【第94回】 W杯だけではない!いよいよ天皇杯開幕! 【決勝は12.13日産】
2014/07/06 14:09配信
カテゴリ:ニュース
ついに今年も天皇杯がはじまった。
W杯でサッカーの話題は溢れているが、日本国内のサッカーもしっかりと動いている。
第94回天皇杯がスタートを切ったのだ。
まずは各地域の代表が戦った1回戦となり、各地でプロを相手にすることを目指し戦いが始まった。
今年から決勝の舞台が国立競技場ではなくなり、日産スタジアムとなった。
そして1月1日の元旦ではなく12月13日の決勝を目指して戦うこととなっている。
少し早まったこともあり、今年の天皇杯はやや早めにスタート。
来週にはJクラブの各チームが登場することとなる。
時期が早まったため、地域の代表もいつもは余裕を持って決定するところが多いが、今年は直前に代表が決まる地域が多かった。
天皇杯がスタートする1週間前に代表が決まった地域も多い。
地域の代表が目指すところはまずはプロチームと戦う舞台に上がること。
47都道府県の代表が戦い、プロチームと試合をすることがまず天皇杯の第一歩となるのだ。
プロチームと戦うということは普段の自分たちが戦っている場よりも大勢の人を前にプレーすることになり、日ごろ感じることがなかなかできないようなプレーの質の相手と戦うことができる。
もちろんそれはプレーすることだけにとどまらず、プロを負かす勢いで戦いを挑むのだ。
逆にJのチームは追いかけられる側の存在となり、戦い方が難しい場合もある。
さらにJ1のチームはその次の週にリーグ再開を控えているためどんなメンバーで挑むかというところも悩ましいだろう。
下剋上があるところが天皇杯の醍醐味であり。地域リーグのやJFLのチームがJを倒すなんてことも考えられる大会であることが面白い。
戦いに絶対はないからこそ、何が起こるかわからない。
プロもアマもない大会なのだ。
昨日行われた1回戦の結果は次の通り。
福岡大学 2-1 高知大学 ※2回戦でサンフレッチェ広島と対戦
ツエーゲン金沢 5-0 FC大阪 ※2回戦でガンバ大阪と対戦
鹿児島ユナイテッドFC 7-1 徳島市立高 ※2回戦で徳島ヴォルティスと対戦
びわこ成蹊スポーツ大 7-0 岐阜経済大 ※2回戦で清水エスパルスと対戦
ヴィアティン桑名 2-1 京都産業大 ※2回戦でセレッソ大阪と対戦
奈良クラブ 3-1 福島ユナイテッドFC ※2回戦でベガルタ仙台と対戦
アルテリーヴォ和歌山 2-4 藤枝MYFC ※2回戦でジュビロ磐田と対戦
ソニー仙台 2-1 筑波大学 ※2回戦で鹿島アントラーズと対戦
明治大学 2-0 山梨学院大学付高 ※2回戦でヴァンフォーレ甲府と対戦
関西学院大 2-1 栃木ウーヴァFC ※2回戦でヴィッセル神戸と対戦
10試合が行われた。
中でも注目は鹿児島ユナイテッドFC。
地域としてサッカーに深いながらもJリーグのクラブはなく長年Jリーグを目指してきた地域でついに第一歩を踏み出しJFLへと駒を進めJFLで前期2位という躍動をみせている鹿児島ユナイテッドFC。
鹿児島の2強であったヴォルカ鹿児島とFC KAGOSHIMAが合併し鹿児島を統一してJリーグ入りを目指すチームのはじめての天皇杯は大量7得点と好発進だ。
次の相手はJ1徳島との対戦となるが、徳島も全力で戦わなくてはいけない相手となるだろう。
そしてもうひとつは明治大学。
予選の戦いのチーム数がものすごい東京都の中から勝ち上がった力、そして近年の安定した結果を見ると大学といえどもJリーグクラブに引けを取らない強さを誇る。
次はヴァンフォーレ甲府との戦いとなるが、天皇杯で明治大学は5年前にJクラブを破った実績もありうかうかしていられない。
東京都大会でもJFLの強豪武蔵野横河を破ってきてるだけあり実力は本物。
決して余裕のある相手ではないはずだ。
●天皇杯会場に思うこと
天皇杯会場ではJリーグの舞台で行われることが多い。
Jクラブの本拠地で行われることが多く、その後もJ1のクラブの本拠地で行われることが多い。
しかし、遠征費を考えるとアマよりもプロクラブの方が予算があるはず。
その地域を盛り上げる意味でも、Jのクラブがアマの地域に行ってアウェイで戦うといったようなことはできないものなのだろうかと毎回思ってしまう。
プロのホームで大くのサポーター、そして観客の前でアマのチームが戦うことは普段感じられない状況であり負担になってしまうこともある。
その中でプロを負かした場合には盛り上がるかもしれないが、予算的なことを考えたり一昨年にあった会場は札幌だが勝ち上がったのがJFLの武蔵野横河と長野パルセイロといった試合となってしまったときにどちらにとってもアウェイであり遠征費が莫大にかかってしまうということも起きてしまう。
アマは少ない予算の中でギリギリでプレーしてるからこそ、そういったアマへの配慮がある大会になっても良いのではないだろうか。
もちろんJであっても予算がギリギリのクラブはあるもののアマの負担や天皇杯だからこその全国行脚も日本全体を包み込んだ開催となり、良いのではないだろうかと感じる。
●元旦決勝ではないモチベーション
国立競技場の改修が2020年東京五輪に向けて始まり、今年の決勝は日産スタジアムということになった。
1月1日元旦にタイトルを!というのが天皇杯の大きな風物詩だったのに対し、今年からは12月13日に決勝を行う。
天皇杯を戦う選手たちもやはり1月1日のめでたい日にサッカーができることの喜びを感じ、サポーターも新年を自分の応援するクラブのサッカーで迎えられる幸福感があった。
今年から12月13日となり、Jリーグが終わってから10日足らずで迎えることとなり、天皇杯の準決勝まではリーグと併用ということになるため、天皇杯でメンバーを落とすというチームが増えることは間違いない状況となるであろう。
リーグ最優先、しかも終盤の優勝や降格が絡んでくる時期に天皇杯のピークも来てしまうとなると戦い方が難しくなってしまうのではないだろうか。
天皇杯の面白味はトーナメントであること。そのトーナメントだからこその面白さを半減してしまうような結果にはなってほしくないと願う。
本日6日にも残り13試合の1回戦が行われる。
プロチームと戦う権利を得るのはどのチームだろうか。
プロチームと公式戦として戦える機会はどのチームも獲りたいはずだ。
そしてプロチームを負かせるという熱き戦いをする楽しみと勢いがある。
ついにはじまった天皇杯。
目指すは12.13 日産スタジアムでの新たなる天皇杯の歴史の1ページ。