【FC東京】 武藤のゴールはオフサイドか/オフサイドではないのか 【ヴァンフォーレ甲府】
2015/05/21 13:50配信
カテゴリ:コラム
5月20日、ナビスコ杯第5戦が行われた。
A組 FC東京×ヴァンフォーレ甲府の試合でまたも疑惑の判定が問題となっている。
この試合後、ヴァンフォーレ甲府側はJリーグに対し意見書を提出することを明言した。
このオフサイド疑惑を考えたい。
●武藤の2点目はオフサイドか否か
ナビスコ杯予選リーグは第5戦を迎えた。
甲府はリーグ戦から10人を入れ替え試合に臨んだが、東京は数名入れ替えたもののベストメンバーに近い布陣で臨んだ試合だった。
東京がボールを持つ時間が長かった中で、腰痛を抱えながらも出場した武藤が森重のクロスに中央やや左でダイレクトに合わせゴールネットを揺らし先制。
その後も東京ペースが続いていたものの試合終盤、抜けだした甲府・松本がボールを持つと走り出したその速さは東京ディフェンスの予想を上回る速さで突破し、東京GK権田の動きを我慢し最後まで見て放たれたボールは、権田の股を抜くゴールとなりサイドネットを揺らし
甲府は同点に追いつく。
迎えたアディショナルタイム。
ここで甲府が意見書を出すことになったプレーを迎える。
(3分14秒から)
(引用スカパー)
まず甲府・渡辺がファールとなり、ゴール前30mの位置でFKを得た東京。
ボールを蹴ったのは太田宏介。
この時の武藤の位置はオフサイドポジションとなっている。
ゴール前に入ってきたボールをニアにいた林が合わせ、そのこぼれたボールを武藤が押し込む形でゴールとなるわけだが
一見オフサイドに見えるこのゴールは、ゴールとして認められた。
その後すぐに試合終了の笛が吹かれ、試合後甲府の選手たちは主審である家本主審に詰め寄っていたが、試合終了間際の武藤のゴールにより2-1でFC東京の勝利となった。
さて、このオフサイドを検証したい。
今季はこのようなジャッジにおいて、議論が交わされることが多いが
このオフサイドをオフサイドと取るか取らないかで意見は二分していることであろう。
問題なのは武藤の位置なのだが
太田宏介が蹴る際には完全にオフサイドの位置にいる。
ボールがゴール前に入ってきた際に、ニアにいた林がボールに触れる。
ここが焦点ではないかと推測する。
林がボールに触れた時も、武藤の位置はオフサイドの位置であり、甲府のディフェンスもこの1プレーの最中一度も武藤以上には下がってきてはいない。
ここで甲府の選手が触れたか触れていないかという部分が大きく関わってくる問題となるが、この場面でこの位置で意図的にバックパスということは考えられない。
バックパスに関してはオフサイドにはならないというオフサイドの基準があるが、この場合は適用とするのは難しい。
ルールブックを用いても、林がヘッドでシュートを放ち、甲府のディフェンダーに当たって武藤にこぼれたのだとするとオフサイド。
甲府のディフェンダーが意図を持ってその位置にクリアしたのだとすると、オフサイドではないという見解もできる。
と、いうのもその位置に甲府のディフェンダーが意図を持って落としたのだとするとバックパスのような形ということになり武藤がシュートを放っても良いという解釈もできるが、難しいシチュエーションである。
●2013年に新解釈となったオフサイド
まず、オフサイドにおいてのルールを改めて見直したい。
オフサイドとは
ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間に、
オフサイドポジションにいる競技者は次のいずれかによって積極的にプレーに関わっていると主審が判断した場合に罰せられる。
1 プレーに干渉する
この議論の場合、武藤はゴールを決めているためプレーに当然干渉している。
2 相手の選手に干渉する
相手の選手には干渉はしていない。
3 オフサイドポジションにいることによって利益を得る
ゴールを決めているので利益となっている。
今回の問題はこの3の部分に当たるのではないかと思われる。
バックパスはオフサイドにはならない。
しかし、相手DFに当たったボールや跳ね返ったボール、GKが跳ね返したボールをオフサイドポジションにいた選手がゴールをしたとすると
3のオフサイドポジションで利益を得た ということになる。
しかし、この解釈が難しかった。
バックパスだったのか、跳ね返ったのかの線引きがよくわからず、難しかったのである。
それを踏まえて、オフサイドにおいては2013年に解釈が改正された。
それまでは
その位置にいることによって利益を得るとは、
既にオフサイドポジションにいて、ゴールポストやクロスバーからはね返ってきたボールをプレーすること、または既にオフサイドポジションにいて、相手競技者からはね返ってきたボールをプレーすることを意味する。
というものだったところに、変更が入り
その位置にいることによって利益を得るとは、
