CHANT(チャント) アビスパ福岡

福岡vsFC東京 間に合った東京、片鱗を見せた福岡

2015/02/27 13:03配信

武蔵

カテゴリ:マッチレポート

2月21日の土曜日、Jリーグ・プレシーズンマッチが行われました。

舞台は博多・レベルファイブスタジアムカードはアビスパ福岡対FC東京というものでした。

試合は2-0でアウェイの東京が勝利

カテゴリー上位クラブとしての意地を見せた結果となりました。

しかしながらこの時期のこと結果により自信を付けることも重要ですが

なによりも大事なのは、シーズン本番へ向けた内容的な手応えです。

そして、両チームともその肝心の内容に関しては見るべきところがありました。

有意義であったろうこの試合の、その内容について見ていきたいと思います。

ボール保持のFC東京、カウンターの福岡・・・課題克服に向けて

試合はボールを保持する東京と、待ち構える福岡という構図になりました。

これだけで一定の有意義さが保障されています。

なぜなら、この状態は両チームにとっての今シーズンの

課題克服へ向けた姿勢を表すものであるからです。

まず東京ですが、こちらは堅い守備ブロックからのカウンターが持ち味です。

2014年シーズンでは、守→攻の切り替え時のインテンシティが基本的な武器となっていました。

それが一番良く出たのは、第26節のホーム・柏戦でしょうしかし一方、

ボールを保持した時の攻撃のアイデアに関しては課題が残りました。

よく言われたのは、武藤の強さ速さを生かした攻撃頼み

または、10アシストを記録した太田の正確なクロスこれらに頼り切ったと言えるものでした。

そこが対戦相手にケアされて以降はまさにボールを持たされるチームであった印象は拭えません。

この日のスタメンは、昨年の基本布陣と今月7日に行われ完封負けを喫した山形との練習試合から比べ

吉本→カニーニ、高橋→梶山と、いずれも比較的ボールを持てる選手に入れ替えて臨みました。

課題克服に取り組み、出た答えの一端なのでしょう。

対する福岡は、今オフに監督交代がありました。

「理想はアトレティコ・マドリー」と最初の記者会見で述べた井原正巳新監督は

その通りに442でのゾーンディフェンスの導入に踏み切りました。

福岡の課題とは、前年のJ2で下から4番目だった失点数の改善と

マリヤン・プシュニク前監督の、ハマれば強くてスペクタクルだが

結果は出にくい、というサッカーからの脱却は可能なのかということで

それと合わせた「新しいことへの取り組み」という部分にあると思います。

この試合のスタメンは、スカパー!ニューイヤーカップで勝利をおさめた大分戦からは2つの変更がありました。

中原→鈴木惇というのは正当なポジション争いと言えるものです。

しかし、もう一方の中村北斗のケガによるコ・ジュンイの起用は後述しますが、試合の結果を少々、左右してしまいました。

福岡のいずれの失点も、福岡にとっての右サイドから奪われたものだったからです。

FC東京の得点シーン、共通点とそうでない点

東京の得点シーンは、いずれも左SBの太田のクロスから前田、武藤の2人のCFWのワンタッチゴールというものでした。

もう少し共通点について言えば、いずれも左CBの森重から太田への攻撃的なパスから生まれたものです。

そして、森重へどういう形でボールが渡ったかといえば、それも共通して

東京の右サイドの選手が相手のディフェンスを引き付けて森重へ渡したというものです。

つまり、右でボールを保持し左から決定的なパス、クロスを供給するといったものでした。

そして、2点目は森重にボールが渡ってからフィニッシュまで10秒少々でしたが

1点目に関しては、カニーニの落ち着いた繋ぎと右インサイドの三田のキープから生まれたもので

これは課題克服へ前進している表れと言って良いでしょう。

ちなみに、その一個前のプレーの、カニーニから徳永へのビルドアップから中を経由して太田、そして太田のクロスという形もありました。

チームとしての幅を感じます。

総じて東京の得点シーンは、○○頼みとは言えず

ストロングポイントの生かし方という点で非常に参考になるものでした。

福岡のソリッドな決定機

FC東京に得点が生まれ、福岡には無かったというのは客観的な事実です

しかし福岡が、課題の守備を成就させかかった決定機を作ったのも事実です。

それが前半36分のシーンです。

それまで、もともと守備の堅さに定評のあるFC東京の前に

40m弱の地点のFKでのロングシュートの一本に抑え込まれていた福岡ですがこの場面では、狙い通りの守備からのカウンターを見せました。

井原監督が目指すアトレティコの守備の特徴は選手間の距離を極限まで縮めた、いわゆる圧縮守備というものです。

この場面でもその本家に倣うように右サイドで起点を作ろうとする東京の進路を封鎖します。

ここでは攻→守の切り替え時に右MFの城後がよく戻りました。

それによりポゼッションの逃げ道であるアンカーの梶山からの横パスがズレたところに坂田が急襲、

乱れたところに平井がかっさらう、というものでした。

森重を交わした先の1対1でのシュートは謎の枠外に終わりますが形としてはまさに井原監督が望んだものと言えるでしょう。

ただ、良い守備が良い攻撃に繋がった、決定機を迎えたのはここだけでした。

この形を増やしていくことが今後の課題でしょう。

上記のスカパー!ニューイヤーカップの大分戦も勝ったものの、得点はセットプレーのこぼれ球からのミドルシュートでした。

例年に増して強豪ひしめくJ2において、この狙った形での攻撃が増えれば上位進出は全くと言って良いほど夢ではなくなります。

非常に、期待を抱かせる決定機であったと言えます。

両チーム、本番へ向けて

FC東京は課題克服へ向けて、まず一歩、といったところでしょうか。

選手の入れ替えのあったアンカーとCBでポジション争いが行われることによりチームとして戦いの幅が出てくるでしょう。

梶山とカニーニ、もしくは丸山の併用によりポゼッション時の安定感を手に入れることが出来るでしょう。

また、この試合では控えだった高橋や、新加入の前田のフィットによりよりソリッドな守備からのカウンターが見られることかと思います。

対して福岡

この試合ではかなり仕上がった、間に合わせてきた東京に失点はしましたが

442でカッチリとゾーンディフェンスで守る

試合をこう着させるといったようなことは出来ていました。

昨年の、良くも悪くも流れの急なサッカーからの脱却が図られていると言えます。

なにより、井原効果により補強は進みましたが

城後、坂田、平井といった既存の選手達がこの戦術にフィットしつつあるという点が光明かと思います。

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