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松本山雅vsG大阪 痛み分けの両チームの尽きない悩み

2015/09/24 12:30配信

武蔵

カテゴリ:コラム

ACL組の日程を考慮して

G大阪と柏の試合は日曜日に行われました。

とはいえシルバーウィークの2日目という幸運もあり

18000人を超す観客が詰めかけ

試合は最高の雰囲気の中で行われました。

しかし、試合内容としては

両チームにとっての悩みを表すようなものとなりました。

試合は1‐1の引き分けに終わりました。

ビッグマッチから中3日、G大阪の悩み

G大阪は水曜日のACL準々決勝セカンドレグ

ホームの全北現代戦から中3日ということもあり

先発メンバーを入れ替えて臨みました。

パトリックと倉田秋というJリーグを代表する攻撃手を温存し

赤嶺真吾と井手口陽介。

2人の、いわゆる控え組が先発する形でスタートしました。

G大阪は、以前にも書きましたが

以前のように攻撃主体のチームではありません。

28試合終了時点で最も少ない失点数を誇る

れっきとした、守備から逆算されて作られた

安定したチームであると言えます。

従って現在、以前のように

多彩な攻撃パターンがあるとは言えません。

なぜなら、攻撃を守備から逆算するため

切り替えの際には選手の位置が低かったり

遅攻時も含め、そもそも攻撃にそこまで人数を割かないからです。

攻撃時に採ることが出来る選択肢は

必然的に限られたものとなります。


つまり、大事になってくるのは個の力であり

もっと言うと、プレーモデルに関する話です。

パトリックという、チームの中で確立されたプレーモデルを

同じポジションに置かれた赤嶺が

どれだけ踏襲出来るか、ということが

G大阪が苦しい日程の中で

主力を温存せざるを得ないこのリーグ戦の中でも勝利し

年間王者への望みを繋ぐためには

この試合では必要不可欠なこととなります。

そして、赤嶺のG大阪に来てからの

これまでの不遇というものは

ほとんどがそのプレーモデルに関する話に依拠するのです。


過密日程というものは状況を難しくさせます。

そういった主力の温存により

いつもの形というものがチームとして出せませんでした。

長谷川健太監督の計算としては

守備に重きを置くであろう松本に対し

相手を押し込めるだろう

いつもより相手ゴールに近い位置でプレーできるだろう

というものがあったのかもしれません。

もしそうであれば、ゴール前で必要なあらゆる能力が

強みの赤嶺、生きる展開になったかもしれません。

しかしこの試合の松本は勇敢に戦いました。

最終ラインを保つことで

相手ボールへのアプローチの質と量を保ちました。

G大阪は降格圏に沈む松本に対して

攻撃の形が、なかなか見出せませんでした。


G大阪の苦悩は続きます。

それはまたしても過密日程から生じる問題で

今度は運動量の問題です。


いつもの形が出ないG大阪は

遠藤保仁を中心とした崩しを試みますが

それは運動量の低下により

崩すための3人目、4人目の動きが出せませんでした。

前半中ほど、遠藤が大きな身振り手振りで

パスの受け手に動き出しを求める場面が見られました。

攻め手としては

ロングレンジからのシュートや

押し込んで獲得したコーナーキックなどに限定され

松本の粘り強いマーキングに苦しみました。

マークを外すにも体力が必要ということでしょう。


ACLで勝ち上がり

次節の柏戦からまたも中3日で

準決勝ファーストレグを迎えることから

G大阪にとっての悩みの種は

まだまだ尽きそうにありません。

勝ち切れない松本の悩み

G大阪の悩みは、勝ち進むことに依る悩みと言えます。

しかし松本の悩みはより切実なもので

なんといっても降格圏に沈んでいることによる

勝てない悩みです。

しかも前節・湘南戦では後半ATでの失点により

5試合ぶりの勝ち点3を逃すなど

残留争いをするチームにとって

状況はひっ迫してきていると言えるでしょう。

そして、この日のG大阪戦でも繰り返してしまいました。


この日の守備は非常に良いと言えるものでした。

チャレンジとカバーの意識が高く

その速度で、守備時に数的不利を作りませんでした。

G大阪が攻め手を欠いたこともありましたが

松本は、気持ちや執念と言ったこと以上に

まず戦術的にG大阪を上回っていました。

ただ、勝ち切れない松本。

勝ち切れないからには問題点があるのですが

それは湘南戦と共通しています。

2点目が取れないことが最大の問題と言えるでしょう。


G大阪を上回っていた、と表現するのは

得点シーン以外にも決定機を作っているからです。

前半33分のオビナの決定機などがそうです。

1トップとしてここまで全試合に出場し続け

攻守に奮闘するエース・オビナですが

この試合を含めて5得点と、寂しい限りです。

湘南戦でもそうでしたが

守備に重きを置かざるを得ないチームとしては

決定機をよく作っているチームと言える松本。

しかし、その決定率は決して高いとは言えないのが現状です。

残留に向けて何よりも必要なのは勝ち点3で

そのためにはゴールが必要です。

守備陣が奮闘し、また攻撃陣も守備で活躍し

そこから試合の中で勝機を見出していくという松本のスタイルが

今は上手く機能していると言えるでしょう。

ここ2試合の試合内容から、見て取ることが出来ます。

お疲れモードだったとはいえ

G大阪ほどのチーム相手に、自分たちの形を出せる松本にとって

必要なのは結果だけだということが言えるでしょう。

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