2015/05/27 16:38配信

Tomoko Iimori

カテゴリ：日記

深夜に駆け巡った大きく世間を揺るがせたニュース。

内田篤人、結婚。

これほどまでに一人の選手の結婚で世間をにぎわせたのは、三浦知良が設楽りさ子さんと結婚した時以来…いや、それ以上の衝撃だったかもしれない。
日本を代表する右サイドバックでありプレーはもちろん、その容姿からも大人気の内田の結婚とあって、女性を中心に悲鳴がネット上に次々と書きこまれた。

この大きなニュースをあえて斬新に切っていきたいと思う。

●内田結婚で動く日本経済への影響

さて。
この内田の結婚は大きなニュースであることから、この発表は多方面に影響を与えると思われる。
結婚することで人気が下がるのでは?と予測する人もいるが、サッカー選手はアイドルではないといいながらも結婚によってなぜか人気が左右する現象は確かに否めない。
内田の結婚を伝えたメディアの中では内田が女性ファン人気が落ちてちょうど良いと発言したと報じたところもあったが、実に位内田らしいと言える。

これまで内田はさまざなな仕事をこなしてきた。
モデルやドラマデビュー、服を全部ではないにしろ脱いだこともあり、CMにバラエティにと引っ張りだこだった。
その仕事のどれも自分がやりたいといった願望や、もっと目立ちたいといったことではなく、そういった仕事をすることでサッカーを知る人がいるのであればという想いの中でこなしていた仕事だ。
自分に求められることがあるのなら、できるだけこなす。それが内田のプロ意識のひとつでもある。

昔、ラグビー界で自分をピエロ化することでラグビーに人を呼び込むことができたらと、女性人気が高く世にラグビーを発信し続けた大畑大介がそうであったように
どんな形でもそこを入口として、その後サッカーを好きになってもらえたら、本当のサッカーを知ってもらえたらというメッセージ付きでそういった仕事をこなしていた内田篤人。

当然、その人気に目を付けた企業は多く在る。
お金になると思うところには企業が群がってくるのは必至だ。
内田人気に肖ってビジネスをしてきた企業は数多くあるのだ。

この戦略は日本ではどのスポーツ界でも取られている手法だが
これがスポーツマネジメントと呼べるかというとそれはNOだ。

世界を見ても選手の容姿を利用してビジネス展開することは手法として存在するが、
スポーツビジネスは日本では特に浸透していない分野だと感じる。

例えば。
内田の容姿に人気があるのは良いとして、それと共にもっとその特化したプレー面を全面に押し出して魅力あるものだと伝える。
実際、内田に代わる右サイドバックはいまだ日本では難しいほどに内田のプレーは日本代表に必要なものであり、右サイドを何度も上下しする献身的なプレーやラインギリギリまであきらめないその一生懸命さなど
そういったプレー面でのすばらしさを伝えることによって、その本来のサッカー選手としての魅力を押し出し、それによって動く人々の気持ちをビジネスにつなげること。
サッカー選手としてのオンリーワンである価値が生むその存在を、もっと展開すべきと感じることもある。ただのアイドル売りではもったいないのだ。
スポーツにしかない価値をビジネスに繋げる。それが本来のスポーツビジネスだ。。

結婚というプライベートな節目ひとつで左右されるようなビジネスを展開するのはいかがなものか、ということなのだ。
サッカー選手はサッカーでお金を稼ぐ職業の人間。
その特別さに価値がついてくるわけだが、内田は実力も伴っていることで今の人気があるのは間違いない。

内田=顔というイメージを持っている人も多いかもしれないが、それは間違っている。
顔だけの人気でここまでの人気や知名度にはならない。
容姿だけでここまでの人気になるのなら、各Jクラブ顔が良い選手だけを探してきて雑誌やメディアに出せるだけ出し、チームに置いておけば良いということになってしまう。
そういった選手が人気が出るかといえばそれは一時的なものとなり、活躍できなければサッカークラブとしてもサッカー選手としても必要がなくなるものだ。

顔や内面を第一に考え、魅力として惹かれるのであればそれはサッカー選手ではなくアイドルで良い。
サッカー選手は活躍した上で、容姿も伴うと人気が爆発するものだ。
内田が日本代表に選出されるような選手でなければ人気もここまでにはなっていなかったであろう。
そう考えると内田人気には少なからず、スポーツマネジネント要素も存在するのだ。

