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【ガイナーレ鳥取】 ふるさと納税からヒント 強化資金を得て選手獲得 【J3】

2014/08/06 08:53配信

CHANT編集部

カテゴリ:コラム

 

ふるさと納税というものを知っているだろうか。
ふるさと納税は今テレビなどのメディアでの大きく取り上げられることが多いが、ふるさと納税とは自分が住んでいない地方自治体に寄付することで、その寄付したほぼ全額が実際にかかる自分の住民税などから税額控除される制度であり、各自治体によって寄付をすると特産物などがもらえるという注目の制度。
これをモデルとして資金集めを提案したクラブがある。

それがJ3 ガイナーレ鳥取だ。

チームの顔的存在ともいえる、日本をはじめてのW杯に導いた選手である野人こと岡野雅行GMが全国へと発信した新しい取り組みだった。

●ふるさと納税というヒント

Jクラブの中でもJ2の一部やJ3はまだまだ資金難のクラブも多く、選手の獲得やクラブ運営に苦しんでいるところも多い。
どうやって人を集めるか、どのように資金を集めるかというのはとても重要な議題であり、難点だ。
他の成功したクラブをモデルに取り組むことも大切だが、それには地域性や状況も左右する。
独自の方法を生み出すためにはアイディアが必要で、新しいことをやるには失敗したときのリスクも考えなくてはならない。

その中でガイナーレ鳥取が打ち出したこの取り組みはとても興味深いものがあった。

野人と漁師のツートッププロジェクトという名の付いた取り組みは5月末から開始された。
1口を5000円とし、2口以上寄付してくれた方には鳥取の海で獲れる特産品を贈呈しますというふるさと納税サッカー版なのだ。

ここでモデルになったのはふるさと納税、そして昨年のアビスパ福岡の資金難問題の時に立ち上げられた明太子を購入することで資金を提供するという形だったと思われる。

J2から降格してしまったガイナーレ鳥取はなんとかJ2
へと昇格しようと、チームの核となる選手を求めておりその各となる選手の補強のためにと選手補強強化費用として寄付を募った。
特産品は選べるようになっており、寄付をすることで鳥取の食材を手に入れることができる図式だ。

https://www.youtube.com/watch?v=wxO4bynNtac

鳥取の境港を岡野GMが訪れたのは3月。
チームの強化費を確保するために営業活動をしていた際に、この港が日本海屈指の良港であることを知ったという。
松葉ガニや紅ズワイガニなどのカニや本マグロの水揚げが日本一のこの両港で耳にしたのは「お金はないけど、魚ならある」という言葉だった。

そこからふるさと納税のような形で強化費を募れないかという案が浮上。
サッカークラブとして新しい試みとなるが、その新しい斬新さが人を呼ぶかもしれないと始めたプロジェクト。

そして1か月でなんと2000万円に到達。
予想を大きく上回る結果となり、鳥取が外国人選手を含む3人の選手の獲得で補強することができた。
当初は6月末までの取り組みだったものの、反響が大きく7月末までに拡大され、今も寄付を募っている。


●どうしても戻りたいJ2

昨年J2で最下位となってしまった鳥取はJ3に降格。
鳥取県はじめてのプロサッカークラブとしてひとつでも高いステージで戦うことを目標としているチームにとって降格はとても痛い結果となってしまった。
J2にできるだけ早く復帰をするためにどうしても必要なのは選手強化。
そのためには当然資金も必要となる。

チームの核という存在となる背番号10を空けてスタートした鳥取は、空席の10の選手の獲得を模索していた。
その中で出たこのプロジェクト。
結果的にMFフェルナンジーニョを獲得することができ、背番号10を背負うこととなった。

このプロジェクトが立ち上がったのにはヒントがあった。
それは実際のふるさと納税ランキングで2013年度、鳥取県が3億3607万円を集め全国1位となった実績があったことで地元の人たちにふるさと納税という組織図が頭にあったのだ。
そのヒントをもらったガイナーレ鳥取は鳥取の誇る海産物を武器にプロジェクトを開始。

この案が全国の人々に届き、今回の結果となった。
まだまだ寄付金は増えそうな勢いだ。

フェルナンジーニョの他に獲得したのはJ2山型から谷村憲一、そしてG大阪などで活躍した安田晃大だ。

こういった取り組みを成功させたことで、ガイナーレ鳥取の名も注目されることになり、宣伝効果もあったことだろう。
そういったことにより、第二波として注目する企業が現れてくれるかもしれない、人が集まってくれるかもしれない、興味を持ってくれる人が増えるかもしれないという拡がりへの期待も出てくる。


Jリーグに新しい良さを送り込んだガイナーレ鳥取の今後に注目だ。

 

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