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北の大地が生んだ偉大なフットボーラー 2/4

2014/04/10 20:26配信

ミノル・スアレス

カテゴリ:コラム

アタッカーでありながら、山瀬ほどのインテリジェンスを持ったプレーヤーは少ない。

私はフットボールについて、1つの確固たる考えを持っている。それは、模範とすべきは中央でプレーすることができるプレーヤーだということだ。どれだけ技術があろうとも、どれだけ身体能力が高かろうとも、インテリジェンスがなければ、ピッチの中央と言う密集地帯でプレーすることはできない。事実、己の技術や身体能力に依存したプレーヤーは、その多くがサイドや前線を主戦場としている。そのようなプレーヤーは時に誰にも真似できない驚異的なプレーを披露するが、それゆえ、模範とするには向かないのだ。

山瀬のキャリアは良い意味で私の予想を裏切るものとなったが、山瀬に対する私の評価が間違っていたとは今でも思っていない。しかし、当時の私は気づくことができなかったが、山瀬は極めて高いフットボール・インテリジェンスを持っていた。パサーであるならまだしも、アタッカーでありながら、山瀬ほどのインテリジェンスを持ったプレーヤーは非常に少ない。だからこそ、多くのアタッカーがサイドや前線に活躍の場を移す中、山瀬は中央でプレーし続け、偉大なキャリアを築くことができたのだ。インテリジェンスは後天的に身につけることができるものである。アタッカーを目指す若きフットボーラーは、クリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルではなく、山瀬のようなプレーヤーを模範とすべきであろう。

インテリジェンスの高さは、プレーの質に現れている。

山瀬のインテリジェンスの高さは、そのプレーの質に現れている。ドリブルは山瀬の武器の1つである。ドリブラーの多くは、時に強引で無謀だと感じさせるチャレンジをするものだ。むしろ、爆発的なスピードで強引にねじ伏せることが今のトレンドだとも言えるかもしれない。しかし、山瀬はドリブラーでありながら、無謀さを感じさせることがほとんどない。ドリブルの使いどころを見極める能力や、ドリブルのコースを選択する能力が極めて優れているのだ。

また、フットボール・インテリジェンスは、山瀬にプレーの質だけでなく、幅をももたらしている。山瀬はポジショニングやフリーランニング等のオフ・ザ・ボールの動きにも優れ、一定水準以上のパス能力も兼ね備えている。アタッカーは能力的にも偏りの激しい、所謂、一芸型が多いが、このように幅広い能力を兼ね備えている点も山瀬のストロングポイントである。

監督からすれば、自分の長所を押し出すだけでなく、チーム戦術を理解し、その上で的確な状況判断ができるプレーヤーは非常に使いやすいものだ。山瀬は戦術理解度とそれを体現する能力を兼ね備えており、なおかつ、個人で局面を打開することもできる。このような有難いプレーヤーを手元に置きたくないという監督が果たしているのだろうか。一昨シーズン後に、川崎フロンターレが山瀬に戦力外を通告したのは、信じがたいことである。

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