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2014 Jリーグの新たなる一歩

2014/04/09 21:26配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム

2014シーズンを迎えたJリーグはとても大きな第一歩を踏み出している。
Jリーグ発足から21年目を迎えることになる今年はさらなる「Jリーグらしさ」を生むことになる。

●+Quality(プラスクオリティ)プロジェクト

Jリーグは2012年シーズンから+Qualityプロジェクトという取り組みをしており、異議行為や遅延行為の減少、アクチュアルプレーイングタイムの増加に取り組んでいます。
2014シーズンはさらにこれらの行為に関する厳しい見解を持ち、Jリーグをよりクリアなものにしよう、観客を魅了する時間を少しでも増やそうと提言しています。

2014シーズンにおいて重視される点は

・笛が鳴るまで全力でプレーすること
・スムーズなリスタートをすること
(ゴールキックやコーナーキックの時間の短縮)
・選手交代の時間短縮

となっており、特に故意的な遅延行為や時間稼ぎに関しては厳しくしていくと公言しています。
当然イエローカードの対象となり、厳しく裁かれることになっています。

簡単にいうと、汚い行為はダメだ、プレー時間を増やせということです。

●メリットとデメリット

とてもクリアなイメージが強いこのプロジェクト方針ですが、この方針はどうなのだろうか。
まずこの基準は世界的なものではないということを認識しなければならない。
footballは良い意味で騙し合いのスポーツであると私は思っている。
遅延行為が良いというのではないが、そういった行為が作戦のひとつであったり、勝つための1プレーであることもあるからだ。
そういった行為でプラスにするのなら正々堂々とプレーして勝つというクリアな正義感にも似ているものが日本らしさでもあるだろう。
正直であることは人間としていつでも褒められることだ。
しかし、だ。
footballは騙す行為も必要なスポーツだ。
遅延云々だけのことではなく、たとえば相手を抜き去るときに脚の向きや身体の重心によるフェイントをかけて相手を抜き去ることだって騙す行為であるし、大事なところでボールを取られたくないときにイエロー覚悟で相手を止めることだってある。
それがfootballではないだろうか。

以前あるプロ選手が引退し、その後アマチュアのチームでプレーした試合を観た時のこと。
相手チームのコーナーキック。
相手チームの選手の彼は相手の選手を背負った状態で、私が見た角度からは空いての選手が乗ってはいなかったのに、相手がジャンプをした際に自分の肩に乗られたような体勢の崩し方をした。
主審からはそれが肩に乗ったプレーに見えたことでファールを取った。
相手の選手は当然 乗ってねーよ!と反論していたが、私はその行為をした彼にプロを感じた。
プロ選手だったからこその行為だな、と。
プロで得た良い意味での汚さだ。そういった行為が必要じゃない!と言えるだろうか。

世界のサッカーは騙し合いの連続だ。
クリアなのはとても良いことだ。しかし、それで世界に出るとそれが標準ではないためマイナスに働いてしまうこともあるだろう。
そういった行為は汚いのではなく、ひとつの認められた行為なのだ。

●Jリーグらしさ へ

しかし、だからといってJリーグが掲げたこの概念を批判しているのではない。
こういったプレーは汚く醜いものだという提言ではなく、これがJリーグですよという「らしさ」を確立するために提言だからだ。
世界にはたくさんのリーグが存在し、それぞれの特色がある。
その中でJリーグらしさを発信するにあたり、Jリーグはこういった行為に対して厳しくクリアなfootball精神を持ったリーグ、お客さんにできるだけ長い時間プレーを楽しんでもらうためにこのような取り組みをしているリーグという発信ができる。

数年前の調査でJリーグ1試合に付きピッチ上でプレーが続いている時間は1試合につき平均で46分ほどというデータがあった。
90分あるうちの46分である。
この数字を見たJリーグがこれではあまりにもプレーオンの時間が短いということでこういった取り組みを始めたのであろう。

せっかくの試合でも何度もファールで試合が止まってしまったり、選手が立ち上がれるにも関わらず長い時間痛がって時間がどんどん過ぎていくような試合はたしかに観る側としては面白くはない。
観客の目線からみてどういった試合が魅力的かを考え、導き出した答えをJリーグとして実行する。
それがJリーグなのだ。

大きな起点となったのは2010年にファジアーノ岡山が宣言をした、「蹴りださない宣言」だ。
審判が止めるような怪我やプレーのごっこう不可能な状態でない限りはボールを外に蹴りだしませんというもの。
はじめてそういった宣言が出て物議を醸しだしたが、その宣言があってこその今のこの「らしさ」への確立につながったのではないだろうか。

2014 Jリーグ。
新たにチェアマンが掲げたのはスピードある試合を魅せること。
今年はプレー時間が長くよりエキサイティングな試合を観れるシーズンになるであろう。
大きな一歩をJリーグは踏み出した。

 

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当たり前のことだと思いますが、今の選手の意識が低いと感じます。

その点、なでしこの選手たちは素晴らしい!!

アンダー世代でも世界一になった彼女たちの姿勢を見習ってもらいたいです。

iizy   Good!!0 イエローカード0 2014/04/12|18:36 返信

iizyさん♪

コメントありがとうございます♪
選手たちの意識は本当にチームによって全然違うと感じています。
それはベテラン、若いに関係なく、チームによって相当の違いがありますね。
意識は本当に大切なものなので、今後ココでもそういったことに触れていけたらと思っています。
その際には是非読んでいただけたらと思います。よろしくお願いします。

みんと  Good!!0 イエローカード0 2014/04/13|20:30

審判の質の向上も今のJリーグの取り組みに寄与していると思います!

たかよ   Good!!0 イエローカード0 2014/04/11|04:01 返信

たかよさん♪
コメントありがとうございます。
そうですね、審判がどんな笛をふくかにも左右される部分はあると思いますが、審判はなにかとたたかれる位置にありますが、日本の審判システムはとても興味深く育成システムも実はしっかりしていると私は思っています。
今後文章でそれをふれていけたらと思っています。

みんと  Good!!0 イエローカード0 2014/04/13|20:28

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