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【日本代表】 内田篤人のW杯、そして…~シャルケ契約延長へ~ 【シャルケ04】

2014/04/25 10:28配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:コラム

 


日本代表に絶対的に必要な選手を挙げるとすると誰を挙げるだろうか。

本田?
香川?
岡崎?

意見はそれぞれであろうが、


私は内田篤人を挙げる。

●内田篤人は日本を代表する世界的プレーヤー

内田篤人は女性ファンが多く、フィルターを挟んでみている人も残念ながら少なくはないが、内田篤人は世界的に見て一番日本人選手としてコンスタントに出場し、活躍を続けている選手といって良いだろう。
香川がマンチェスターU、本田がACミラン、長友がインテルと世界のビッグクラブの名前が並ぶが、長年ブンデスリーガで上位に君臨し、CL出場も多いシャルケも強豪クラブのひとつである。

CL出場記録現在22を誇り、日本人選手としては最多出場を記録中。
内田篤人は世界で戦う右サイドバックなのだ。

日本代表でもそのポジションは確立されており、右サイドバックは五輪後に酒井がポジション争いに名乗りを上げたもののやはり内田のポジションは不動のものだった。

鹿島時代はなにかと目立つタイプのサイドバックだった。
わかりやすくいうと攻撃的なサイドバック。もちろん攻撃参加はサイドバックに必要なことではあるが、鹿島時代の内田のプレーは攻撃的な部分が目立つサイドバックだった。
高校時代までサイドハーフをやっていたこともあり、攻撃的で得点もできる選手という印象が強かった。
しかし、シャルケにいってから内田は世界的なチーム、攻撃陣と向かうことになり、急激にディフェンス面での成長を遂げた。
攻撃力はもちつつゲームメイクをすることもできる、そしてなんといっても気配りのできるデシフェンダーであり、ココにいてほしい!というところを感じて入り込んでいる。ディフェンダーとしてとても進化した。

日本ではJリーグ開幕から長年に渡り強豪クラブとして君臨している鹿島アントラーズにてクラブ史上はじめて高卒ルーキーとして開幕スタメンを果たし、クラブ史上最年少得点を記録。
その年のJリーグオールスターでも最多得票にて最年少出場とさまざまな記録を生んだ。
鹿島でさまざまなタイトルを獲得し、Jリーグベストイレブンにも選出され日本のサイドバックとして輝かしい道を歩んだ。

シャルケ04に移籍をしたのは2010年の夏。
それから4年目を迎えているものの、まだ4年かと思わせるほど内田のシャルケでの存在感は大きく、出場もコンスタントであり、チームの軸の一人といって良いだろう。
一時期、監督が交代してからベンチを温める日々もあったが、それでも内田は変わらずコンディションを整えていた。
内田はプレーはもちろん、姿勢からもチームに対して、そしてfootballに対して敬意を忘れていない姿を見ることができる。


内田は毎日の練習や試合後、飲み物やボール、ボールケースや救急箱といったチームの荷物を持ってピッチを出る。
チームの後片付けを必ず行うのが日課となっている。
選手であっても後片付けを率先して手伝い、日々サッカーができることに対しての感謝の気持ちを忘れない。
それが内田篤人なのだ。

●内田の怪我。そして…


内田が怪我をしたというショックが日本のサッカーファンの間で拡がったのは2月のこと。
内田はあまり痛がる選手ではない。選手には2通りの選手がおり、痛くてもプレーする選手と少しの痛みでプレーせず休む選手とがいる。
内田は当たりの強いブンデスリーガであっても痛がることはほとんどなく、自分でダメだと思う怪我のハードルを上げている選手だ。
しかし、その内田が日本に帰国するほどの怪我を負った。

怪我の発表としては太ももの肉離れと腱の損傷とのことだった。
しかし、この発表に疑問を持っている。
もちろん本当のことなのかもしれない。
しかし肉離れと「腱の損傷」というぼんやりとした発表に少し違和感を持った。
内田は帰国して各スポーツのトップアスリートがリハビリを行う場所でリハビリを行った。
W杯イヤーだからそうしたのかもしれない。
しかし、内田が帰ってきて日本国内の信頼ある病院に行き、日本国内でリハビリを行ったという経緯がもっと重症だったのではないかと推測させる。
もちろんこれは個人的なものであるが、W杯後に実はこんなにひどかったという話が出るのは毎回といっていいほど存在する話なのだ

