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【ザスパクサツ群馬】 菅原宏GMに聞く―。「サッカーで地域を元気にする」群馬から発信するfootball 後編 【J2】

2016/11/14 21:54配信

CHANT編集部

カテゴリ:コラム

ザスパクサツ群馬にてGMを務める菅原宏氏に聞く―。

群馬から発信するfootball 後編をお届けする。

【ザスパクサツ群馬】 菅原宏GMに聞く―。「サッカーで地域を元気にする」群馬から発信するfootball 前編 【J2】

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●ザスパクサツ群馬クラブとしての最大の危機にGMに就任した理由

父から受け継いだ会社の代表取締役として、そしてサッカー界では図南クラブ代表取締役、群馬県サッカー協会 専務理事としての立場もある菅原氏。
その菅原氏がザスパクサツ群馬のGMという立場になぜ就任することとなり、打診を引き受けようと思ったのか。
ストレートに投げかけた質問に対し、菅原氏は強くまっすぐとした目で
「仲間、でしょうね」
と、言った―。

菅原氏にGM就任の打診を出したザスパクサツ群馬は、深刻な経営難に陥っていた。
3季連続赤字となるとライセンス剥奪となるJリーグライセンスの条件を前に、2季連続赤字となっていたザスパクサツ群馬は崖っぷちに立たされていた。
積み重なってしまった赤字を解消する先行きも見えず、このままでは3季連続赤字となってしまうのを待つだけ、という状況にあったザスパクサツ群馬は、ライセンスの剥奪そしてクラブ存続危機という事態にあった。

それまでザスパクサツ群馬はチームの土台を創るよりもまず先に、群馬にプロサッカークラブを と勢いで突き進んできた。
Jリーグの掲げる地域密着という理念、群馬県全体との連携をうまく実行することができず、群馬県にありながらあくまで単独したクラブとしての道を歩んできたため、横の繋がりや協力するような関係を築くことができず気薄なまま進んできた。
その結果、赤字を重ねクラブとして経営難となってしまった時、手を差し伸べてくれるような地域の力はほぼ皆無だった。

図南クラブの活動拠点である前橋市にザスパ草津という草津の名前を付けたチームが、練習拠点を前橋市に起きクラブの練習場を持たず数か所の練習グラウンドを借りチームの練習を行ってきたザスパ。
そういったグラウンドを含め、前橋市には多くのサッカーグラウンドが存在している。
前橋市には2000年頃には1面しか存在しなかったサッカーグラウンドだが、現在約20面ものサッカーグラウンドが在る。
前橋市をサッカーのある街にしたことは、これまでの菅原氏の力によるものが大きい。

前橋市の多くのグラウンドで練習ができることは、当たり前ではなかった。
なぜならそこにサッカーグラウンドが存在することが、当たり前ではなかったからだ。
ザスパは地域密着を掲げるJリーグクラブながらも、グラウンドを間借りするような形を取りながら進んできた。
そして本格的にクラブの存続が危うくなったとき、これまでの連携はほぼなかったにも関わらず、
群馬県でサッカーに長く携わり、プロサッカーでなくともアマチュアサッカークラブで時間と歴史を持って前橋市をサッカーで元気にしてきた実績のある菅原氏に、GM就任を打診したのだ。

「正直、好きではなかったよ」と、笑う菅原氏。
たくさんの人たちが気持ちも時間も努力も込めて作ってきた群馬サッカー史を無視して突き進んできたザスパの道に、賛同はできなかったという。
「それでも、頼まれたんだから。群馬のサッカーなんだから、仲間。やるしかないでしょ。」

大きな赤字を背負ったクラブを立て直さなければならない。
それも時間が1年もない状況の中、多額に膨れ上がった赤字を解消し、さらには練習場もクラブハウスも持たないクラブが今後を見据えJ1ライセンスを受けるには、大きなお金と地域の理解と協力が重要となるクラブハウス建設とグラウンドが必要となる。
立ちはだかるものは 厚く大きな壁しかなかった。
家族からはその大きすぎる難題を前に、ストレスが多大となり、健康状態に悪影響となってしまうのではないかと心配し、反対されたという。
それでも菅原氏は、これまで関係性が決して良くなかった間柄ながらも、自分の力を信じ頼みたいという一般的にみると困ったときだけ頼るような身勝手なお願いであっても
群馬サッカーの仲間として、難しくてもやってみないとわからない、と大きな問題を抱えているクラブを両手を広げて受け入れたのだ。

そして。
2季重なった赤字の解消、さらにはクラブハウスの建設に新たな練習グラウンドの着工という未来を生み出し、J1ライセンスをも獲ってみせたのだ。

当然、それは簡単ではなかった。
ザスパクサツ群馬の歴史だけでは到底乗り越えられないようなものも、図南クラブが30年以上かけて地域に生み出してきた実績と、群馬県のサッカーとして生み出してきた実績を合わせ、
ザスパクサツ群馬存続のために菅原氏は多方面に理解を求め、厳しい状況の中からプラスへと引っ張り上げた。
それはなぜなら「仲間だから」―。


