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史上最強の日本代表の敗因とこれから

2014/06/26 20:35配信

達也★命

カテゴリ:コラム

こんにちは。

アジアカップ優勝、東アジアカップ優勝、さらにはアルゼンチンやフランス、ベルギーという強豪にも勝利するなど、輝かしい成績を収め、史上最強と言われ続けてきたこの4年間の日本代表でしたが、その集大成となるワールドカップでは1分け2敗でグループリーグ敗退という残念な結果に終わりました。

                                         

このような結果になってしまったのは、やはり初戦のコートジボワール戦を落としてしまったことが大きな要因であると考えられます。

 

第二戦のギリシャ戦は、相手に退場者が出て10人になったことで相手がかなり守備的な戦い方となり、その守備を崩すことができませんでしたが、どんな強豪国でも、ワールドカップに出場してくるようなチームにあそこまで引かれたら得点することは難しく、致し方ない引き分けでした。

 

第三戦のコロンビア戦は、日本も自分たちが今まで標榜してきた前から相手を積極的に追いかけ、高い位置でボールを奪ってチャンスに結びつけるサッカーができていましたが、それ以上にコロンビアの完成度と個の力が高く、力負けしてしまいました。

 

しかしコートジボワール戦は勝てるチャンスのあった試合であると考えています。

 

この試合、立ち上がりから日本の選手たちには硬さが見られ、あまり良い入りが出来ていませんでしたが、本田の素晴らしいゴールによって流れを掴み、その後数分は相手を攻め込むことに成功しました。

 

しかし相手の強烈な個の力を活かした攻めを浴び、徐々に守備陣がズルズルと下がっていってしまいます。

一方攻撃陣は今まで自分たちがやってきたサッカーをやろうと前から積極的に守備をすることを選択していたため、中盤に広大なスペースができ、そのスペースを相手に自由に使われてしまいました。

 

この攻撃陣と守備陣の意識の不一致によって選手たちの走る距離が増え、消耗も早くなってしまいました。

そしてあの立て続けの2失点につながっていったのです。

 

引くのか前から行くのかどちらかを選択し、はっきりとした戦い方ができていれば、選手間の距離も狭まり、コンパクトに戦えて消耗を抑えられるだけでなく、相手に広大なスペースを与えずに済んだかもしれないと考えると、この選手たちの意識の共有の欠如は悔やまれます。

 

選手全員の意識が統一されていなくても、広大なスペースを一人でカバーできてしまう選手や、一人で何人もの選手を交わすことができる選手がいればワールドカップでも勝利できるかもしれませんが、まだ日本にはそこまでスペシャルな選手はいません。

 

その個の力の差をチーム全体で補えるのが日本の良さだっただけに、意識のまとまりを欠いてしまったのは残念ですし、まとめきれなかったザッケローニ監督の責任はあると思います。

 

しかしこの4年間、結果を出し続け、私たちをワクワクさせてくれたザッケローニ監督には感謝を伝えたいです。

ありがとう、ザック。

 

 

日本サッカーのブラジルでの挑戦は終わりましたが、それは同時にロシアへの挑戦の始まりを意味します。

 

正直私も今回の日本代表にはかなり期待していたため、ショックも大きいですが、新たな挑戦に向けて切り替えなければならないのです。

 

4年後勝つために、決勝トーナメント、準々決勝に進むために何ができるのかを日本代表に携わる人、全員で考え、行動しなければなりません。

 

日本代表に携わる人とは、選手やサッカー協会の関係者だけではありません。

 

私たちJリーグサポーターや、日本代表のサポーター、今大会に合わせて日本代表のユニフォームを買った人オフィシャルグッズを買った人、テレビの前で応援した人、みんなが日本代表の関係者です。

 

その気持ちは、選手たちに国を代表する誇りを感じさせることができます。

その気持ちは、勝たせる雰囲気を作ります。

その気持ちは、強化費となり、日本代表をサポートします。

 

今大会は8年前のドイツ大会と似た結果となってしまいましたが、大会後の日本サッカーを取り巻く環境は8年前と異なるものであってほしいと思っています。

 

ドイツ大会後は、Jリーグだけでなく、日本代表の試合も観客動員数が伸びず、日本サッカー界は苦しみました。

 

そのような状況は何としても避けたいのです。

 

今回は残念な結果に終わりましたが、現在の主力メンバーで次回の出場が年齢的に難しそうなのは遠藤と今野くらいですし、有望な若手選手も育ってきています。

 

何より、これは自分の経験を基に言いますが、ワールドカップの時期以外にもサッカーを観た上でワールドカップを観る方が、格段にワールドカップを楽しめますし、熱意も高まり、より勝利した時の喜びが増します。

これは間違いありません。

 

 

今回悔しさを味わった日本代表関係者のみなさまには、これからも変わらず日本代表を応援してもらいたいと思います。

 

また、日本代表の強化には国内リーグ、つまりJリーグの盛り上がりは必要不可欠です。

自分の応援するクラブの選手がワールドカップで日本全体から応援されたりなんかしたら、誇らしくてたまらないですよ。

 

ぜひワールドカップをより楽しむためにも、Jリーグの会場にも多くの方に足を運んでいただきたいと思います。

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