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【残留争い】 残り2試合 熾烈な残留争い 悔いのないベストを尽くす日 【J1】

2014/11/29 00:24配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:まとめ


2014シーズンも残り2試合となったJ1の戦い。
優勝争いも過熱しているが、注目すべきは優勝争いだけではない。
毎年デッドヒートを繰り広げるのは、残留争いも同じだ。

18位徳島ヴォルティスの降格は決まってしまったものの、残り2枠の降格枠は決定していない。

先日の試合で、ヴァンフォーレ甲府の残留が決定し、残る降格争いをしているチームは14位以下のチームとなっている。

14位ベガルタ仙台
15位清水エスパルス
16位大宮アルディージャ
17位セレッソ大阪

この4チームで残り2枠となる残留争いを繰り広げることとなる。

●残留に一番近いのはベガルタ仙台

現在残留に一番近いのは当然順位が一番この中では上となっているベガルタ仙台だ。
ベガルタ仙台の勝ち点は現在35となっており、降格圏内の16位大宮と勝ち点3差、17位のセレッソ大阪と勝ち点4差となっており、大宮とセレッソの結果次第ではあるものの勝ち点3をひとつ積み重ねることができれば大きく前進する。
次の相手は18位で降格が決まっている徳島ヴォルティス。
失うものがなくなった徳島相手に決して油断はできない相手であるが、それでも上位との対戦に比べると試合は動かしやすいであろう。
最後まで気が抜けない状況になる可能性も当然ある。自分たちが勝ち点を積み重ねることができなかった場合、他の争っているチームが連勝してしまうとベガルタ仙台は降格圏に入ってしまうことも考えられる。
特に得失点差はあまり変わりがないため、勝ち点を思うように積めない場合は緊迫した状況となることも考えられる。
次戦 徳島ヴォルティス。最終戦はサンフレッチェ広島とアウェイで戦うこととなる。

仙台はウィルソンが帰ってきたことが大きく、さらにベテランが多い仙台はメンタルの部分で強さを発揮することも考えられ、追い込まれた状況だからこそベテランの経験が生きることも考えられる。
当然J2に落ちるわけにはいかず、最後まで意地をかけた戦いが予想される。
次節で勝利すると他の試合の結果次第では残留が決定する可能性もあるだけに、次の戦いがかなり重要になることだろう。

●サッカー王国 そしてオリジナル10の意地

はじめての残留争いといっても良いだろう位置にいる清水エスパルス。
数年前からチーム内人事においてバタついてきた印象があるが、体制を一遍したものの極地に追い込まれた状況が続いている。
戦力はあり技術も力もあるものの、うまくいかない…そんな状況が続いてきた結果、最後まで残留争いを続けてしまう位置にいる。
同じくサッカー王国と呼ばれる静岡で、昨年降格となってしまったライバルジュビロ磐田の姿を観ていた時は、自分たちがまさかこの位置になるとは思っていなかったのではないだろうか。
Jリーグオリジナル10のチームであり、サッカー王国の中でもサッカー王国を名乗るにふさわしい清水のチームがJ2に落ちるわけにはいかないであろう。

現在の勝ち点は35。次節で柏レイソルとアウェイでの対戦が待っている。
現在好調で5位の位置にいる柏レイソルとの対戦とあり、難しい戦いが予想されるが残留のためにサポーターが創り上げる空気感は相当なものがあるだろう。
清水サポーターは現在残留運動としてさまざまな取り組みを行っており、その想いに応えることができるか。

柏との過去の対戦データを観てもほぼ五分であり、今年の対戦としては3得点を挙げて勝利している相手だ。
絶対に落ちるわけにはいかないという気持ちで挑むことであろう。
他の結果次第では残留が決定する可能性も持つだけに、落とせない試合となりそうだ。
最終戦はホームで残留を決めたヴァンフォーレ甲府との戦いとなる。

●今年も残留力をみせることができるか

残留力―。
その言葉は大宮アルディージャが生んだ言葉だ。
毎年残留争いをしてしまうような結果ながら、最終的には残留するといった残留経験が豊富なチームといって良いであろう。
この位置をもちろん狙っているわけではないが、それでも最終的には強さをみせ意地をみせる。それが大宮アルディージャだがここまできてまだ降格圏の中にいる状況だ。
最近の戦いをみても、残留争いをしてきたことのある経験のあるチームという戦い方をしていると感じる大宮だが、それでも極地であることには変わりない状況となってしまっている。