●前橋市をサッカーの街に―。サッカーグラウンドが前橋市に20面もあり経済効果を生む道の確立

現在、前橋市には多くのサッカーグランドが存在する。
当然そのサッカーグラウンドも使い手がなければ、存在しない。
それはどのようにして造られたか―。

図南クラブでは毎年、数多くのチームが出場する大規模な大会を開催している。
その大会で使用するグラウンドや宿泊施設を確保するため、前橋市内及び周辺施設に何年もかけ
サッカーチームが宿泊する施設として利用するために呼びかけを行い、実際にサッカーチーム団体が大会ごとに宿泊するという橋渡しルートを確立させ、周辺地域にサッカーで生み出す経済効果を生んできた。

サッカーで町おこしをするための起点となり、経済効果を生むことで地域を元気にしてきた結果
前橋市に多くのサッカーグラウンドを新たに生み出し、群馬県で全国大会規模の大きな大会を主催できるまでに成長させた。

2011年3月。
東日本大震災。
東北地方を中心に大きな被害を及ぼした。
福島にある原発が爆発すると、原発からほぼ近い場所に位置していた日本サッカー界において初のナショナルトレーニングセンターであるJヴィレッジは使用できない状態となった。
実はJヴィレッジでは7月に大きなユース年代の大会、日本クラブユース選手権が開催されることとなっていたが、当然のことながら開催できない状況となった。

大会の1ヶ月前。菅原氏の下へ一本の電話がかかってきたという。
「Jヴィレッジが使用できない今、群馬県で大会を開催できないか」
思わず「今から!?」という驚きの言葉が開口一番出してしまった、と菅原氏は当時を振り返る。

グラウンドはシーズン前に1年通年のスケジュールが決定されており、そのスケジュールを動かすことは非常に難しい。
その上、大きな大会故にグラウンドは約10か所、出場チームや関係者、審判等の宿泊施設は26施設もの膨大な施設が必要であった。
それでも菅原氏はこれまで築き造ってきたサッカーグラウンドや宿泊施設等のサッカー団体を引き受ける上でのノウハウがあり、積み上げてきたからこその打診だと受け止め、
グラウンドや宿泊施設すべてに次の日からひとつひとつ実際に足を運び、お願いして歩いた。

その結果、8グラウンドと宿泊施設26箇所をさまざまな協力の下、おさえることができた。
震災でJヴィレッジが使用できなくなり大会の開催地を変更しなくてはならない中、全国のどの場所でもすでに決まっている予定や宿泊施設の協力が困難とあり難しい状況となっていたが、菅原氏が群馬全体で受け入れたのだ。
これまで図南クラブで開催し重ねてきたサッカー大会による周辺への経済効果を生み出した実績や、それによってグラウンドも施設も地域もサッカー大会が行われるにあたり受け入れる経験を持っていたことが大きかった。

宿泊施設にはサッカーの宿泊施設として、「例えば子供たちの好きそうな料理を用意してほしい、氷をたくさん使うから氷の製氷機を置いてほしい、と。ひとつひとつ時間をかけてお願いし、叶えてくれてきた」という。
7月という夏の大変な時期に突如入った大規模な大会は、その年から数えて今では5年目となった。
群馬で行われる全国規模の大会として定着しているといって良いであろう大規模な大会であり、ユース年代の選手たちが夏の群馬を目指し戦っていることがひとつのサッカーの風物詩となっている。
菅原氏は、この難題もまた、大きな手を拡げて受け止め、実行したのだった。


●瀬川獲得の背景とチームを去った選手への愛

今季ザスパクサツ群馬に加入した大卒ルーキー瀬川祐輔選手。
J2そしてサッカー界全体でその活躍は非常に注目されているが、獲得の背景にはこんな出来事があった。

名門・明治大学からは今季3年生で大学サッカー部を退部する運びとなり在学しながらFC東京へと入団となった室屋成を含め、7名の選手がJリーガーとなった。
4年生からは瀬川を含め6名。
しかし、Jリーグクラブの内定が決まり明治大学が記者会見を開いた時にはまだ瀬川祐輔はプロクラブからの声は全くかかっていない状況だった。

4年生時から定位置を掴んだ瀬川は大学リーグでも存在感ある姿を魅せていたものの、目指していたJリーグからの声はなかった。
諦めかけていたその時、声をかけたのはザスパクサツ群馬であった。

「監督の服部を試合に観に行かせると約束した。その試合で掴めるか掴めないかだと本人に話をした」と菅原氏。
そして実際に服部監督が出向いたその試合で瀬川はゴールにアシストを決め、自身はじめてのマンオブザマッチに選出される大活躍を魅せた。

プロサッカー選手になることは難しいと悟り、その先の人生を社会でと考えすでに就職先が決まっていた瀬川は
たくさんの人々に迷惑がかかってしまうと感じながらも理解をしてもらう形でプロサッカー選手となる道を選択できた。
瀬川は自分自身で大学側や両親、関係各者に説明をすると言ったが、その背景で菅原氏も瀬川獲得に向けてたくさんの人たちに説明し理解を求めた。

