CHANT(チャント) FC東京

FC東京に欠けている「監督」という最後のピース。そして、抱える時限爆弾。

2017/07/06 18:38配信

サッカー君

カテゴリ:コラム

「まさか」と言うべきか、「やはり」と言うべきか。

FC東京が低迷している。

大久保嘉人にピーター・ウタカ、林彰洋に高萩洋次郎、太田宏介と、Jリーグ史上最大と言っても大袈裟ではないほど、派手な補強を行い優勝争いをして当然ともいえる雰囲気だった。
しかし、シーズンが半分終わっての順位はなんと9位。

FC東京を長年見ているサポーターにとっても、シーズン前の期待感とは裏腹に、なんとも平凡なシーズンとなっている。
そして、現在3連敗中。
次は、強豪鹿島が相手だとすると、4連敗も現実味を帯びてきている。


今季のFC東京を見ていて、低迷の原因を考えれば、やはり「監督」の一言に尽きると思う。

とにかく、これだけのタレントを抱えていながら「攻撃の形」というものが全く見えない。
セットプレーやカウンター、偶発的なチャンスから以外でのゴールは皆無と言いたくなるほど、攻撃の形に印象がない。

一言で言えば、ものすごく「つまらない」サッカーだと感じる。
何より、勝った試合でも「楽しかった」と思える試合が、本当にないのだ。

これだけのタレントを擁していながら、なぜ…。
この責任を負うのが、「監督」だと思う。

昨シーズンに好成績を"残してしまった"ツケ

私は、昨シーズン、FC東京は監督を交代するタイミングを逸した、と考えている。

篠田監督は、選手からの信望も厚く、無下にできないといった部分もあったのだと思う。
しかし、「常勝」を目指すFC東京を託す監督として、過去最高の選手層を率いる監督として、やはり実績面で心もとないと思う。

クラブも、昨シーズンに城福監督を更迭したときに暫定的に指揮を任せたが、この時はあくまで「暫定的」として考えていたと思う。
シーズン終了後に、新しい監督を探そうと、当初の構想にはあったのだと思う。

しかし、篠田監督はリーグ戦で8勝2分2敗といった素晴らしい成績を収めた。

長年、FC東京のコーチとして支えてくれた功績を考えても、ここで「契約更新をしない」という判断はしにくかったのだろうと思う。

実際に、ここで契約を更新をしないと発表すれば、サポーターからの批判も当然起こっていたと思う。


しかし、結果論と言われればその通りだが、やはり今シーズンは監督を変えておくべきだったと思う。

昨シーズンも結果を残していたとはいえ、決して「強いサッカー」をしていたかと言えば、そうではなかったのではないか。
結果こそ出ていたが、出ていなかったかの違いのみで、サッカー自体は今シーズンと同じように攻撃の形が見えない平凡なものであったと思う。

「臨時監督」としては、満点の出来だったとは思う。
しかし、「常勝クラブ」を目指すFC東京が、臨時で昇格した監督にそのまま続投させた、というのはやはり物足りない判断だったと思う。

何より、ここまで選手を揃えた以上、指揮官には実績豊富な選手を引っ張っていけるだけの経験のある監督が求められる。
在籍する選手と監督の重さを比べても、やはり「肉厚なボディ」に対して「ヘッド」が軽すぎると感じてしまう。


もし、昨シーズン終了後に、篠田監督との契約更新を一旦リセットして、他の監督候補とフラットに比べて判断する。
そうしていれば、篠田監督と更新するという判断にならなかったのではないか。
どうしても、「良い結果も出しているし」「長年クラブを支えてくれているから」といった温情面が含まれての続投という判断だったように感じる。

つまり、なまじ「良い結果を出してしまったから」、監督交代のタイミングを逸してしまい、そのツケを今支払っているのだと感じている。



どんな組織も、リーダーが一番重要だと思う。
Jリーグでも、リーグ優勝を達成してきたクラブの監督は、やはり他クラブのファンからも「名将」と思われる監督が指揮していたと思う。

FC東京にずっと欠けている要素。
それは、やはり「優れた監督」ではないだろうか。

長い歴史を遡っても、しっくりとハマった監督というのはいかなった気がする。
もちろん原博実や城福浩、ポポヴィッチといったサポーターに愛されるいわゆる「威勢のいい監督」はいたが、いわゆる他クラブのファンが「羨ましい」と思われるような名将が、FC東京を率いたことはないのではと思う。

これだけの選手が揃っているのに。
これは、明らかにもったいのないことだと思う。

今季の大補強は、「優勝賞金」獲得が大前提だったはず。

今年のFC東京は、間違いなく「優勝賞金」の獲得を前提とした補強だったはず。

ご存知の通り、Jリーグは今シーズンから賞金が嘘のように激増した。
優勝クラブには、三年間に渡り総額22億円もの大金が入ることになる。

これは明らかにJリーグにビッグクラブを作ろうという「格差推進」の取り組みであり、この初年度に優勝するかしないかは、今後数年間で「勝ち組」になるか「負け組」になるかの大きな「ふるい」になると思う。

