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サポーターによる「サポート」とは何か。

2014/07/08 01:22配信

ミノル・スアレス

カテゴリ:コラム

不定期連載コラム『サポーターとは何者なのか。』

はじめに~当コラムについて~ ※Vol.1からの転載

私はこれまでサッカーに関する記事を書いてきましたが、最近は「ブログを書くことに一体、何の意味があるのか。」という自問自答を繰り返しています。

なぜかといいますと、私は一サポーターとして、何らかの形でサッカーに貢献していきたいと考えているのですが、その気持ちが強くなるにつれ、「自分はそもそもサポーターと言えるのか。」、「自分は何か少しでもサッカーに貢献出来ているのか。」といった疑問が湧いてきたためです。

そこで今回から今までと少し志向を変えた連載コラムを始めることにしました。
このコラムでは、サポーターにまつわる様々な出来事や意見をもとに、

「サポーター論の必要性」

「サポーターの定義・役割」

「サポーターによるサポートの手段」

について考察していきたいと思っています。

最終的には、何らかの結論を出したいと考えていますが、多くの時間を要するかもしれません。
手探りで進めていきますので、本来の目的とは逸れるような話を取り上げることもあるかもしれません。

ただ、そこから何か発見があるかもしれませんので、あまり縛りを強くせず、色々な話題を取り上げ、皆様と意見交換しながら進めていければと思っています。
よろしくお願いします。

Vol.3 サポーターによる「サポート」とは何か。

サッカーでは、サポーターという言葉を当たり前のようにに使っていますが、他のスポーツではファンや観客という表現は使っても、サポーターという表現はあまり使わないそうです。

サポーターとはその名の通り「サポートする人」のことを指しますが、サッカーではファンや観客からのサポートが取り分け重要なので、そのように呼ばれるようになったのかもしれません。

では、サポーターと呼ばれる人達は、一体、どのような「サポート」をしているのか。

サポーターによる「サポート」については、サポーターの中でも非常に有名な村上アシシさんがご自身のブログの中でわかりやすい整理をされていたので、引用させて頂きたいと思います。

村上さん曰く、サポーターによるサポートの種類は以下の3つに分類されるとのことです。

1.実戦的貢献(現地で応援する)

2.経済的貢献(お金を落とす)

3.布教的貢献(サポーターを増やす)

今回は、村上アシシさんのこの分類は正しいのか、その他の貢献方法はないのかを考察してみたいと思います。

まず実戦的貢献(現地で応援する)についてですが、選手からも「サポーターの声に推された」というコメントを頻繁に耳にしますので、確かにサポーターによるサポートであるといえると思います。
中にはリップサービスも含まれているかもしれませんが、プロに限らず、応援の声で力が沸いてくるということは多くの方が経験されていると思いますので、
全てがリップサービスではないと言って良いでしょう。

次に、経済的貢献(お金を落とす)についてですが、これがサポートであることは明白かと思いますので、考察は割愛します。

最後に、布教的貢献(サポーターを増やす)についてですが、少なくとも、サポーターの布教活動によって新たにサポーターなった方が、増実践的貢献あるいは経済的貢献をしたら、それは間接的に貢献したことになると思いますので、サポートだと言えると思います。
サポートか否かの判断が難しいのは、布教活動によって新たにサポーターになった方が布教活動を行い、それによりサポーターになった方がまた布教活動を行うということを延々に繰り返した場合でしょう。

屁理屈のように思われるかもしれませんが、サポーターと言われる方々の活動に着目すると、実際にはそういったケースは往々にしてあるように思います。
サッカーのサポーターによるインターネット上での情報発信や議論は、盛んに行われていますが、中には直接的にはもちろん、間接的にも、実践的あるいは経済的貢献につながっていないケースが多々あるように思われます。

では、このような実践的あるいは経済的貢献に繋がらない布教的活動は「サポート」であると言えるのでしょうか。

現時点では、論拠を明示できる段階には至っていませんが、私はそれも「サポート」であると考えています。
なぜなら、私はサポーターの存在は「フットボール文化の形成」に大きく寄与していると考えているからです。

村上アシシさんの考えに対して、私が妥当性を検証するのはおこがましいことだとは感じておりますが、非常に素晴らしい整理をなさっていたので、今回はあえて題材にさせて頂きました。

今回の結論としては、村上アシシさんによるサポートの分類は概ね正しいと言えそうですが、布教的貢献については、実践的あるいは経済的貢献に繋がるものと、そうでないものがありそうです。

「そうでないもの」の正体は、私の予想通り「フットボール文化の形成なのか。」、あるいはその他の要素があるのか、はたまた「そうでないもの」など存在しない、つまりそれはサポートには分類されないのかといった疑問は今後の課題としたいと思います。

今回は、アシシさんの考えを紹介することがメインとなってしまいましたが、ここら辺で失礼したいと思います。
それでは、今後ともよろしくお願いします。

バックナンバー

Vol.1 失意のうちに終わったW杯。今、サポーターはどう振る舞うべきか。

Vol.2 サポーターはなぜサポーターを批判するのか。

Vol.3 サポーターによる「サポート」とは何か。

Vol.4 サポーターはサッカーに詳しくなければならないのか。

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viagra_price  Good!!0 イエローカード0 2016/05/20|17:44 返信

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