現在の勝ち点は32とひとつ上の清水との勝ち点の開きは3。
その3を埋めるためには当然、次の試合で勝利をすることが求められる。
逆転残留するためには残り2つを勝利で終えることが理想となるであろう。

次節の対戦相手はアウェイで名古屋グランパス。
通算対戦記録でみると6勝5分13敗と相性としては決して良くないチームであり、昨年7月から勝利を掴むことのできていない相手だ。
しかし、この4つの残留争いチームの中で一番の残留争い経験を持つ大宮は戦い方を得ている感があるが故に、データは関係なく、残留力をみせることができる可能性も期待してしまう。
最終戦ではホームで同じく残留争いを続けるセレッソ大阪との直接対決を控えている。
その前にひとつ勝利を得ておきたい大宮は、名古屋とどう戦うこととなるだろうか。


●まさかの降格圏。現実を受け止めまずはひとつの目の前の勝利を

史上最攻と銘打った今年、誰がこんな結果になると予測したであろうか。
シーズンが始まる前から大物外国人フォルランの獲得でJリーグの話題を大きく動かしたセレッソ大阪。
昨年から続く大きな注目を集め、今年はタイトルをと意気込んだシーズンだったが現在の位置は17位。
勝ち点31とかなり厳しい状況にある。

質の高い選手が揃っているにも関わらず、なかなかそのスパイラルから抜け出すことができていない状況だが、最後の2戦すべてをかけて戦うことが求められる。
現在勝ち点31、残留となる15位との勝ち点差は4。降格圏を抜けるためには最低限その4を埋めなくてはいけない。
自分たちが勝っても14位と15位が勝利をしてしまうと勝ち点で追い抜くことができなくなってしまうが、まずは目の前の試合に勝つことが第一だ。
次戦の相手は鹿島アントラーズ。まだ優勝の可能性を残す鹿島を相手にすることは当然簡単ではない。
しかし、今年のセレッソは首位を走る浦和レッズに勝利するなど緊迫する相手だからこそ、集中することができる一面も持っている。
前半戦では鹿島に勝利したセレッソ大阪。ホーム最終戦で降格を決めるわけにはいかない。
昨年のホーム最終戦も鹿島アントラーズが相手だった。昨年は鹿島に敗れ優勝の可能性を消されてしまった苦い過去があるが、次戦は負けるわけにはいかない。
残り2戦、勝利しなければ残留の可能性は消える。他の試合結果も大きく関わるがそれでも自分たちのすることは2戦勝利すること。
それが絶対条件となる。
最終戦の相手は大宮アルディージャ。残留争いをする最終決着に可能性を残すためには、鹿島に勝利することが必要となる。


11/29 第33節

柏レイソル ×清水エスパルス 14時キックオフ
セレッソ大阪 ×鹿島アントラーズ 14時キックオフ
ベガルタ仙台 ×徳島ヴォルティス 17時キックオフ
名古屋グランパス×大宮アルディージャ 17時キックオフ


12/6 第34節

大宮アルディージャ×セレッソ大阪
サンフレッチェ広島×ベガルタ仙台
清水エスパルス ×ヴァンフォーレ甲府 すべて15:30キックオフ


最後の2試合ですべてが決まる―。
泣いても笑っても時間を止めることはできない。

残留争いをしている以上、きっと今シーズンの後悔している点は数多くあるであろう。
しかし、それは終わってから振り返ることができること。

今は、全力あるのみ―。

最後に泣くか、笑えるか―。


チームも選手もサポーターも
どれだけの準備をして、どれだけの力を出すことができるか。


必死にやることは間違いじゃない。
懸命にやることは恥ずかしいことじゃない。


全員がひとつの目標へ向かうこと。


それは優勝するためだけに使う力ではない。
ひとつになることは大事な試合で勝利を生む力を持っている。


ひとつの勝利がこんなにも欲しいと、目指すことは経験になる。


残留へ向けて。


ひとつの勝利の かけがえのない歓びを。


ひとつの歓びの 尊いほどの誇らしさを。

決戦の日を迎えた―。


どのチームが残留を決めることになるのであろうか―。

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