食べ物を購入しスタジアム前で食べているたくさんのユニフォーム姿の人たち。
その他にも毎試合イベントが異なるよう工夫されている。

※近隣クラブである川崎フロンターレが集客のためにはじめた数々のイベントや子供たちが楽しめる運営方法は周辺クラブに大きな影響を及ぼしたといって良い工夫であり、それも今後取り上げたいと思っています。

 

 

●マリノスサポーターの意識

マリノスのサポーターたちも独自の集客作戦に取り組んでいる。
Jリーグの中でも人気が高く、集客も多いクラブであるが、それでも7万人のスタジアムを満員にすることは難しい。
平均で2万人台とJリーグの中では高い集客を誇りながらも、7万人収容のスタジアムでは半分も入っていないことになる。
それを打開しようとクラブだけでなくサポーターも意識をして行動しているところがマリノスサポーターの「魂」を感じる部分だ。

年間チケットを購入しているサポーターたちは格安で購入できるチケットがあり、友人や家族を誘うことができるようになっている。そのチケットを使ってサポーターたちはたくさんの友達や同僚、家族たちを誘い、
スタジアムに来たからには楽しんでほしいとコレオを実行したり、フラッグの貸し出しや応援に気軽に参加できるよう歌詞カードを配布したり、前年度以前のユニフォームやタオルマフラーを貸出し実際にユニフォームを着て、タオルマフラーを付けて、応援してみて!と体験に近いことを独自で行ったり…と行動しているというのだ。

満員のスタジアムで戦いたい。
そういったマリノスの選手の言葉を受けて、サポーターが選手のために集客作戦をする。
選手の願いを叶えてあげたいというサポーターの気持ちがひとつになり行動する。

まさに「サポーター」なのだ。

チームによっては、サポーターと選手たちの距離が遠いチームもある。
マリノスはJリーグの中でも格段に練習場でのファンサービスを行わないチームだ。
しかし、それでもサポーターと選手たちの距離感は近い。
勝利後のゴール裏前のお立ち台で行われるヒーローインタビューでは、選手の言葉とサポーターが沸き伝える歓喜はとても近く、お互いの気持ちが伝わっているのが感じ取れる。
選手とサポーターが一体化しているという実感を感じ取ることができるのだ。

これからもJリーグの歴史が続いていく中で、サポーターは必要不可欠であり応援する・されるという図は必ず存在することになる。
その中で、マリノスのサポーターが築くものは今後もJリーグに大きな影響を与え、たくさんの新しいサッカーファンを増やすきっかけになっていくだろう。

各クラブのサポーターにはそれぞれの「色」がある。

マリノスはフリューゲススとの合併というJリーグ史上最大の出来事を経て、さまざまなクラブとサポーターの壁や試練を乗り越え今の「色」を確立させた。

横浜に生まれてよかった。
この街には マリノスがあるから。

そう歌う、刻む、マリノスサポーターになりたいという子供たちもきっと少なくはないだろう。

Jリーグには
横浜には

マリノスがあるのだ。

 

 

 


 

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私も横浜に住んでいるので商店街などマリノスのフラッグが掲げられていたりします(*^_^*)
野球以上に最近ではサッカーのほうが地域と密着しているような気がするし、それはとても良いことだと思います♪

cir   Good!!1 イエローカード0 2014/04/23|12:25 返信

コメントありがとうございます!
遅くなり申し訳ございません。
横浜に行くと駅や街の中でたくさんマリノスを見かけます。
サッカーの良いところは地域密着が深いところですよね。
野球とはまた違った文化があるなと思います♪

Tomoko Iimori   Good!!0 イエローカード0 2014/05/02|19:36

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