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【大学サッカー】 総理大臣杯開幕!筑波大学×札幌大学 1回戦 【西京極】

2016/08/08 11:38配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:マッチレポート

今大会で第40回目という節目を迎えた総理大臣杯。
予選から波乱が多くあった今大会。
全国から勝ち上がった32チームがトーナメントで戦い頂点を目指す。

灼熱と表現して良いであろう気温であった京都・西京極でも総理大臣杯1回戦が行われた。

西京極総合運動公園陸上競技場15時30分キックオフの1回戦に登場したのは、北海道予選を1位で突破し2年ぶり25回目の出場となる札幌大学
対するのは関東予選を5位で通過し関東大学リーグ前期を2位で折り返した強豪名門・筑波大学。
創部120年目の節目の今年24年ぶりとなる総理大臣杯優勝を目指す筑波大のベンチには、アルビレックス新潟に入団し急性白血病と診断され闘病中の卒業生・早川史哉のユニフォームが掲げられていた。
スタンドにもアルビレックス新潟の背番号28のユニフォームを着たサポーターが見守った。

温度計が38度以上の位置を示す暑さの中、第40回総理大臣杯が開幕した。


●ブロックを敷く札幌大学 ブロックを打開する筑波大学

緊張感が伝わる中はじまった試合は序盤から筑波大学がボールを持ち積極的な攻撃を仕掛けるが、札幌大学の連動したプレスと4×4で敷いたブロックによってスペースを与えない。
大会初戦ということもあり入りはどちらの堅かったものの試合開始から10分が経過すると、筑波大学は札幌大学のブロッグ形式に慣れ始め、ブロックを崩すよう選手たちの距離感を短く取り、シュートパスをダイレクトにつなげながら打開を図る。

すると前半18分、筑波大学・戸嶋がシュート。
札幌大学GK河原が一度は触るもボールはゴールに吸い込むようにゴールネットを揺らし、筑波大学が先制した。

「1-0までは(この形で)良いと思っていた」
と札幌大学・砂川コーチが試合後話したように、失点したあとも前半はブロックを形から敷いた形からカウンターという試合運びで試合を進めた札幌大学。
後ろに重点を置いているため、なかなかカウンターをかけようにも前線に選手たちが足りず効果的な攻撃を仕掛けることができないまま、筑波大学リードで前半を折り返した。

前半終了前には上空で雷が鳴り始め、ハーフタイムに入ると試合の続行を協議。
総理大臣杯を開催している他会場でも雷の影響で試合が中断や中止が決まった試合もあり、試合続行が可能が協議が続いた。
ハーフタイムを延長し協議した結果、試合続行が発表された。

●攻撃にシフトする札大を突く筑波大のぬかりない強さ

後半を迎えると札幌大学も得点を取るため、前半とは戦い方を変え、中盤の選手たちも後ろに重点を置くスタイルからポジションを前に置き動く。
1点ビハインドから始まる後半、必ず得点が必要なだけに動かなくてはならないが、得点を取りにいくことでスペースが生まれることとなり、筑波大学は前半よりもよりスペースを使ってボールを動かすことが可能に。
それによって前半にはなかなかサイドへ広げることができなかった攻撃も開始し、55分には追加点をマークし2-0に。

その後も筑波大学ペースで試合が進み筑波大学の決定機が生まれるも、あと一歩のところで阻止するなど札幌大学も応戦。
0-2になってからはより得点を奪いに行かなくてはならない中で、攻撃に出れば出るほどに筑波大学の選択肢の多い守備からの速い攻撃に苦しむ。
ボールを持てない時間が続くと体力の消耗も激しだがくなるが、気温も湿度も全く違う環境である北海道から直前の2日前に関西入りした準備期間が短い札幌大学ながら選手たちは力の限り戦い続けた。

迎えたAT。
本来の戦いよりも余裕を持った試合運びを感じさせていた筑波大学を前に、このまま試合が終わるかと思われたATに入った92分。

昨年のインカレ経験者である2年生札幌大学・新田が筑波大学ゴールに一矢報いるゴール。
残り少ない時間のためにすぐにボールを持ちセンターサークルまで戻った新田の姿に、この1点でもしかすると何かが起こるかもしれないと感じさせた札幌大学。
筑波大学のスコア以上の圧勝で終わるかと思われた会場全体の空気を変えた、1点になった。

試合は2-1で終了。
筑波大学が2回戦に勝ち上がった。

試合後、今年4月に札幌大学サッカー部コーチに就任した砂川誠コーチは自身初めてのチームを指揮しての全国大会で感じた印象を話してくれた。

「北海道では大差をつけて勝てる試合が多く、このコたちはすごくできる選手たちなのではないかとどこか錯覚してしまうこともある。
大学サッカーそれがの選手たちはここまで出来るんだ、という物差しがうちの大学の選手たち基準になってしまっていた。
それは違うんだ、と痛感した。
この世代の選手たちでももっと上がいて、この世代の選手たちのレベルがこんなにも高く在れるのだという現実を知ることができた。
それは自分だけでなく選手たちもそう感じたはずだ。
個人の差ももちろん大きいが、それがチームになったときにこんなにも違いが出るのかということを気づかされた。
いろんな錯覚から、目を覚まされた感じ」

と、北海道では感じることのできないもっと大きな物差しを得たように今後に向け大きな材料となる敗戦だったと語った。

北海道の大学サッカーシーンは数十年変わりないのが現実だ。
北海道という土地柄のため、なかなか自分たちより上であるチームとは試合を行うことができず、プロチームと練習試合をすることがあっても負けるのが当たり前と定義づけている。
他大学、全国レベルを肌で感じることができるのは総理大臣杯含め全国大会の舞台のみ。
北海道で頂点を取ることが第一目標となってしまっている現実がある。
しかし、25回も出場している総理大臣杯でもまだ大きな差を感じてしまう現実を変えるためには、学んだことを持って今後の向上に本格的に取り組まなくてはならないであろう。

札幌大学が最後に一矢報いた得点を奪ったが、その得点が生まれるまでにかかった時間が最後の最後という時間がそこまでかかった現実が「差」であると砂川氏。
選手の起用法含めすべてに余裕を持っていた筑波大学を前にスコア以上の差があったという試合だった。

筑波大学2-1札幌大学

最後に決めた「希望」は、札幌大学の今後にどんな形で生きるであろうか。
札幌大学1回戦敗退。


筑波大学は2回戦、関西代表・立命館大学と対戦する。

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