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【日本代表】 世界基準のセンターバック強化が必要不可欠な日本 リオ五輪から世界へ 【CB】

2016/02/05 21:38配信

Tomoko Iimori

カテゴリ:コラム


リオ五輪、そしてロシアW杯…
4年という周期ながら世界での戦いを再びあっという間に迎えることとなるが、日本サッカーの長年の大きな課題となってきたセンターバック問題を解消し、
次なる戦いを迎えることができるのであろうか。

史上最高であると自信を持って挑んだブラジルW杯では、世界の高い壁に真っ向からぶつかる形となり、
その広い世界を痛感し、再び世界水準というレベルを模索しなくてはならなくなった日本サッカー。

南アフリカW杯ではベスト16という結果を得た理由として、世界の名高い攻撃陣たちを前に
田中マルクス闘莉王、中澤佑二という世界的にみると無名である日本のセンターバックコンビが、しっかりと対応し守ったことが日本代表飛躍の大会となった大きな理由のひとつであった。

そこからさらにもう一歩先へと続くために、ベスト8より先へと強化するための4年間だったはずだが、
岡田監督の築いた形と、ザッケローニ監督の築いたものは引き継がれた形ではなく、また新たな方向性を持って進んだ4年間だったこと、
そして世界で求められるセンターバックにおける役割が多くなった傾向等もあり、
ブラジルW杯では日本サッカーの守備では世界と戦う上で限界が見えたと感じてしまうような結果となってしまったことは否めない。

日本サッカーにおいて、センターバックの強化が絶対的に必要であるといえる今日。
ブラジルW杯で得たその課題を真摯に受け止め、解消する方向へと向かっているのであろうか。

●世界と戦うには世界を知ること


現代サッカーでは、センターバックには多くのことが求められる。

世界に目を向けると小柄なセンターバックも中には存在するが、世界の強靭なパワーのあるFWたちとぶつかるには身体の大きさは必要不可欠であると言えるであろう。
小柄な選手であり活躍をしている選手たちは、身長のマイナス部分を補える他の部分で勝負ができているということだが、
世界のFWたちを前に身長がマイナスでもそれ以上に補える特化したなにかがあるセンターバックは今日本には存在しない。

185㎝以上がマスト、世界を見ると188センチ、190センチという身長が当たり前のような世界となっていて
身長だけでなく身体の厚みや力強さなど、体格差に至っては人種の差を感じてしまうほどに巨大さを感じるディフェンダーが多い。

恵まれた体格というのは第一として、その他スピードが求められるのも世界基準としては当たり前となっている。
スピードのあるFWについていくためはもちろん、さまざまな展開に素早く対応すること、戻りの速さなども含めスピードのあるセンターバックでなくては世界とは戦えない。
それに加え足元の技術も必要とされ、重要な要点としてはボールを繋げることができることが必要とされている。

ギリギリのところで競ってボールを蹴って外に出してしまうのではなく、ボールを奪取したところでボールを攻撃に繋げることのできる選手であること。
それが今世界のセンターバックに求められている条件だ。

そういった点を考えるとザッケローニ監督が選択した今野という選択肢に納得がいく。
ザッケローニ監督は4年間ほとんどの試合で今野を配置した。
求められるのはボランチのようなセンターバックというとわかりやすいかもしれないが、それだけの技術と展開力が求められている上に、スピードや高さ、強さも兼ね揃えていることが好ましい。
今野はセンターバックの位置からチームを組み立てることのできるタイプのセンターバックだった。
右の一角をやりつつもボランチが定位置だった札幌時代から、FC東京に移籍してセンターバックからチームを組み立てる戦術を敷いたFC東京を見て衝撃すら覚えたものだ。
ガンバ大阪でもセンターバックの位置でプレーすることが多かったが、ブラジルW杯前にはスランプに陥ったこともあり、W杯でも本来のプレーはできなかった。
しかし、それでもブラジルW杯で今野の口から「センターバックとしての限界を感じた」という言葉が出てしまうほどのディフェンダーの在り方の世界の壁にぶつかった。
今野ほどのキャリアがあっても世界と戦うセンターバックとしては厳しいという結果となってしまったのだ。

若くして海外へと挑戦し、現在イングランド・プレミアリーグでプレーする吉田麻也は、時にやりきるところでやりきれずといったミスをしてしまう場面があるものの、
標準という点でみると世界の強力なFWたちが集まるプレミアリーグでプレーする日常を送り、世界の高水準のディフェンダーたちの中でスタメン争いをしプレーしていることもあり
経験を着実に積み、世界のスピードや強さの中で経験を重ねている。
現在27歳を迎え、次のW杯時には29歳となるが、さらなるステップを踏んでいる可能性もあり、日本にとっては世界を知る重要なディフェンダーとなる。