次のようにボールをプレーすることを意味する。
1ゴールポストやクロスバー、または相手競技者からはね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきたボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
2相手競技者が意図的にセーブすることで、はね返った、方向が変わってきた、またはプレーしたボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
3相手競技者が意図的にプレーした(意図的なセーブは除く)ボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者が受けたとしても、その位置にいることによって利益を得たとは判断しない。
この3つ目の条文。
相手競技者が意図的にプレーした(意図的なセーブは除く)ボールを
すでにオフサイドポジションにいる競技者が受けたとしても、その位置にいることによって利益を得たとは判断しない。
ココです。
これを今回の武藤の件にあてはめると
甲府のDFがクリアをしようとして意図的にボールに触りに行っているのは確か。
と、いうのもゴール前の競り合いでクリアしようとしないDFなんていないことで意図的という言葉に当てはめたとすると、
そのボールが運悪くオフサイドポジションの選手の前に行ってしまったとしても、その選手がボールを触っりゴールしたとしてもオフサイドではない。
と、いうことなので、今回の武藤のゴールはオフサイドではないというのが結果ではないかと、推測する。
どう見ても、オフサイドだと感じたこのゴール。
甲府のDFが触ったか否かという部分も大きく関わる。
そして意図的という言葉がどこまで当てはまるのかという部分も気になるところだ。
クリアをしにDFは必ず動くが、それがすべて意図的なのだとすると、ゴール前でのリスクは常に高く、ディフェンスラインは関係がないということになり兼ねない。
そしてこの1の部分。
ゴールポストやクロスバー、または相手競技者から跳ね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきたボールをすでにオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
これはオフサイドだとしていることで、これに当てはまるとも当然考えられる。
ヴァンフォーレ甲府はこの試合に敗れたことで予選敗退が決定したこともあり、大きな1点だったといえる。
甲府側が出す意見書を踏まえて、審判団がどのような説明をするのかどういった解釈なのか注目したい。
一見、完全オフサイドのこのゴール。
判断の難しいものとなるが、これによって議論を生み、たくさんの人が考え検証することでfootballの在り方を見つめるのはよい機会ではないかと感じる。
もちろんそれは誤審やわかりずらい笛が良いといっているわけではないことは、理解いただきたい。
このゴール。
オフサイド?オフサイドではない?
コメントをみると本文をきちんと読んでいないw 筆者可哀想
名無しさん | 1 0 |2015/07/03|20:56 返信
3相手競技者が意図的にプレーした(意図的なセーブは除く)をとるのではなく、2相手競技者が意図的にセーブすることの適用なのでは。3の意図的なプレーは、バックパスなどを指し示していると思われる。DFがクリアすることは、意図的なセーブでしょう。判定は覆らないと思いますが、Jリーグの見解を待ちましょう。
名無しさん | 1 0 |2015/05/22|09:59 返信
オフサイドだと思うし、たとえ審判団がオンサイドという見解を示したとしてもこれはオフサイドにすべき
名無しさん | 2 0 |2015/05/22|08:38 返信
どう考えてもオフサイド❗
家本さんは残念ながら、昔から人気チームひいきの傾向が強い。
名無しさん | 1 0 |2015/05/22|02:12 返信
あらゆるスポーツで取り入れられているビデオ判定を導入し、判定をすればいい事だと思う。人間の目では判定出来ないものがいっぱい起きてそのたびにこういう問題が起きている。
名無しさん | 1 0 |2015/05/21|21:15 返信
まあ、厳密には議論の対象かもしれないけど、普通ならオフサイド取る人が多いだろうし、取られても東京サポも特に不満は言わないシーンだったような。
名無しさん | 3 0 |2015/05/21|17:30 返信
林が触れてたらオフサイド、触れてなければオフサイドではないと思いますが、映像からではわからないですね
名無しさん | 2 1 |2015/05/21|16:54 返信
いやそもそも林は触れてすらいないのでは
名無しさん | 3 0 |2015/05/21|14:23 返信