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ガビ ~帰ってきた生え抜き~

2014/05/23 00:27配信

ミノル・スアレス

カテゴリ:コラム

先日書いた「賞賛しつくせぬほどのアトレティコの偉業」という記事でお伝えしたとおり、
今回からは、アトレティコ・マドリーに所属する、素晴らしいフットボーラー達を紹介していきたい。
日本での知名度は低いかもしれないが、非常にレベルの高いプレーヤーが多く所属しているのだ。

この記事を読んで、来たる5月24日のCL決勝をより楽しんで頂ければ、幸いである。

「賞賛しつくせぬほどのアトレティコの偉業」はこちら → http://chantsoccer.com/posts/116

期待されたほどの成長を見せられなかったガビは、、、

まず、最初に触れるべきはキャプテンのガビであろう。
派手さはないものの、攻守に渡り、抜群の存在感を発揮しているこのセントラルミッドフィルダーは、 
アトレティコの生え抜きながら、一度はクラブから放出されるという憂き目に合っている。

デビュー当初のガビは、将来を期待されるテクニカルなパサーであった。 
当時からミドルシュートには光るものがあったが、
オフェンシブなミッドフィルダーとしては、突破力に欠け、
創造性についても、飛びぬけたものがあるわけではなかった。 

またディフェンシブなミッドフィルダーとしてプレーするには、
線が細く、守備力に難がある、どっちつかずの中途半端なプレーヤーだったと記憶している。
結局、期待されたほどの成長を見せられなかったガビは、
ちょうど23歳のときに、クラブから見限られることになる。 

ガビは、このまま消えていくか、
良くても、せいぜい中堅クラブのレギュラークラスとしてキャリアを終えるだろう、
そう思った方も少なくなかったはずだ。

クラブを離れてから4年後、再び転機が訪れる

新天地のサラゴサで多くの出場機会を得たガビは徐々に守備力を向上させ、 
ディフェンシブなミッドフィルダーとしての道を切り開くことになる。

ガビの正確なキック技術、堅実なパスセレクションは、
ディフェンシブなミッドフィルダーとしては平均を上回るものであり、
ここでガビは中盤の底からチームをオーガナイズする現在のスタイルを確立するのだ。
 

アトレティコ・マドリーを離れてから4年後、ガビに再び転機が訪れる。
28歳となったばかりのガビは、再びアトレティコでプレーするチャンスを得るのだ。

より完成度の高いセントラルミッドフィルダーに変貌遂げたガビは、 
アトレティコ・マドリーでレギュラーの座を掴み取る。

アントニオ・ロペス退団後は、主将に就任し、 
今や精神的な面でもチームに無くてはならない存在となった。 

現在のガビは、ブスケッツとシャビ・アロンソに迫るレベルにある

一度は、クラブから見切りをつけられたガビではあるが、 
どうやら彼は晩成型の選手であったらしい。 
現在のガビのプレーは、かつて同クラブにも所属した、 
デメトリオ・アルベルティーニを彷彿させる。 

残念ながら、代表にはあまり縁が無いまま、 キャリアを終えることとなりそうであるが、 
ガビの能力と経験は、ブスケッツとシャビ・アロンソに迫るレベルにあると私は考えている。

一度はクラブから見限られたにも関わらず、 
諦めなかったガビは、自身の成長を持って、クラブに過ちを求めさせた。 

そして、ホームに帰ってきたガビは、チームをリーグ優勝に導く。 
なんとも素晴らしいストーリーではないか。

果たして、ガビとアトレティコ・マドリーは、
クラブの悲願であるもうひとつのトロフィーも手にすることができるのだろうか。

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