サポーターはサッカーに詳しくなければならないのか。

2014/07/09 22:05配信

カテゴリ：コラム

不定期連載コラム『サポーターとは何者なのか。』

はじめに～当コラムについて～ ※Vol.1からの転載

私はこれまでサッカーに関する記事を書いてきましたが、最近は「ブログを書くことに一体、何の意味があるのか。」という自問自答を繰り返しています。

なぜかといいますと、私は一サポーターとして、何らかの形でサッカーに貢献していきたいと考えているのですが、その気持ちが強くなるにつれ、「自分はそもそもサポーターと言えるのか。」、「自分は何か少しでもサッカーに貢献出来ているのか。」といった疑問が湧いてきたためです。

そこで今回から今までと少し志向を変えた連載コラムを始めることにしました。
このコラムでは、サポーターにまつわる様々な出来事や意見をもとに、

「サポーター論の必要性」

「サポーターの定義・役割」

「サポーターによるサポートの手段」

について考察していきたいと思っています。

最終的には、何らかの結論を出したいと考えていますが、多くの時間を要するかもしれません。
手探りで進めていきますので、本来の目的とは逸れるような話を取り上げることもあるかもしれません。

ただ、そこから何か発見があるかもしれませんので、あまり縛りを強くせず、色々な話題を取り上げ、皆様と意見交換しながら進めていければと思っています。
よろしくお願いします。

Vol.4 サポーターはサッカーに詳しくなければならないのか。

Vol.2では、なぜサポーターがサポーターを批判するのかということをテーマに考察しました。
そういった批判の中には、浅い知識でサッカーについてコメントするサポーターを「ニワカ」として、そして、テレビ番組などで盛んに取り上げられている選手を好きだというサポーターを「ミーハー」として批判するケースが見受けられます。

今回は「ニワカ」批判をテーマに考察し対と思います。
「ミーハー」批判については次回のテーマとさせて頂きます。

この2つは似ている点もあり、また、しばしば「ニワカ」であり、「ミーハー」であるケースもあるかと思いますが、ここでは分けて考えていきたいと思います。

「ニワカ」と批判する裏には、「サポーターはサッカーに詳しくなければならない」と考えがあるように思われますが、果たして、本当に「サポーターはサッカーに詳しくなければならない」のでしょうか。

サポーターはサポートする人のことですから、もし知識がなければサポートできないのだとしたら、この考えは正しいといえるでしょう。
反対に、知識がなくてもサポートできるとしたら、知識がないことを批判するのは理不尽なことであるといえそうです。

これを考察するにあたって、前回Vol.3で取り上げた村上アシシさんによるサポーターによる「サポート」の分類を活用したいと思います。

<村上アシシさんによるサポートの分類>

1.実践的貢献

2.経済的貢献

3.布教的貢献

実践的貢献については、応援のリーダーシップを取るとなれば別かもしれませんが、少なくとも声援を送るという行為に必ずしも知識は必要ありませんので、知識がなくても実行可能なサポートであるといえそうです。

経済的貢献については、言い方は悪いですが、お金さえあれば、知識がなくても実行できることは明らかです。

最後に布教的貢献についてですが、どのような布教活動がサポーターになるきっかけとなるかは、相手によって変わってくるかと思います。
豊富な知識を持った人の話を聞いて、サポーターになろうと思う人もいれば、知識はないけど情熱的な人の話を聞いて、サポーターになろうと思う人もいるかと思います。
布教活動の中には、知識を必要とする活動もあるかもしれませんが、布教活動全体をして、知識がないと実行できないということはできないといえるでしょう。

以上の通り、知識がなくてもサポートすることはできるわけですから、「ニワカ」も立派なサポーターであるといえると思います。
ずっと「ニワカ」であり続ける、それもサポーターとしての1つのあり方だと思います。

今のところ、「ニワカ」批判は、「お前ニワカだな(おれは詳しいけど)」といった自己顕示欲や「詳しくない人がサッカーを語るのが許せない。」といった身勝手な考えからくるものとしか考えられません。
もしそういった誹謗をされても、相手にする必要はないといえそうです。

それでは、今日はこの辺で。
ありがとうございます。