内田が表情を伏せて帰ってきた。それが事の重さを物語っていた。

それでも内田は絶対にあきらめたくはなかったのだ。
W杯を。

W杯には間に合わないのではないか、無理はしないでほしいという声も内田を応援する人々、日本サッカーを応援する人々の中から聞かれたが
私は絶対に無理をしてでも内田は復帰すると思っている。

それは。

W杯だから。

W杯はいつでも出場できるものではない。
日本はいつの間にか出場して当たり前のような立ち位置になっているものの、出場できるとは限らない。
日本代表として戦ってきて4年間の集大成がW杯であり、サッカー選手にとってこの上ない特別な場所。
無理をしてでも絶対に行きたい場所。それがW杯なのだ。

それは吉田麻也にも長谷部にもいえることだ。
W杯には絶対に行く。そう思っていることだろう。

彼らがなぜ海外に行ったのか。
海外でプレーすることにこだわりを持ってプレーしているのだ。

想像してもらいたい。
海外でプレーするということは簡単なことではない。
それはプレーヤーとして認められるのが難しいという点だけではなく、文化も言葉もわからない中で暮らすということ、母国日本に簡単に帰ってはこれないということ、自分が「外国人」という立場になること…。
そんな中で生活をしながら彼らはプレーしているのだ。

もちろんそれは日本に来ている外国人プレーヤーにも言えることだ。
プラジル等、日本からは遠く離れた場所からやってきてプレーをするということは一大決心が必要であり、人生においてとても大きな決断だ。

そして当然ある外国人枠。
リーグによって違いはあるが、必ず「外国人枠」がありその枠の中で日本人選手を起用しようというのはとても大きな決断なのだ。
日本人選手の評価は今世界中で上がっているものの、それでも世界のサッカー主要国にとっては日本人プレーヤーを外国人枠で使うことにいまだ違和感を持っている人間も少なくないだろう。
ブラジル人選手やアルゼンチン選手のような南米の選手たちよりも、欧州の選手たちよりも日本人の選手を使うということは当然それ以上だと認められないことには使われない。

異国での生活、言葉や常識の違い、そして外国人枠の選手としてのハードルの高さ。
その中で彼らはプレーしているのであり、その中で結果を残している選手なのだ。

そして彼らは海外でのチームの生活ももちろんながら。
強く気持ちを注いでいるところがある。

それが
日本代表という場所だ。

日本代表として世界と戦う。
そして勝つためには自分たちのレベルの向上が必要だと肌で感じている。

海外でプレーし向上することの要因のひとつ。
それが日本代表として強くなるためでもある。

だからこそ、W杯をあきらめるわけにはいかないのだ。
W杯のために海外でプレーしているという言葉が出ても不思議ではないのだ。

選手として長く見たいからこそ、無理はしてほしくないという意見もあるだろう。
しかし、W杯だからこそ出たい、のだ。
選手として無理をしてでも出たい場所。それぐらい重みがあり特別な場所なのだ。

内田篤人が来週から全体練習に合流するという報道が流れた。
ついに内田篤人のW杯へのカウントダウンがはじまる。

世界に誇れる右サイドバックが蒼いサムライ魂を抱いて、ブラジルの地で躍動するのだ。

シャルケは2015年6月まで契約を延長済みの内田の契約をさらに伸ばし、2017年夏までにしようとしていると報道があった。
これはW杯後に内田に注目するクラブが増えると見込んでのことだろう。
シャルケは内田の存在が大きく、評価をしているからこそW杯に出場する内田が世界にそのプレーを魅せ、各クラブが獲得に名乗り出ることを恐れているのだ。
もちろんビジネス的にも内田がいることは大きいだろうが、それだけシャルケには内田が必要であり手放したくない選手なのだろう。

内田は少しづつボールを使ったメニューをこなしている。
彼の見据える先は、W杯だ。

ブラジルの地に立つために。
今日も内田は最高のコンディション作りのために汗を流す。

そしてチームの荷物を持って、ピッチに頭を下げ、サッカーができることに感謝をするのだ。


サッカーの神様は、そんな内田に微笑んでくれるはずだ。

 

 

 

Good!!(90%) Bad!!(9%)

すごいです!内田篤人選手の事が知れ、w杯とゆう最高の舞台で、やるために、努力して頑張ってくれた事に感謝です!

