観戦者が満足するスコアレスドローの試合【チェルシー】
2014/12/02 11:45配信
カテゴリ:コラム
先週末のプレミアリーグ、サンダーランドのアウェイに乗り込んだ現在首位のチェルシー。
チェルシーはボールポゼッションをしながら果敢にゴールを狙い、サンダーランドは一瞬の隙をついてカウンターを仕掛ける。
ボールポゼッションにしてもカウンターにしても、攻撃の目的はゴールであることを理解して攻めていくから観ていて面白い。
ゴールを目的とした攻撃はシュート数からも現れています。
チェルシーは24本ものシュートをこの一試合で放ち、対するサンダーランドも12本シュートしています。
カウンターだけで12本ものシュートチャンスを作りだすこともすごいこと。
結果はスコアレスドローでしたが、シュートシーンを観ていても
なりふり構わずシュートをするわけではなく、しっかりと狙える位置からシュートして
あわやゴールというシーンもたくさんありました。
例えば先日のJリーグ、サガン鳥栖対浦和レッズの上位対決。
両者とも落とせない試合で、結果は1対1のスコアレスドロー。
シュート数はサガン鳥栖が8本、浦和レッズが10本と
先ほどの守りに入ってカウンターを仕掛ける戦術であるサンダーランドの12本にも及ばない数字。
観ている側としてはやはりチャンスの場面や得点になりそうな場面が多い方が単純に面白いと思います。
まずこの2試合で大きな違いを感じたことは、シュートレンジの広さの違い。
チェルシーとサンダーランドの2チームとも、ミドルシュートの精度が高く、
遠目からでもゴールを決めそうな匂いをさせてくれます。
上にふかすシュートが少なく、外れても横に際どく外れていく。
こういったシュートレンジの広さとミドルシュートの精度はJリーグでもない部分だと思いますし、
日本サッカーにとっても求めていくべき部分だと思います。
そしてボールポゼッションにの仕方について。
浦和レッズも相手にボールを奪われずボールポゼッションが非常にうまいチームだと思っています。
しかし、チェルシーのボールポゼッションとは迫力が明らかに違います。
浦和レッズのボールポゼッションは本当に前線のスペースが空くまで後方で回しチャンスを伺っています。
対するチェルシーのボールポゼッションはできるだけ前線でポゼッションし、隙を見つければどんどん縦にボールを入れ
勝負をしかけます。
前線でボールを回すことはリスクがある分、取られればただちにピンチが訪れる可能性があります。
実際にそういうケースが今回の試合でもありました。
ただしゴールチャンスも増えることは間違いないですし、観ていて面白いのは明らかにシュートチャンスが多いゲーム。
Jリーグに面白いと思える試合をもっと増やすためには、こういったゴールへの執着心もチームとして魅せてくれると
ファン・サポーターの心をつかむのではないでしょうか。
日本サッカーの発展のためにも、もっとゴールを求めてほしいと願っています。