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【アルビレックス新潟】 悪天候により延期された最終戦 鹿島アントラーズが差し伸べたファミリーの手 【J1最終節】

2014/12/09 13:02配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:ニュース


12月6日にすべての日程が終了するはずだったJリーグ。
毎年最終節は同じ日、同時刻で行われるのが通常ながら、今年の12月6日は一部地域で大雪という天候となってしまい、新潟ビッグスワンで行われるはずだったアルビレックス新潟×柏レイソルの試合が中止となった。
その結果、Jリーグ初の最終節順延となり、アルビレックス新潟×柏レイソルの試合の代替試合を8日に行うことを決定、発表した。

新潟は寒波が続き、天候が難しいため新潟やその周辺での試合開催を断念。
柏及び、関東周辺などのスタジアムと調整をした結果、カシマスタジアムでの開催が決定した。

●唯一全面強力を申し出た鹿島アントラーズ

各スタジアムはJリーグ以外の予定が入っていたり、自治体へ向けた申請書類を出すのは試合開催の3日前までとなっているといった規則的な壁があったりとなかなか急にスタジアムを借りるということはできなかった。
東京、神奈川、千葉などの関東地方を中心に東北までにもスタジアムの確保に奮闘したが、なかなか開催場所は見つからず、だった。

しかし、唯一全面協力を申し出たチームがあった。
それが鹿島アントラーズだ。

カシマスタジアムだけでなく、雪で練習施設が真っ白になってしまっているアルビレックス新潟に対し、練習場の貸し出しも申し出た。
クラブハウスの使用、グラウンドの使用、そしてスタジアムの使用すべてをアルビレックス新潟に快く使ってくださいと手を差し伸べた。

新潟からは距離もあり、ホーム開催として難しい場所ではあるものの、それでも近日中に行わなくてはいけないという条件の中で、早急に対応をしてくれるだけでなく練習場の心配などもしてくれたのは鹿島アントラーズだけだった。
スタジアムを貸し出すだけでなく、一部のカシマスタジアムで人気のあるスタジアムグルメの出店も約束。
Jリーグ最終戦が中止と発表されたのが6日の午前。
試合開催が8日の夜と時間がない中で、鹿島アントラーズはさまざまな手続きを経て、準備してくれたのだ。

アルビレックス新潟だけではなく柏レイソル、そしてJリーグが無事に最終節を迎えることができることとなった。

鹿島アントラーズは以前、東日本大震災時にクラブハウスやカシマスタジアムが一部震災被害にあった。
大きな地震でありショッキングな現実が身の周りに起きた中で、Jリーグの中断が決まり、大きな余震も考えられるため、鹿島アントラーズは一旦活動を休止。
その休止していた期間、選手たちは地元である各地に避難の意味を含めて帰る選手たちが多く、選手たちが以前所属していたチームなどでトレーニングをさせてもらえたという機会があった。
当時在籍していた新井場(現セレッソ大阪)や梅鉢はガンバ大阪で、西大伍はコンサドーレ札幌で、など選手たちが各地のクラブでお世話になった経緯があった。
受け入れてくれたクラブに感謝の意を鹿島アントラーズは何度も発信し、その時にJリーグファミリーとしての絆も深く感じたことだろう。

その時のことがリンクしたかはわからないが、困っているクラブに自分たちの最大限で手を差し伸べることができるというところが
いかにも鹿島のファミリー理念の結果だと感じてならない。

結果、急遽開催の試合、平日のナイター試合ということもあり、集まった観客は約2100人。
Jリーグ最終節としては寂しい数字だが、鹿島アントラーズのサポーターや対戦2クラブのサポーターではないサポーターも駆けつけ、Jリーグ最終戦に少しでも貢献しようとするサッカーファンも多かった。
これが「Jリーグ」なのだ。

結果は柏レイソルが古巣アルビレックス新潟を相手に試合終了間際ゴールを決めた鈴木大輔の活躍などで2-0で勝利。
アルビレックス新潟の最終順位は12位。
柏レイソルは終盤の怒涛の追い上げ、ネルシーニョ監督最後の試合を勝利で飾ったこともあり、4位へと浮上。
ガンバ大阪が天皇杯も優勝となった場合にはACL出場という権利を得ることができる位置につけた。

●問われる日本の気候と日程の組み方

雪によって毎回叫ばれることとなるのがやはり秋春制問題だ。
今回は12月の雪ということで、秋春制の在り方として12月から2月は中断期間と言われているが、それでも3月にも積雪する地域も多く、
試合だけに焦点を置きがちだが、練習場の確保や寒い中でトレーニングをすることになることで各クラブの条件に格差が生まれること(選手獲得時の条件などでマイナスであるかもしれないこと)、寒い中で練習を行うことで選手の怪我をする可能性が高くなりえること、雪に対応する除雪費やヒーティング設備、電気使用などで雪国クラブの冬にかかる費用が莫大な予算が必要となってしまうことなど、問題点はたくさんある。
12月の1週目という冬時期に新潟でのホーム開催で雪が降る可能性としての予測は今回まったくなかったのだと思われるようなバタバタさだったが、どの地域でも天候に関しては自然の問題なので、どこの地域でも同じことが起きる可能性はあった。
しかし、雪が降る地域ではそれ以上に可能性として高いと認識することはできなかったのか。
そして前日から降り続く雪だったが、中止と決めるタイミングをもっと早くできなかったのか…など今回のことで問題点が浮き上がったことは確かだ。

Jリーグ最終節なだけに柏から向かっていたサポーターも多く、全国からその試合を観ようと駆けつけていた。
柏の選手たちも当然現地入りをしていた。しかし、試合が中止、そして延期試合が二日後の鹿島というのはとても大変な大移動をこなさなくてはいけないため、かなり大変だったことだろう。

両チームが早めの開催を希望したためとなっているが、Jリーグアウォーズが今日9日に控え、その前に試合を行わなくてはというJリーグとしての事情も当然あったことだろう。

毎年起きることではないし、Jリーグもさまざまなことを想定してそして各クラブも想定して最良な状態で最終戦を開催するために毎年準備をしている中で起きてしまった自然のなすトラブルであったが、
これを受けて、どう教訓とし今後に繋げるか Jリーグにはどうにか開催できたという感謝だけでなく検証と対策を願いたい。

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