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セレソン(ブラジル代表)の思い出

2014/06/19 02:36配信

おりんぴあ

カテゴリ:コラム

今回のFIFAワールドカップは御存知の通りブラジルで開催されている。そのブラジルで思い出したのがFIFAワールドカップ1998フランス大会で初めてセレソンの試合を見たときのこと。

1998年フランスといえば日本代表が初めてワールドカップに出場した記念すべき大会ということで覚えてらっしゃる方も多いかもしれないが、自分にとっても初めてワールドカップを生で観戦した大会だった。幸いにもこの大会、日本代表のチケット騒ぎで現地に赴いても見られない方が続出した中、自分は事前に知り合いから日本のグループステージ分の3試合を確保していた。
しかし、それ以上にうれしかったのはグループステージの他の国の試合のチケットを確保できたことだった。その中の1つがグループステージのブラジル対ノルウェーの試合。「セレソンはワールドカップとコパアメリカでしか真剣勝負をしない。親善試合は2点くらい取ったらもう流す」と言われており、日本に親善試合で来た時の試合しか見たことのない自分にとっては「本気のセレソンの試合が見られるんだ!万歳ヽ(^o^)丿」ということで、日本の試合以上に期待していたのを覚えている。

さて、ブラジル対ノルウェーの試合の日となり、試合のあるマルセイユのベロドロームスタジアムに行くとまぁ沢山の人で、黄色いカナリア色のセレソンのレプリカユニフォームを着たサポーターで溢れかえっていた。ノルウェーのレプリカユニを着ているサポーターもちょこちょこいるが、やはり多数派はセレソンのファン。この試合はグループステージの第3戦目で両チームとも決勝トーナメント行きが決まっておりそんなに殺伐とした感じではなかった。スタジアムの外では楽しそうに両チームサポーターのエール交換みたいになっていた。

さて、試合が始まる。その前に国歌斉唱となるのだが、ここで一番驚いたことがある。それは、


9割位の人がブラジル国歌を歌えない


のだ。お読みの方は「えええええ(・・?)」と思うかも知れないけど、いや周りの人でブラジル国歌を歌っている人はあまり、いやほとんどいない。みんなあの黄色いユニフォームを着ていながら立っているだけ。
確かに周りの人も話している言語は地元のフランス語、イタリア語やスペイン語、ドイツ語に英語などであまりブラジルの公用語であるポルトガル語が聞こえないのだ。その時は「なんか変だなぁ」と思いながら試合を見ていた。

試合が終わって当時一緒に生観戦していた友人(席は隣ではない)とそのことについて話していると

「そりゃそーでしょ。セレソンってもちろんブラジル人は応援するけど、やはりあのセレソンの何をしでかすかわからない『玉手箱』のような究極のラテンフットボールはブラジル人のみならず、イングランドやイタリア、ドイツ、フランス、スペイン等世界中のフットボール好きの人間を魅了するんじゃないかな?だからブラジル人じゃなくともチケットを買って見に来るんじゃないの?まぁそういうファンは国歌は無理だろうね。自分もそうだけど」

と笑いながら言った。

確かに。確かに。自分だってあのセレソンの「さぁ、今度はなにやらかしてくれんだろ(・・?楽しみ(^^)v)という気持ちがあって、安くないチケットを買ったのだ。そしてあの時の本気で戦っていたセレソンを見ることができたのは幸運だったのかもしれない。

今大会、ブラジル国歌を歌いながら涙したネイマールの目を見ながら、そんなことを思い出した。

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