●結婚したからショックと言ってなにが悪い

私は個人的に内田篤人のファンというわけではないが、選手の結婚でショックを受ける女子たちに必ずといって反論が起こるのが掟のようになっている。
結婚したからといって選手なのだから変わらない。それは間違いない。
未婚だから既婚だからという分け方は関係がない。
しかし、結婚したからショック!というファンに対し、それを反論する必要はあるのだろうか。

好きな選手が結婚しなかったからといって・彼女がいないというフリーであってもその位置になれる可能性は限りなく低い。
それはとても現実的な話。
ただ、選手を容姿で好きになったとしても、結婚していない選手だからという理由もひとつの条件に好きになったとしても
それが入口でサッカーを好きになったきっかけなのだとしたら、それはそれで良いのではないだろうか。
子供たちが有名サッカー選手になりたいと夢見るように、選手の彼女になりたいといった夢や奥さんになりたいという夢、いつまでも未婚であってほしい女性的考えを持っていてもそれもひとつの夢の方向性だ。

興味を持ったことでそこからサッカーの魅力を知ることはもちろん
結婚したから他の選手をチェックしよ♪といったものでも、そういった楽しみ方もひとつの方法なのではないだろうか。
もちろんサッカーの真髄を好きになってほしいし、選手の結婚で左右されることに違和感を持たないわけではない。

しかし、ショック!と言えるその素直な気持ちを否定するというよりも、個人的には気持ちが良いほどの愛だと感じるのだ。

先日取材に行ったJ3クラブの方が言っていた。
知ってもらうことまではできるが、そこからお金を払って時間を作って見に来てくれるまでが難しい、と。
興味を持った=すぐに会いに行く という行動派の人もいるかもしれないが、大抵は相当な勢いがないことには動けない。
超行動派といわれる私でさえ、他スポーツを見に行きたいなぁと考えてははいるものの他スポーツはプロ野球を年に1.2度見に行く程度だ。
興味というところから、実際に足を運ぶという行動になるまで、そしてお金を使うという行動になるまで、時間を作りだすまで、大きな気持ちが必要なのだ。

かっこいい!という入口で入っても、なかなかその実際の場所まで足を運ぶことは難しい。
その中でたくさんの人が継続して足を運ぶということは、一度足を運んだときに生で見るサッカーや選手に魅力を感じ、その場に再び足を運ぶわけだ。

サッカースタジアムはコンサートとは違う。
日本代表戦を観戦にいくと、そう感じることも確かに多々ありその言葉を毎度のように耳にするが
サッカー文化として違うと感じるが、考え方の原理は似たものがある。

ライブもその時だけの瞬間がある。
アーティストを観たいだけならDVDでも雑誌でもそっちの方が間近で見ることができ、音だってCD等で聴いたほうが毎度同じ高音質な音で聴けることであろう。
しかし、ライブに行くのはその日その時だけの瞬間を共にしたいから、観たいから、感じたいからではないだろうか。
チケット争奪戦に参戦し、お金を払い、時間を空け、足を運ばせる。
それはサッカーだって同じだ。
テレビで見るのとは違う空間がそこにはある。
その日、その時、その瞬間に立ち会いたいからこそ、スタジアムで応援するのではないだろうか。

内田篤人をテレビや雑誌でしか見たことがない人は、結婚したから魅力半減なんてことになるかもしれない。
スタジアムで見たことがある人や内田篤人が本気でピッチを駆けるその姿を中継で見た人はきっと、サッカー選手内田篤人の魅力に触れたことがあるはず。
だからこそ、内田篤人に惹かれたはずなのだ。

内田をきっかけにサッカーを観に行こうとするならば、それは立派なサッカーファンなのだ。

内田篤人の結婚は、日本経済にも大きく影響が出ると思われる。
結婚関連業界が賑わうことになるであろうし、逆に内田が結婚したことでこれから結婚の話をするかもしれないと掲載される雑誌などが売れる可能性もある。
結婚した内田篤人を一目みようと、スタジアムに行きたいという人が増えるかもしれない。
逆に内田の結婚ショックで売れるものが売れなくなったりする商品もあるかもしれない。
内田離れによって違う選手に注目が集中し、他クラブ等に経済効果が生まれるかもしれない。

なんにせよ、内田の結婚は経済を動かすということ。
それだけの影響力を持つ選手が日本サッカーに存在するということ。

どんな形でも話題になることで生まれる経済効果がある。

サッカー界がより活性化することを 祈って。

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