Jリーグで感じることのできない経験できないものがあるからこそ、海外へと世界を拡げチャレンジする。
自分が勝負できるかどうかという個の途上のために海外へと行くというのがほとんどだが、日本サッカーを強くするために海外へ行ってなにを持ち帰らなければならないかというほどの本田圭佑のような強い気持ちを持つ選手が増えるととを願ってしまう。
Jリーグで結果を出し、代表の中での収穫や個性を出さないことには世界から声はかからない厳しく険しい道だ。
結果を出すこと、自分のカラーを魅せること、可能性を示すことが必要となっている。
海外組ばかりを試合で起用すると問題提議する声もあるが、代表という場は実力があるからこそピッチに立てる世界で、譲り合いではなく競い合いの結果がピッチに現れる場所でなくてはならないと感じる。
試合に出なければ重ならない経験ではなく、試合に出られない理由と向き合ってチームに持ち帰ってどう取り組むことができるか、が重要である。

●五輪で世界経験 その先のW杯ヘ―。

先日、6大会連続となる五輪出場を決めたU-23日本代表。
さまざまな大会で何度も立ちはだかったベスト8という鬼門を自らの手でこじ開け、アジアの頂点に立つという結果を掲げ五輪出場も堂々と決めた。

リオ五輪世代の選手たちがU-17W杯に出場したときのこと。
センターバックコンビを組んだ岩波(神戸)と植田(鹿島)を見て、次世代のセンターバックの到来かと衝撃を受けたものだ。
チームを支えていたのは間違いなく二人のセンターバックだった。

岩波の186㎝という高い身長とボールを前へ繋げられる選手であることは武器となった。
攻撃センスを持ち、ボール奪取能力が高いことなど、世界的に求められるセンターバックの基準を複数兼ね揃えた選手であると感じた。
タックルに行くときは起き上がる時の時間ロスを生むため、滑る時は必ず奪取というのが鉄則だが、岩波はここぞというところでタックルを使いボールを奪取できる選手でもあり、
積極的にボールを奪いに行くことができる。
判断能力はまだまだ未熟なところはあるものの、センターバックの位置からゲームを支配するような役割となれることは次世代への未来が明るいと期待を抱いた。

植田はテコンドーで日本一にもなったことがあるという経歴の持ち主であることもあり、身体が強い。
岩波と同じく186㎝の身長と高さ、そして強さを持っている。
空中戦では今はまだ強さを持っているとは言えないほどに空中戦勝率はまだ低いものの、跳ぶタイミングや相手に身体を入れられるなど経験が物を言う部分でのマイナス点であり修正は可能だ。
50m6秒台というスピードを持っている選手でもあり、身体が大きく分厚さもあるのにもかかわらず俊敏で速さがあるという利点は世界と戦える可能性を持ったセンターバックであると言えるであろう。
植田もまた正確なキックを蹴ることができることも武器だ。

その特性をずっと持っていたわけではない。
チーム全体の状況判断ができることや危険察知能力を優先し足元の技術優先を持ったセンターバックを使いたいところを、
次世代のセンターバックには絶対的に身長の大きさを兼ね揃えていることが求められると判断した当時U-17監督を務めた吉武監督は我慢をしながら日本サッカーのために長身センターバックを育ててきた。
世界と戦うには長身で、なおかつスピードも足元も持ち、ボールを繋げられるセンターバックが必要なのだ。

しかし、今はまだ強化の最中である。
五輪予選を兼ねたU-23AFC選手権でセンターバック二人のプレーを見ても、チーム全体を見ていても
すぐにボールを蹴ってしまうという点は、気になったポイントだった。
試合を支配することが少なかった日本は、攻撃を受け続ける時間帯が長かった。
そのためセンターバックは攻撃を受ける一方の時間帯が長く疲れが見え、疲れるが故にボールをすぐに蹴ってしまう。
後ろで落ち着かせることができず、ボールを蹴ってしまうことで中盤前線は再び攻撃に出ることになり、そこでボールを奪取されまた攻撃を受ける。
この悪循環によって体力が消耗することになり、長いボールを蹴ってしまうことに繋がっていた。

体力がなくなっていることに加え、相手がボールを奪いに来ることがこわかったこと。
この理由でボールを蹴ってしまうという選択が生まれ、ボールを落ち着かせる場面が少なかった。
前に繋がっても中盤もボールを落ち着かせることはできず、攻め急ぐことでボールを失ってしまう場面も多かった。

アジアの頂点に立ったが、日本が支配した試合はほとんどなかったことなど課題から目を逸らしては、五輪に出ることというところがゴールとなってしまう。
世界で戦うためには、そういった点を見つめ克服し、目標を高く持たなくてはなければならないであろう。

ロンドン五輪では日本はハイプレスサッカーで世界の4位という結果を残した。
しかし、その世代から充分に選手たちが育ち日本代表に入ることができたかといえば、数選手のみでありまだ日本代表の中心世代は北京五輪世代であるのが現状だ。

世代を超えるには時間がかかる。
だが、その可能性を生むには世界と戦って経験を得ることが必要不可欠だ。

リオ五輪からロシアへ繋がるような、その後に繋がるような未来に期待したい。


日本代表には世界基準のセンターバックが絶対的に必要なのだ。

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岩波もいいな

名無しさん  Good!!0 イエローカード0 2016/08/05|19:56 返信

植田はいいね

名無しさん  Good!!0 イエローカード0 2016/08/05|19:54 返信

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