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【J1】 限りなく優勝に近づいた浦和 追うG大阪と2位浮上の広島 【Jリーグ第15節】

2015/06/08 13:48配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:まとめ


浦和レッズの1stステージ優勝の可能性がかなり高まった。
J1第15節が6月7日に行われ、浦和レッズが清水エスパルスを真っ赤に染まった埼玉スタジアムにて1-0で下し、勝ち点を37に伸ばし残り2節となった1stステージ優勝に王手をかけた。
2位のサンフレッチェ広島以降のチームとは勝ち点が7以上離れているため、浦和レッズに勝ち点で上回ることはできないが、4位後退となったガンバ大阪がACL参戦によって未消化分の1試合を残しているため、まだ浦和レッズの優勝は決まっていない。

残り浦和レッズが2試合負け、ガンバ大阪が3試合すべてで勝利し、さらに得失点差で浦和を上回ることができないことには浦和レッズを超えることはできない。

浦和レッズの1stステージ優勝が目前となったが、最後まで気を引き締めていくことが求められ、浦和レッズとしてもステージ優勝ではなくリーグ優勝だけを見据えているため、ひとつひとつ確実にという戦い方は変わらないであろう。
今季の浦和レッズはまだリーグで負けていない。
現在15試合を消化し、11勝4引き分け。得失点差は19まで伸びている。


●今季の浦和レッズの強さ

埼玉スタジアムが真っ赤に染まった。
44000人を超えるスタジアムは、戦いのスタジアムへと化していた。
平均年齢23歳という若さで臨んだ清水エスパルスは、相手が浦和レッズだからこそ、先入観なく新しい発想でチャレンジできるフレッシュな選手を投入した狙いもあったのかもしれない。
前半は、清水の運動量あるプレスで浦和レッズに思うようにボール回しをさせず、浦和の速いパスによる連動によくついていきプレスからボールを何度も奪った。
奪ったボールをショートカウンターで運び、浦和レッズゴールを脅かしたものの、浦和のディフェンスは冷静にそれを対処し、シュートコースを消すディフェンスで決定機を退ける。
サポーターの大歓声を受けてホームの力充分に臨んだ浦和レッズは、前半から柏木を中心に浦和らしい攻撃を展開するものの、清水のハイプレスを前にボールを思うように動かすことができないままスコアレスで前半を終了。

前半体力を使い集中力も高かった清水は、後半序盤もそれを続けたものの、後半7分。
一瞬の清水ディフェンスの隙をついた形で、興梠慎三が相手をよく見てひとり交わし、シュートコースが空いたところに足を振りぬいた。
ココ!というところにボールが軌道を見せ、サイドネットから吸い込まれるボール。
エース興梠のゴールで浦和レッズが先制した。
その後、清水は前半から続けたハイプレスと集中力で疲れが出てしまい、徐々に浦和のサッカーが現れたところで、柏木が腰の痛みを訴え大事をとって交代。
中盤からメイクする柏木が抜けたことで浦和は攻撃のバリエーションをひとつ失い、清水は体力を消耗しながらも必死に攻撃。
しかし、浦和ディフェンスがしっかりと守り抜き、浦和はホーム試合でハードな試合を勝ち切った。


大事な場面で試合を落とすとどうなるか―。
それを身をもって知り、その痛さもその取り返しのつかない現実も、昨季浦和レッズは経験した。
勝ってタイトルを獲る。それがどれだけ難しいのかを知っている浦和にとって、勝利はいくつ重ねても満足には届かない。
タイトルを手にするための勝利を浦和は重ねているのだ。

勝つことが第一だが、それでも負けから学ぶこともある。
負けたことで、タイトルを逃してしまったことから学ぶことがたくさんあったはずだ。
その経験は、その立場だからこそできた経験。
それを持って、今季浦和レッズは頂点を目指している。

ステージ優勝は関係ない、と浦和の選手たちは口にする。
ステージ優勝を目指しているわけではなく、トータル的にリーグの頂点に立つこと。
それが浦和レッズの選手たちが今季、誓い立てた目標だ。

己に勝つ。
己に厳しく。

今季負けなしのチームに満足せず、貪欲にタイトルをめざし走り続ける。
覚悟を持って戦っているのが伝わってくる。
今、浦和レッズには揺るぎないタイトルへの覚悟が漲っている。
そのメンタルの強さも、浦和レッズの強さのひとつの理由であることに違いない。


