CHANT(チャント)

【北海道胆振東部地震】 地震、被災からサッカーのある日常に戻るまで ライフライン復旧から徐々に戻る日常生活の今 【最終回】

2018/09/29 18:31配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム

これまでに、サッカーを通じてたくさんの人に出会う機会があり
多くの人と繋がる機会がありました。
サッカーという共通点があるだけながら、全国的に繋がっていく輪。
強い力を持つその輪が大切だからこそ、ある日突然くる自然災害を自分は関係ないと思わず
少しでも備えを、そして実際に起きた自然災害についてを伝えることでよりリアルに感じてほしい願いを込めて
書き綴ってきた地震、被災からサッカーのある日常に戻るまで。

ラストは地震から「今」。

●電気が復旧しても再び水が停まるハプニング。一部営業が再開したお店たち。

電気が復旧し、気持ちも少し落ち着き眠れた地震発生2日目の夜が終わり、
3日目を迎えました。
が、まさかの我がマンションでは水が再び停まりました。

原因は、水道管の亀裂が見つかったため。
マンションに供給するタンクに充分な水があるとみられていたので工事が終わるまで水が停まることはないと
みていたマンション側でしたが、おそらく全世帯に近い家が電気が停まり水も停まった生活を送ったことの不安から
電気が復旧し水が出るようになるとお風呂にパンパンに水を貯めて、おそらく手元にあったペットボトルや水袋に水を詰めたことでしょう。
貯水を各家庭でしたことにより、タンク内の水が空っぽになってしまい、再び水が停まったのでした…。

また水を汲みにいかなくては…と思いましたが、水が停まっているのはうちのマンションだけだったので
給水所も閉鎖されてしまっていました。
が、近くの町内会館と公園ではまだ水を汲むことができたので、再び水を汲みに歩きました。

それでも、電気が復旧したおかげで気持ちは軽く、大丈夫という気持ちになれていたこと。
情報をテレビで見ることができる安心感もありました。

スーパーで働く友人から、今日は牛乳と卵が入るよとの連絡を受け
そうか、牛乳と卵が供給難になっているのかと知り、食料のことも考え少し買い物に出ようと
オープン時間に合わせてスーパーに行きましたが、ものすごい長蛇の列でした。
生鮮食品は本当に一部のみ、カップ麺や缶詰などは棚にはなく、牛乳、卵、パンが飛ぶように売れていました。
とんでもない混雑っぷりで我先に!という感じで買い占める人も多く、ぎゅうぎゅう状態で手を伸ばす状態でした。

冷蔵庫の中のものがそこまで大幅に解けてダメになったわけではなかったので、そこまで多くの食料はいらないかと
その日手にできたものだけを購入して帰宅。
ガソリンスタンドでは、2000円までの制限をしていたところがありあまり並んでなかったので再度給油して
満タンにしました。なにかあったときにガソリンがないのはこわいと学んだので。

ガソリンスタンドのほとんどが営業を再開し、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなど
食料や生活雑貨を購入できる店のほとんどが営業を再開。
しかし、店の中がまだ地震の揺れによって物が散乱している場所や節電を訴えられていたことにより店内の電気を落とし
店内すべてのフロアを開けているわけではない店が多かったです。

結局、工事は迅速に進み夕方には水が再び出るようになりました。
日本の力はすごいなと感じながら、安心して夜を迎えることができました。

そこまで気を張っていたからか、急に激しい胃痛に襲われました。
さらに私はヘルニア持ちなのですが、多くの重たい水を運んでも腰が悲鳴をあげることはなかったのですが
…というか、腰が悪いことを忘れるくらい必死だったので、コルセットすらすることなく重い水をひたすら運びましたが
痛くなることはなく…しかし、やはり気が緩んだのか痛みが発生。
胃薬と痛み止めを飲んで、湿布を貼り身体のダメージも感じました。

●地震後、はじめてみたサッカーはJ2アルビレックス新潟×FC岐阜でした

夜になると地震情報ではなく、気持ちをリフレッシュさせたいと思うくらいまで気持ちに余裕ができ
自然とダゾーンを付け、アルビレックス新潟×FC岐阜の試合をつけました。
サッカーがみたいな、とやっとサッカーに触れることのできる心境になったのだと今振り返ると思います。

新潟の試合を選んだのは、大学時代取材をさせていただいていた渡邉新太選手を見たいなと思ったからでした。
被災という突然のショックの大きい出来事が時間にして数日間とはいえ本当に厳しいものがあったこともあり
渡邉新太選手がJリーグという舞台で躍動する姿をみることで、元気がもらえると思ったからでした。
もちろんこれまでの活躍もチェックしていますが、大学卒業時また必ず!と約束をした流通経済大学から次の舞台に飛び立った選手たちのこれからを観るためにも、
頑張らなければと
スターティングメンバーに渡邉新太選手の名前を見つけただけで、前向きに気持ちを向けることができ
試合をみて、久しぶりにホームで勝利を飾ったアルビレックス新潟の画面越しに伝わる苦しんだ時間と待ちに待った勝利であることの感激や
たくさんのサッカーを愛する方たちの笑顔をみて
改めて、サッカーに元気と勇気をもらい サッカーっていいな。サッカーが観れるって幸せだなと感じました。

