CHANT(チャント)

大久保嘉人が川崎F復帰へ…譲れない選手としてのプライド

2017/12/27 19:48配信

武蔵

カテゴリ:コラム

今季、川崎フロンターレからFC東京に電撃移籍を果たした大久保嘉人が、来季から再び川崎フロンターレの一員としてプレーすることが決まった。

リーグ優勝を現実的な目標に掲げ、FC東京へ移籍した大久保だったが、クラブはシーズン前の予想を大きく裏切り、最終的には13位に沈んだ。

また、大久保自身も8ゴールに留まるなど、不完全燃焼のシーズンとなったことだろう。

昨季までの4年間で130試合に出場し82得点を挙げた、かつての絶対的エースは、再び古巣で輝きを取り戻せるのだろうか。

苦しんだ1年間

FC東京への移籍に関しては、シーズン前から懐疑の声が上がっていたのも事実だ。

川崎ではリーグ屈指の構成力を誇る中盤から毎試合のように質の高いボールが供給され、大久保はゴール前での仕事にのみ集中すれば良かった。

いわばストライカーとして

「最高の環境」

が整えられ、大久保はそれに数字で応えれば良かったのである。

しかし、新天地となるFC東京でも同じ成績を残すことができるのか。

大型補強の目玉として多くの期待を集める一方、そうした疑問の声も決して少なくなかった。

そして、今シーズンの成績が示す通り、彼らの不安は現実のものとなってしまった。

クラブは過剰とも呼べるほどの戦力を抱えながら、思うように勝ち点を積み重ねることができずに低迷。

当初は意識改革のために周りの選手達へ必死に働きかけていた大久保だったが、ついにチームが一つにまとまることはなかった。

思うように結果が出ない中、ピッチ上で不満を爆発させることもあった。

時には、脱ぎ捨てたユニフォームを蹴り飛ばして物議を醸したことも。そんな情熱も次第に見られなくなり、大久保のチーム内における存在感は徐々に薄れていった。

批判覚悟の出戻りに見る選手としてのプライド

そんな苦しい1年を経て、大久保が川崎に戻ってきた。しかし、川崎フロンターレ側としても歓迎ムード一色というわけではない。

念願のリーグ制覇を果たした現在のチームに、果たして大久保の居場所はあるのか。サポーターたちの間でも疑問の声は多い。

それに、1年での出戻りというのも流石に印象が悪いだろう。

FWとして「最高の環境」を整えてもらいながら、クラブを出て行ったかつてのエースストライカーに対する風当たりは決して弱くはない。

だが、大久保としても、そうした批判は覚悟の上だろう。

タイトルを目指して移籍したはずのFC東京で自身が不完全燃焼に終わる中、かつての仲間達は念願のリーグ制覇を成し遂げた。

そんな中、出戻りを決意するのは、本人としても難しい決断だったはずだ。しかし、大久保は見栄や世間体を捨て去り、川崎への復帰を決意した。FC東京で燻っているより、再び川崎で選手として輝きを取り戻したい。

大久保の決断には、そうした一選手としてのプライドが垣間見える。

川崎で再び選手としての信頼を取り戻すためには、結果を残すしか道はない。大久保嘉人の勝負の1年が始まろうとしている。

Good!!(88%) Bad!!(11%)

この記事も読んでみる