優勝したクラブは潤沢な資金を武器に他クラブの優秀な選手を積極的に獲得できる。
即ち、「取られる側」か「取る側」か、の境目なのだ。

今シーズ入賞したクラブは、来シーズン積極的な補強ができ、どんどんと成長していく。
反対に、今シーズン優勝を逃したクラブは、優勝したクラブとの資金力の差に、簡単には追い抜けない壁となってしまう。


そんな、先を見通して「今シーズンの優勝を逃すと大変なことになる」「今シーズン優勝すれば、常勝クラブへの大きな一歩を踏み出せる」と、大補強を行ったと考えている。
この「覚悟」自体は、経営判断としてとても素晴らしかったと今でも評価している。

決して裕福ではないFC東京が、ここまで大胆な補強を行ったということは、東京が本気でビッグクラブを目指しているのだと感じられた。

FC東京は、フロントが優れたクラブ

ここまで、クラブについて批判の意見が多くを占めてしまったため、誤解を受けないように言いたいことがある。
サッカーの世界では、何かあるとすぐに「フロント辞めろ」といったフロント批判が起きやすいが、私はその中ではFC東京はフロントがしっかりしたクラブだと思う。

FC東京は10年以上前から中位をさまよっており、全く強くなっていない、との声も聞く。
これには私は全く同意できず、むしろFC東京ほど昔に比べて強くなったクラブはないと思っている。

よく思い出してほしい。
万年中位と揶揄されることも多いが、ようやく加地亮が日本代表に選ばれだした10年ちょっと前。
FC東京の主力は、戸田光洋や浅利悟、藤山竜仁、金沢浄といった、一般的には知名度の薄い選手が東京の「替えのきかない主力」だったのだ。
(彼ら一般的に知られていなくても東京のレジェンドであり当然最大のリスペクトをしている。あくまで一般論としての知名度の話として)


それを考えると、ほぼスタメンだけでなくベンチまで、ほぼ日本代表経験のあるような選手ばかり。
これほどの選手層の差があって、クラブが成長していないなんて、どう考えてもおかしい。

「どんなにいい選手がいたって勝てなければ意味がない」
…と言えばもちろんそうなのだが、「選手層が薄くて中位」よりは、「選手層が厚くて中位」の方が、クラブとしては格上だ。

むしろ、良い成績を出しているとはいえ、ガンバ大阪、鹿島アントラーズ、などは、10年前と比べて成績は出しているものの、選手は地味になってきている。
そう考えると、ここ10年で、これほどまで選手層がガラリと変わったクラブは、FC東京しかないのではと思う。

それどころか、昔よりも選手層が薄くなったクラブの方が多いのではないか。
少なくとも、選手層についてだけは、「羨ましい」と他クラブに思われているはずだ。


つまり、FC東京は、間違いなく「強くなっている」。

そして、これだけの選手が黙っていて集まってくる訳がなく、これこそ経営陣、即ちフロントの力だと思う。

東京という立地はとても大きいと思うが、「常勝クラブ」を目指し、将来のビジョンを明確に語れる。
だからこそ、選手たちはこのFC東京に将来を感じて、集まって来ているのだと思う。

この実績を無視して、「FC東京のフロントは無能」という意見は、まったくの見当違いだと思う。

これだけは、伝えておきたい。

監督を交代するなら、時限爆弾が爆発する前に。

そして、話は戻るが、ただこのような素晴らしいフロントとはいえ、これまで「監督」だけが弱点であった。

選手には大きな積極的な投資をする一方で、どうしても「監督」についてはどうも積極的な印象を受けない。
少し、監督という役割を軽視しているのではとも感じてしまう。

しかし、重ねてになるが、「だからフロントがダメ」なのではなく、あくまで「後は監督だけなんとかすれば」といった前向きな意見として話したい。
これまで、リーグでの成績は確かに出すことができていないが、常勝クラブへの道は着実に進めてきていると思う。

あとは、「監督」だけなのだと思う。
これが、「最後のピース」と表現した、私が考えるFC東京が抱える課題だ。


そして、今起きている監督問題は、早期解決が大切だと思っている。
それは、FC東京は今季の決死の覚悟で行った補強には、大きな時限爆弾があると思うからだ。

大金を費やして補強した選手の多くは、30歳を超える「ベテラン」層だ。
40歳を前にした中村俊輔が依然として輝いていることからも、サッカー選手が活躍できる年齢は高まっているとはいえ、それでも年々衰えていくことは間違いない。

つまり、FC東京のスター軍団は、若手中心の柏レイソルとは真逆で、急速に戦力が落ちていくのだ。
また、ベテラン勢は移籍金によって「お金」に変えることもできない。

むしろ「賞金」を前提として、どちらかというと「無理をして」積極補強をしたため、もし賞金が獲得できないとなれば、どこからか資金を調達しなくてはならない。
つまり、今季優勝したクラブに有望な若手を売却する、といった「食われる側」に回ってしまうことになる。