「瀬川だけでなく、一人一人の人生を預かっていると思っている。
魂を懸けて群馬でサッカーをすると決断した選手たちだからこそ、兄弟や息子同等の愛情と責任を持るのが当然だと思ってるから、出来る限りのことはしてあげたい」

選手たちだけではない。現場スタッフやフロントスタッフ全員がファミリーとして手を取り合うことがクラブにとって必要な絆となると信じている。

一部では図南クラブへのレンタル移籍は公使混合だと非難する声も聞こえてくるが、菅原氏もクラブも
試合に出れない状況の中でザスパで練習を続けるか、それとも公式戦という場で自分を磨くために図南クラブへとレンタル移籍をするかという道を選手に強要するわけではなく、選択させている。
クラブで練習する道も、図南クラブで試合に出場する道も自身が選んだ自分を高める道として尊重すると菅原氏。

昨年は大卒ルーキーで入団した江坂任がチームのエースとなる活躍を重ね、J1大宮アルディージャへと移籍した。
その際も、菅原氏はクラブだけのことを考えはしなかった。
クラブのためには引き留めるということが理想だと考える人たちが多いかもしれないが、J1チームからの打診がありプロサッカー選手としての人生や一人の人間の人生として
肉親のような気持ちで考えると、クラブの所有物のように扱うわけにはいかなかった。
「彼の人生を考え、気持ちよく背中を押してあげたかった」と菅原氏。

「ただ、言いましたよ。お前の故郷はココだからな、と。ココでやると覚悟決めてきた場所なんだよな?と」
江坂は力強く頷いたという。
「それだけで嬉しいんですよ。群馬のことを想ってくれる。クラブのために全力でやってくれた。今でも気にかけてくれる。嬉しいよね。」

どこにってもファミリーは変わらない。それが「信頼」であり、結んだ絆でもある。
それがザスパクサツ群馬の歴史となり、土台となっていくのだ。


菅原氏は言う。
「どんなことをやるにしても必要となるもの。それは「人」という部分だ」と。
選手や監督、そしてフロントスタッフも、ザスパクサツ群馬として全身全霊でなにをできるか。
魂を持っているか―。
菅原氏はどんな状況であっても時間も努力もサッカーに費やし、これまでさまざまなものを築いてきた。
今はザスパクサツ群馬を通じて群馬県のサッカーを そして地域を元気にすること。
そして、地域に愛されるクラブとなることを土台の部分から作っている最中だと話す。

菅原氏にはザスパクサツ群馬のそして群馬サッカーの未来のビジョンがある。
今はまだ話せる段階にないというが、「でも必ず可能だと思っている」と菅原氏。
「全然できると思っている。必ず。絶対にできる」
その力強い言葉から、地域密着を掲げるどのクラブにも負けない絆があり未来あるクラブとなることと強く伝わってきた―。


スタジアムでサポーターと戦う選手と監督やスタッフ…サポーターとチームが一丸となることももちろん大切なことだが、スタジアムの中だけで起きていることがクラブではない。地域密着ではない。
地域と連携しサッカーを通して様々なものを生み出し、発信し、求められ、慕われ、愛されるクラブとなること。
勝っても負けてもこの地域にはプロサッカークラブ ザスパクサツ群馬が在る。という「信頼」を目指し、揺るがない土台を今作っている。

群馬にサッカーで大きな活力と経済、歴史を生んできた菅原宏氏は
ザスパクサツ群馬を通じたくさんの人たちと手を取り合い、大きな大きな未来を描く―。

Good!!(44%) Bad!!(55%)

表ではいい顔をして目につかないところでは悪いことしかしてない男が何をぺらぺらと。ザスパを壊したのはお前だ。さっさとGFAからも消えろ。社長もGMも辞めろ。地域密着だかなんだか知らないが、サポーターはどんな時だって応援してんだ。J1ライセンス獲得したとて、J3に落ちちゃ意味がない、ただのデブはダイエットに力を注げ。私物化しやがって。サポーターの気持ちも選手の気持ちも何も考えられない人間がサッカー語るな。群馬の名を口にするな。

名無しさん  Good!!12 イエローカード2 2017/10/18|21:24 返信

なんといいますか、理念とか、仲間とか、愛とか、ビジョンとか。抽象的な言葉が並んでますね。
こんなに中身のない考え方で大丈夫かなと

名無しさん  Good!!8 イエローカード3 2017/10/17|12:22 返信

図南もザスパも降格寸前でなにが仲間だか

名無しさん  Good!!11 イエローカード1 2017/08/19|17:04 返信

こうやって、つらつらと、口からでまかせを言って、嘘行脚して、ザスパの古くからのスポンサーや、サポーターを騙して来たんだな
よく分かったよ
これからは、あんたの言うことに騙されない
誰もついて行かない
アンタなんかに、ザスパは潰させたりしない!
さっさと消えろ!
このきゅうり泥棒が!

名無しさん  Good!!12 イエローカード5 2017/08/18|10:06 返信

この人、ただの、名誉好き、

名無しさん  Good!!12 イエローカード2 2017/01/29|21:56 返信

よくもまあ破壊者が
白々しい

名無しさん  Good!!17 イエローカード2 2016/12/07|17:07 返信

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