当たり前のようになっているけど、電気があってダゾーン中継があって
Jリーグの試合が離れた場所でも全試合みれることは本当にありがたいことだと感じました。

●地震発生から約3週間。今の札幌市

地震発生から約3週間が経過し、余震はまだありますがかなり少なくなり
日常生活に少しづつ戻っています。
私の住む地域は、大きな被害のあった場所なので近くの道路が応急処置だけは早く終わりましたが
凹凸を埋めた状態でぐにゃぐにゃとしていたり、近くの小学校の多くはグラウンドが地割れを起こし
約1年も使用することが難しい状況であること。
ニュースなどで流れた大きく傾いた家やひどく崩壊した道路の地区は今でも通行止め・進入禁止が続いているにも関わらず
連日、野次馬見物の人がいて問題になっていたりしています。

スーパーの棚は物流が再開してから日々物が増えていき、陳列がされていますが
コンビニではまだ棚がスカスカのところが多く、物によってはスーパーなどでも品薄です。
その他、電池や懐中電灯(ランタン)、ラジオなどは全然ありません。
今回ガスが使えたので、良かったのですがオール電化の住まいの方やガスが停まったときの災害を考え
ガスコンロやポータブルのストーブなどが今売れに売れて欠品の紙がどこの店にも貼ってあるような状況です。

電力が不足すると節電を呼びかけられていましたが、今はそこまで大規模に節電への呼びかけはないものの
電気がない生活を送ったことで、電気に対して改めて考える機会が増えたこともあり
お店によってはまだ看板を消していたり店内の電気を暗くして夜の営業をしているところもあります。

まだ細かなところ不自由はありますが、使えなかったり手に入らなかったりするものを
周囲と協力したり、遠慮し申し訳ないと思いながらも助けの手を差し伸べようとしてくれる周囲の方たちに甘えられるところは甘えようと決め、
多くの人たちからの愛情を受け取り幸せを感じつつ、温かみを感じながら
人と人の繋がりと真心を大切に、日々の生活を送っています。

サッカーを伝える日常となる第一歩は
今回の地震で練習グラウンドを失いながらも、活動するサッカー少年団のお話をお届けしようと思っています。


・不足したのは牛乳、たまご、納豆。電池、ラジオ、懐中電灯(ランタン)、ガスコンロ

スーパーで物を購入するにあたり数日間に渡って(今も含め)手に入りづらかったものは
食べ物では牛乳とたまご、納豆。牛乳は電気がストップしたことにより搾乳ができなかったり、牛乳を冷やすクーラーがなかったりで廃棄をしなくてはならない状況があったことで
流通が一時的になくなったことで、牛乳の供給が一時難しい状況にありました。
もともとスーパーにあったものも停電により冷蔵庫が冷えなくなってしまったこともあり、生鮮食品や乳製品はすべて廃棄しなくてはいけなかったことも背景にあったと思います。
たまごも不足し、納豆の不足していました。今は手に入れることができます。

電池(ラジオや懐中電灯に使うことを想定して)は単1が特にない状況で、すべての電池がどこの電気店やホームセンターでも品薄の状態です。
その他、ランタンやポータブルラジオが完売状態。その他ガスコンロとガスコンロに使うガス缶が手に入らない状態です。
ガスコンロのガスはコンビニにも売っていたりするようで、それらが置かれていた棚がスカスカになっています。

・これからの防災はポータブル暖房器具、灯油等寒さを凌ぐもの。

今回の地震で不幸中の幸いだったのが、冬ではなかったこと。
厳しい寒さがすぐそこに迫っている北海道ですが、地震被災の時は気温もわりと高く夏をまだうっすらと感じる中だったので
寒さに困ることも、逆に暑すぎることもなかったことで気候による人災も防げたと思いますが
これが真冬だったらと考えると電気がない状況は非常に恐ろしいです。

北海道の各家庭にはクーラーの暖房ではなく、ストーブやヒーターパネルで家をあたためるのが一般的ですが
それらもガスであっても灯油であっても電気で動くものがほとんどですから、
電気なく灯油やガスだけで動くものがなくては、という危機感を持ちました。

真冬の雪がある季節に電気が停まってしまった場合、家で過ごすにはポータブルのストーブは必須で
その他車の暖房で過ごさなくてはならないでしょうから、ガソリンがより重要になります。

その他、今まで以上の防寒着や防寒具、毛布や体の保温を助けるグッズなどを
揃えておかなくてはと感じています。


7回に巡って、お伝えしてきた地震、被災からサッカーのある日常に戻るまで。
実際に経験した話と、ポイントをお伝えしてきました。
大きな地震による被害や台風による被害など、日本全国で起こってしまった自然災害をみて心が痛み恐怖を覚えながらも
どれだけ情報をみていても、どこかリアルではなかったんだなと自分の備えを振り返り反省することになりました。

少しでも多くの人たちが、これを用意しよう備えよう、こんなことになるんだと
少しでも感じ取っていただけることができたらと思います。
サッカーという縁でこの文章にたどり着いた方々に、少しでもお伝えすることができたらと思っております。

CHANT 飯守

 

Good!!(100%) Bad!!(0%)

この記事も読んでみる