●浦和レッズを追うガンバ大阪

浦和レッズを唯一追うチャンスがあるのは、ガンバ大阪のみとなった。
現在勝ち点は28の4位。ただしガンバ大阪は1試合未消化分があるため、残り3試合があり、勝ち点を最大9積み上げることができる。
昨年はリーグで序盤苦しい戦いをしながらも、最終的に優勝まで上り詰めたのは、調子をあげながら積み重ねた勝ち点と中断明けからの強さだった。
今季のガンバ大阪は、序盤はACL含め苦しい想いをしながらも、すぐに立て直し昨季主要大会すべてを制したガンバサッカーを展開。

浦和を追うためには、昨日行われた阪神ダービーであるヴィッセル神戸戦で勝利を掴みたかったガンバだが、どちらも譲らずスコアレスドローという結果となった。
最後まであきらめないというメンタルで、昨季は結果を掴んだガンバ大阪。
条件としてはかなり苦しく浦和に追いつくことは条件的には難しいものの 最後まであきらめず戦い抜くこととなるであろう。

ステージ優勝だけが重要ではない今季のJ1。
総合勝ち点でも結果を分けることになるため、ひとつでも多くの勝ち点を取ることがリーグ優勝に近づく一歩となる。よって、シーズン中勝ち点を積み重ねることが大切だ。
まだまだ昨年に引き続き、ガンバ大阪の勢いは止まっていない。
エース宇佐美を中心とした攻撃陣にくわえ、今季注目したいのはディフェンスだ。

今季のガンバ大阪の失点は現在14試合を消化し、なんと10失点。
リーグ最少失点を記録中なのだ。
ディフェンスにけが人が続出したものの、それでも失点が少ないという結果はチームの力になっている。
攻撃陣ばかりが注目として挙げられることが多いガンバだが、今季は思うように得点を多くは積み重ねることはできていない。
多いとはいえない総得点だが、それでも決めるべきところでエースが決められるチームは強い。

今季のガンバも強いことに変わりはない。


浦和レッズが強い時には、ガンバ大阪も強い。
この現象は過去にも存在した2強時代。

どちらも一歩も譲らずタイトルへ駆け抜けることとなるであろう。


●2位まで上昇のサンフレッチェ広島のサッカーに注目

浦和レッズとの勝ち点差は7あり、残り2試合での1stステージ優勝の可能性が消えているものの
勝ち点を積み重ねジワジワとその順位を上げてきたサンフレッチェ広島。
今季の順位変動をみてもほぼ上位に存在し続け、確実に勝ち点を積み重ねてきた。
ステージ優勝だけでなく、総勝ち点が今季のJ1では大きく関係してくるため、ステージ優勝を逃してもリーグを制することに勝ち点が必要となる。

今季のサンフレッチェ広島は、リーグ二連覇を達成したときのサッカーの熟成と、プラス要素で構成されている。
昨季は中断明けから苦しい戦いとなり、難しいリーグでの戦いとなったが、今季はさらに広島のサッカーである全員攻撃全員守備に熟成さを増し、縦に速いサッカーを展開。
広島の鉄板と言われた攻撃のトライアングルに変動があったことが、広島にとって痛手となるかと思われたが、その出来事によってポジション争いが熾烈化。
スタメンを入れ替えることができるほどに選手たちが結果を出し、攻撃にスパイスを与えている。

なかなか広島では若手の芽が出てこない日々が続いたが、浅野や野津田といった世代別代表にも選出されている若手を中心に、茶島など出場機会を得たことでそのチャンスをモノにしようという意気込みが見え、存在感を示す結果を残している。
さらに、柴崎晃成のシャドーへのコンバートや巧みなテクニックを持つ森崎浩司の技術など、広島にとって選択できるカードが増えたことはチーム力として繋がった。

リーグ優勝した時のように、守備が安定していることも今季はプラス要素だ。
広島の不動の3バックに加え、ディフェンスラインから攻撃に出た時はバランスを取ることに関してはリーグ1といっても良いであろうボランチ森崎和幸が守備を支える。
なかなか崩すことのできない広島ディフェンスに苦悩したチームも多かったはずだ。

全員でボールを奪いに行くハイプレスの時間帯に、ボランチがボールを奪うと全員が攻撃に転じ、両サイドバックも上がっていく。
迫力ある攻撃を魅せる中で、ディフェンスもカウンターに備えて連動する。
サイドバックからの攻撃、ショートカウンターどちらも選択できる広島のサッカーは厚みがあり、強さを感じる。

リーグ総合で考えると昨季のような夏場の失速がなければ、最後のステージに立っていることも考えられるサンフレッチェ広島。
残り2戦も勝利で勝ち点を重ねたいところだ。

残りJ1は2節。
ガンバ大阪と柏レイソルが1試合未消化分があるものの、6月27日に1stステージが終了する。
日本代表の試合を挟むこととなり次節までの準備期間が長めにあるだけに、次のリーグ戦に向けて良い準備をして迎えたいであろう。

次の戦いは6月20日。

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