名無しさん  Good!!0 イエローカード0 2014/07/13|15:27 返信

おっしゃる通りです。
コートジボワール戦、負けはしましたが、篤人が一番サムライでしたね。
国内では、簡単にクロスをあげられてしまうSBとか、ディフェンスが軽いとか言われてるけど、
得点に結びつかないクロスをあげさせているということに気づいていない。
これは、新人のころから岩政先生に教えられたコースを切ればクロスは怖くないからポジショニングを
大事にということを守っているのです。
だから基本は鹿島にいるときから変わっていないのです。
メンタルは、強くなったでしょう。
ネイマールであろうが、ドログバであろうが涼しい顔で削りに行く姿は、まさにサムライです。

名無しさん  Good!!0 イエローカード0 2014/06/17|16:55 返信

全く同感です!自分が感じていることを全て代弁していただいたようで、すごく気持ちがいいです!!ありがとうございます!
何がなんでもうっちーはW杯のピッチに立つ!必ず間に合わせる!ブラジルでうっちーの駿足を見せつけるのです!!!
こんなに頑張ってきたんだもん!うっちーが笑顔になれなきゃ納得できない!!!

名無しさん  Good!!6 イエローカード0 2014/04/26|10:09 返信

読んでいただきコメントもありがとうございます!
気持ちが良いと言っていただけるのはとても嬉しいです。ありがとうございます。
海外のクラブでずっと出ることはもちろん、代表で定位置でいること、鹿島というチームでずっと出続けたこともすべて当たり前の道ではなく、そこにはたくさんの努力や苦悩があったと思います。
それを出さないところもまた内田選手の魅力ですね。
だからきっと今回もどんなに苦しくてもきっと出さずにW杯を戦うと思っています。
笑顔でW杯を戦えるように!ですね。

Tomoko Iimori   Good!!1 イエローカード0 2014/05/02|19:34

出て欲しいと心から願いますが、今までのように早く走れるようになるのか不安です。おっしゃる通り彼のプロ魂はとても素敵です。チームのためなら毎試合の評価なんか気にしない。ファルファンが気持ちよく プレーできるようにとか、前の選手に守備に戻ってこなくていいよと言える逞しさ。私は代表の内田さんのプレーはあまり好きではないです。このまま行けば、来季もチャンピオンズリーグには出られそうですし。W杯後にオファーがあるからというのはちょっと疑問ですが、1試合だけでもフル出場できることを願っています。最終節に出られなくて、W杯23人に選ばれたら批判あびそうで怖いです。

ドラちゃんファン  Good!!3 イエローカード0 2014/04/26|06:48 返信

遅くなりましたが、読んでいただきありがとうございます。
内田選手は監督のプランに沿ったプレーを100%こなせる選手という評価が高い選手でもありますので、監督によって求められることが違っても高いレベルでこなせる選手だということも内田選手の魅力のひとつだと思っています。
怪我の経過は気になるところですが、ザッケローニ監督が怪我から100%の復帰ではなくても招集するという報道がされましたね。それは信頼、そしてプレーするだけの選手として選んでいるわけではないということだと思いました。
代表選考まであと10日。内田選手の回復、そして笑顔を待ちたいですね。

Tomoko Iimori   Good!!0 イエローカード0 2014/05/02|19:31

私もその通りだと思います。仰っていること全てに同意出来て嬉しい限りです。うっちーのプロサッカー選手としての姿勢が素晴らしいと思います。ビジュアルでのファンの方達に教えてあげたい。

よっしー  Good!!7 イエローカード1 2014/04/26|04:33 返信

読んでいただきありがとうございます。
サッカー選手としての姿勢という部分はとても大切なことですよね。
ビジュアルだけが先行してしまった感が否めませんが、内田選手をきっかけにサッカーを見る方が増えたのも真のサッカー好きが増えたのも内田選手の魅力からだと思っています。
W杯が楽しみです!

Tomoko Iimori   Good!!0 イエローカード0 2014/05/02|19:27

有り難うございます。

名無しさん  Good!!5 イエローカード2 2014/04/26|00:00 返信

こちらこそ、読んでいただきありがとうございました!

Tomoko Iimori   Good!!0 イエローカード0 2014/05/02|19:25

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