代表に待ち望まれていたはずの真のストライカー 前編
2014/04/30 20:53配信
カテゴリ:コラム
本当の意味でストライカーだったと言える日本人は、、、
日本代表には、ストライカーがいない。
そう叫ばれるようになってから、どれくらいの時間が経過したのだろうか。
今となっては、いつからそう言われ続けてきたのかも思い出せない。
日本代表に決定力が不足していなかったときなど無かったようにも思える。
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今年、ワールドカップを迎える日本代表は、今もまだこの問題を解決できずにいる。
大迫勇也と柿谷曜一朗の台頭により、問題が解決したと考えている人もいるようであるが、
彼らはまだ代表でのゴール数はもちろん、キャップ数もわずかに過ぎない。
今後はともかく、現時点で彼らが"答え"だったとするのは、やや説得力に欠ける主張である。
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過去を振り返っても、本当の意味でストライカーだったと言える日本人が果たして何人いるだろうか。
世論に耳を傾けてみても、異論を挟む余地がないのは、釜本邦茂だけではないだろうか。
日本がオリンピックで銅メダルを獲得したあのメキシコ戦を見る限り、
本物の、それも非常に高いレベルのストライカーに思えたが、
私は釜本の試合をその一試合しか見たことがないため、語る資格はないだろう。
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日本人のフォワードとして、最も実績を残した選手という観点でいえば、
それが高原直泰であることに疑いの余地はないが、
彼にしても、その資質がストライカーのそれではなかったことは、ブンデスリーガでの扱いが物語っている。
そのような状況を踏まえれば、日本代表が決定力を欠くのは致し方ないことだったと言えるだろう。
真のストライカーと言える選手が3人はいる。
しかし、現在の日本代表が置かれている状況は、これまでとは異なるものだ。
今の日本には、真のストライカーと形容するにふさわしい選手が少なくとも3人はいる。
佐藤寿人、大久保嘉人、そして、岡崎慎司だ。
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10年連続二桁得点いう記録が物語る通り、
佐藤寿人ほど、継続的に得点を量産してきた日本人はいない。
常に代表に選ぶべきだという声が絶えないのは、当然のことだろう。
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昨シーズンの覚醒により、最近では大久保を推す声も増えている。
もともと日本代表の将来を背負う人材として、期待されていた選手である。
そこにたどり着くまでにあまりにも時間がかかりすぎたが、
ストライカーとしての活躍はむしろ当然であり、驚きはない。
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岡崎がマインツでワントップとしてゴールを量産していることを受け、
代表ではサイドが定位置となっていることに異を唱える人も増えているのではないか。
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そういったサポーターの感覚は一様に正しい。
いくら理由をつけようとも、彼らをトップに据えないことを正当化することはできない。
私はそう考えている。