だからこそ、FC東京は今年、もしくは遅くとも来年までに結果を出して賞金を得ないと、これまで10年間コツコツと積み上げてきた「良い選手が集まる流れ」を崩す羽目になる恐れがある。


だからこそ、FC東京は、監督に投資をして、できるだけ早く変えるべきだと思う。
いや、変える検討を一刻も早く始めるべきだと思う。
これだけの選手が入れば、指揮を取りたいと思う監督はいくらでもいるはず。


幸いなことに、今シーズンはよほどのことがなければ残留はできそうな位置にいる。
また、今後復調をしたとしても、サッカー内容を見れば恐らく篠田監督は今シーズンで変わることも容易に想像ができる。

そのような未来が見えたのであれば、主力選手の年齢を考えれば、できるだけ早く実行に移す、ということが大切であると思う。

「優れたリーダー」には、場の雰囲気や流れを一気に変える力がある。
もしかすると、今季中に驚くようほどチームの勢いが変わり、ACL出場権争いに加われるかもしれない。

もちろん、改善するかもしれないし、悪化するかもしれない。
ただ、少なくとも篠田監督で来季を戦うビジョンが多くのサポーターに見えなくなった今、決断は早いに越したことはないと思う。

早くも今季を捨てるような話がしたいわけではないが、大久保嘉人やピーター・ウタカ、前田遼一などの年齢を考えても、現在の戦力のがピークを維持できるのは、遅くても来季だと思う。
チームを作るには「時間」がかかる。

だからこそ、来季を見据えて監督交代を、水面下でも即刻進めてほしいと思う。


もちろん、先に「解任」ありきで次の監督を探すのは、選択を誤ってしまう恐れが高いので、じっくり腰を据えて監督選びを行ってほしい。
優秀なFC東京のフロントには、それができると信じている。


時限爆弾が爆発する前に、いい選手がいるうちに、ぜひ優れたリーダーが指揮をするFC東京を見てみたい。

結果が出ないまま、来シーズンも終了。
良い選手がいなくなってから、いい監督を連れてくる、といった時間軸がズレた頑張りだけは避けてほしい。

Good!!(87%) Bad!!(12%)

チーム作りというのは3年で完成すると言われるのに2年で切ってしまったらそりゃ優勝できないでしょ
それにいい監督を連れて来るまでが優秀なフロントだと思うからまだまだだと思う

名無しさん  Good!!1 イエローカード1 2017/09/09|21:39 返信

どんなに素晴らしい監督を連れてきても、フロント(と言うか、GMかな?)とそりが合わなければ辞めさせられる。
そんなんじゃ攻撃の形なんて作れないし、東京のスタイルなんていつまで経っても確立できない。
選手だって2年ごとに代わる監督の志向(嗜好)に合わせなきゃ試合に出られないから、元々持っていた光る部分がスポイルされがち。
まずフロントの改革から手をつけるべきだと思うなあ。

名無しさん  Good!!3 イエローカード0 2017/07/08|11:21 返信

確かに、一度J2に落ちたとはいえ、エレベータークラブにはならなかったし、中位から上位争いできるようになってきている点は、フロントの力でしょ。ただ、ここ数年の監督は2年で交代し戦術は選手に蓄積される理論は完全に瓦解したので、責任は取るべきでしょうね。フロント総辞職でVisionを改め、それを実現監督を連れてくることが最重要かと。

名無しさん  Good!!3 イエローカード0 2017/07/07|20:56 返信

納得できる部分もあるけど、不自然なまでの「フロントは優秀」っていう文言に苦笑せざるを得ないです。多くの東京サポはそうは思ってないかと。
他クラブも羨むような監督はいないと書かれていますが、2年前にはいたはずです。それを何の説明も無く切ったのは、あなたの言う優秀なフロントの方々ですよね。

名無しさん  Good!!9 イエローカード1 2017/07/07|18:35 返信

現場トップの否定ばかりで、わざとらしくフロント擁護。某GMの息がかかった方ですか?

名無しさん  Good!!7 イエローカード0 2017/07/07|12:25 返信

完全に同意です。シーズン始まる前にみえていたから、今年はSOCIOになるのをやめました。観客の動員はよいみたいなので、フロントには良い状況かもしれませんが。

名無しさん  Good!!1 イエローカード1 2017/07/07|08:36 返信

SOCIOってのは成績云々で入ったり止めたりするものではないですよ。その意味を理解出来ない限り貴方はずっと「ただのお客さん」止まりです。来なくていい人なので、やめてよかったですね。

名無しさん  Good!!2 イエローカード7 2017/07/07|12:53

知名度のある選手を集めることがフロントの役割ではない。
チームのビジョンを明示し、ビジョンに合った監督と選手を集めてチームの競争力をたかめるのがフロントに課された任務。
ビジョンを示す事がチーム作りの最初の一歩であり、次の二歩めが監督選び。東京が中位なのはフロントがこのステップを軽視し続けているからに他ならない。

名無しさん  Good!!8 イエローカード0 2017/07/07|08:08 返信

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