CHANT(チャント) ジェフユナイテッド千葉

ジェフ千葉 「結果」で語られる2016年

2016/02/02 14:40配信

武蔵

カテゴリ:コラム

2016年となり、各クラブが新体制を発表し、続々と始動しています。

1月28日には今季の日程も発表となり

本格的なシーズンの到来を予感させます。

そうなると、そろそろ

ストーブリーグの総括をしたいところであります。

欧州の移籍選手の登録期限の関係で

2月までは左右されるクラブも多くあります。

しかし、大半のクラブにとって

陣容は固まったものと思われます。

今オフのストーブリーグの主役といえば

なんといってもJ2・ジェフ千葉でした。

選手20名に及ぶ大補強と

それを上回る24名の放出の敢行。

当該サポーターのみならず、多くのサッカーファンの

そして専門媒体のみならず、一般紙の

それぞれ注目を存分に集めたストーブリーグとなりました。


もはや別チームと言えるほどの大幅な入れ替えが

示すものとは、一体何なのでしょうか。

新体制による「歴史」の否定

それは高橋悠太新GMによる

旧体制、休強化部の否定と言えます。

このクラブは、J2降格

そしてJ1昇格失敗を繰り返し続け7年となります。

昨季はついに、過去最低となるJ2・8位を記録し

J1昇格プレーオフに進むことも叶いませんでした。


2015年最終節、カマタマーレ讃岐戦

結果的には、勝てばプレーオフ進出を果たせていた1戦

ホームで完敗を喫し、大ブーイングを浴びる中で

嶋田社長(当時)が話した

「クラブの抜本的な見直し」というのが

自身を含めたフロント陣の刷新や

高橋新GMの招聘を指したものと思われます。

そして、その高橋GMが行ったのが

今回の「血の入れ替え」だったのです。

プロサッカークラブである以上

選手だけでなく、強化部もプロフェッショナルであることが求められます。

従って、結果が求められることは当然です。

自分たちよりも規模の劣るクラブに後れを取り

J1昇格を逃し続けてきたことから

旧強化部の築いてきた「歴史」が否定されることは、仕方のないことです。

今回の放出された選手のうち

大卒1年目の選手が含まれることは

何より強烈な否定を示すものと言えます。

求められる結果。そのために何をするか。

ただし、結果を求められるのは旧体制だけではありません。

当然、新体制も同じように求められます。

「同じように求められる結果」とは

このクラブにおいてはJ1昇格でしょう。

それは、J1神戸において29歳という異例の若さで

チーム統括本部長や強化部長を歴任した

高橋GMが一番分かっていることと思います。

高橋GM就任1年目であること

また、クラブのサポーターからは

「昇格のことばかりでなく、地に足を着けてほしい」

という声も聞かれることから

2016年シーズンは、内容が加味される部分があるかもしれません。

ただ、内容というものも、順位という客観的な数字から

逆算されて批評されてしまうことがよくありますので

どちらにせよ、何らかの結果を出す必要はあるでしょう。


ただ、周りの見る目は

基本的には厳しいものばかりになる、と言える材料があります。

1つは件の大リストラです。

J2のチームということで、J1への流出が少なからずあるものの

多くの主力を放出したことは

近い将来、良くも悪くも結果で語られることとなるでしょう。


もう1つは、千葉の血縁主義的な編成です。

新加入の選手のうち、11人が千葉県の高校や大学出身の選手です。

これにより、内外の結束が生まれやすくなり

また、地元サポーターの後押しを

より受けやすくなるという狙いがあります。

しかし、監督人事に関しては良いことばかりではありません。

高橋GMとは高校大学を同じくする(もちろん関塚監督の方が大先輩)

関塚隆監督の留任は、昨季最終節において島田前社長とともに

関塚監督へ浴びせられた大ブーイングを覚えている向きにとっては

不安の残る編成と言えるかもしれません。

尻すぼみと言える昨季の成績の中に

光明を見出したというのであれば良いのですが

それを説明できる人はいるのでしょうか?


そして、そのような事情の説明の機会であった

ファンミーティングも今季は行われず

サポーターズフェスタ、新体制発表会に一本化されました。


ちなみに新体制発表会では

高橋GMから、チームビルディングの方針が打ち出され

その中には「上下関係の構築」というものがありました。

これは選手間における関係にしか言及はありませんでしたが

もし、2016年シーズンを進めていく上で

一部では続投に懐疑的な見方もある関塚監督では

結果を残すことが困難だと判断された場合

その「上下関係」が決断の邪魔になるということがあれば

それはクラブにとって大きな損失となるでしょう。

ファンミーティングを行わないということはつまり

フロントとしては、結果を見てほしいということなのでしょう。

結果を持って、雄弁に語る気なのだと思います。

となれば、どうなるか。

結果の推移を見守るしか無いですね。

とはいえ、結果のみでファンサポーターに判断させるつもりと言うのならば

それは大きな賭けだと言えるでしょう。

結果が出れば、件の大リストラも称賛され

日本サッカー史に残るV字回復などととらえられるでしょう。

しかし反対に結果が出なければ

その大リストラも、ただのライオンの子殺し

Jリーグ風に言えば

電通のJ’s GOAL殺しと言われてしまうことでしょう。

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