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【FC町田ゼルビア】 J2で戦う2016シーズン 期待の新戦力と緊迫したシーズンで積んだ経験 【J2】

2016/01/10 22:05配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:コラム


2015シーズンはJ1でチャンピオンシップが導入され、J2では昇格3つめの枠を懸けてのプレーオフが行われシーズン締めくくりの注目を集めたが、
J2とJ3の入れ替え戦も、大きな注目を受け熱き戦いとなった。

J2にて21位となり入れ替え戦へと進んだ大分トリニータはJ1経験、さらにはナビスコ杯タイトルをも獲得した経験を持つチームであり知名度も高きチーム。
J3にてリーグ最終戦の残り数秒まで行方がわからない展開でレノファ山口と昇格を奪い合い、あと一歩で届かず入れ替え戦へと進んだFC町田ゼルビアとのカードとなった入れ替え戦はサッカーファンたちが見守る注目試合となった。

ホーム&アウェイで戦う入れ替え戦で
ホームで先勝したFC町田ゼルビアは、続くアウェイ大分でも勝利を重ね2勝という形で入替戦を制し、J2への昇格を果たした。

FC町田ゼルビアにとって2015年は激動のシーズンだったといえるであろう。
その貴重な経験を積み、2度目のJ2へと挑むこととなった。
一度目の挑戦で得た経験と、一度目にはなかった経験を持って、改めてFC町田ゼルビアとして真っ向からJ2へと挑む。


●注目補強 谷澤達也をレンタルで獲得

J2での舞台に向けての準備として注目されていたのが、補強という点だった。
昨年は戦国時代とも呼ばれたJ2であったが、今季は昨年ほどの戦国時代にはならないであろうという憶測であったが
シーズンオフに突入するとその予想は一変したといっても良いであろう。
今オフに積極的に動いているのはJ2のクラブであり、大きな動きと共に昇格に向けた意気込みを感じる。

京都や千葉など積極的な補強を行うクラブや、戦力をあまり落とすことなくはじめてのJ2に挑む清水に、エースの復帰など強力な選手たちが揃うセレッソ大阪など、来季も戦国時代継続となりそうなJ2で
FC町田ゼルビアが戦うにあたり、まずは補強という点がキーポイントとなるであろうと感じていたが、
町田にとって大きな戦力となるであろう補強の発表があった。

ジェフ千葉からレンタル移籍という形で獲得した、谷澤達也 加入の発表だ。

谷澤は柏レイソル、ジェフ千葉、FC東京と在籍歴があり、サポーターにも愛されてきた活躍した姿に印象がある経験豊富な選手だ。
昨年も千葉の主力として戦い、33試合に出場。
J1では164試合15得点、J2では221試合出場25得点というハイキャリアの選手が加入したことは、FC町田ゼルビアにとって大きな補強と言えるであろう。

愛されるキャラクターと期待を受けて結果を出すその姿から、所属クラブで人気が高い選手であった印象が強い。
町田でも結果を出すことで愛される選手となるであろう。J2の中でも上位争いをするチームで責任ある立場を経験し、大きな舞台を知っている選手の加入は、大きな力となりそうだ。

「FC町田ゼルビアのみなさん、こんにちは。
1試合でも多く勝利に貢献できるように頑張ります。
よろしくお願い致します。」

と新天地で戦うことを誓った。


●激動の2015年の経験

FC町田ゼルビアは、2015年後半期に入るとひとつも勝ち点を落とすことができないというほどの激戦を戦い抜いた。
首位を独走状態で走ったレノファ山口に追いつくほど勝ち点を重ねたのは、それだけ後半期の勝ち点の落としが少なく、1戦1戦に懸け集中して戦った結果だ。
さらに3位を走る長野パルセイロとの勝ち点差も近く、落とすと追い詰められる位置であったため、絶対に落とせない試合が続き、緊迫したシーズンを送った。

その中で行われた天皇杯でも、主力を温存させたとはいえJ1名古屋を劇的な形で撃破し、J2で上位を走るアビスパ福岡までも下した。
J3で落とせない試合が続いている中で、中2日で行われた天皇杯4回戦では、リーグ戦が再び中3日で迎えることもあり主力を温存したものの
それでも7失点という精神的ダメージの強い1戦となるなど、緊迫したシーズンを戦い抜く中で上のステージで戦うチームへの挑戦も続いたシーズンとなった。
試合数も当然J3の中では一番多く、シーズン終盤は遠征も長距離が多くかなりタイトなスケジュールが続きながら、入れ替え戦までを戦い抜いた。

シーズン中から高いモチベーションが継続され、集中力が高く、チーム全体が首位を追いかけ追い越すことを信じ、自分たちと向かい合う日々を過ごしていた。
信じて戦っているので。と、選手たちが口にしていたように、1戦1戦の重さを感じながら日々を過ごした長きシーズンとなったのではないであろうか。

J2昇格を手にし、歓喜のシーズンフィニッシュとなったFC町田ゼルビア。
緊張感を持って長期を戦った経験は、来季ステージを上げた戦いにも大きく影響するであろう。
強いメンタルを身に付けたという自信にも繋がったはずだ。

相馬監督は、監督としてJ2での戦いを迎えるのは初となる。
しかし、モンテディオ山形でヘッドコーチを務めていただけに、J2の舞台の厳しさを知っている。

簡単に勝てる場所ではない上に、継続する戦国時代。
J2とは思えないような戦いも待っているが、それでも町田には相馬監督を中心とした同じ方向を全員で目指すチーム力がある。
昨季はその一本芯の通ったチーム力で、数々の名試合を刻んできた。

日常のトレーニングの雰囲気の中にも、チームとしての方向性がしっかりと示され、満ちていることが伝わってくるのがFC町田ゼルビアだ。

サッカーの街、町田から。
FC町田ゼルビアがJ2に戦いを挑む。


始動は1月15日。
2016シーズンのスタートはもう目の前まできている。
充実した準備期間に期待したい。

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