CHANT(チャント) 流通経済大学サッカー部

【RKU】 明日、クリスマス・イヴ決戦。流通経済大学、インカレ決勝を戦う。 【大学サッカー】

2017/12/23 22:40配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム


明日、いよいよインカレ決勝です。
大一番を前に、どんな文章を書こうかと悩みに悩んだ結果、
CHANT編集部の記事という形ではなく、これまで取材を続けてきた一個人として、綴ることにしました。

流通経済大学サッカー部を私自身が知り、大学サッカーシーンではじめてお話を聞かせていただいた時は、
劇的な発展を続けている関東リーグ2部で戦っていた頃でしたが、本格的に密に取材を重ねるようになったきっかけは
3年前の総理大臣杯での優勝を経て、そしてインカレ初優勝を果たしたところからでした。
このチームを知りたい。
そこから始まった、「今」でした。

2年半前。
はじめて大学に伺い、すべての施設を案内していただき、プロ以上のその施設を持った経緯や理由。
流通経済大学とは、ということを本当に細かく、お話していただきました。
昼の1時からはじまった取材は、終わってみると夜の9時半。
そのどれもが衝撃的で、圧倒され「もっと知りたい」「もっと学びたい」という気持ちをもって
流通経済大学が戦う場面だけでなく、大学にも何度もお伺いし、記事にさせていただいている日々となっている今日。

ピッチの上のことや、サッカーのことだけでなく
大学生活のことや、サッカー部が集団生活する上で起きる問題の部分、
人間としての部分、経年と共に変化と成長していく姿。
たくさんの事に触れさせていただく時間をいただいています。

選手たちにある「今」を感じながら、中野監督やコーチのみなさんともお話を重ね、
サッカー部の歴史と考えるとほんの一部ながら、数年となる日数を重ねてきました。

積み重ね見て感じ、言葉を交わしてきた中で、結果として繋がると
すごくうれしい気持ちになり、感慨深く。
努力をしてきたことを知っていても結果として出なかった厳しい現実にぶつかる姿に、
なんともいえない感情になる時もありました。

私が知っている部分はきっと、ほんの一部でしかありません。
それでも彼らが、そして中野監督がスタッフのみなさんが
時間をかけてさまざまなことと向き合いぶつかり、葛藤しながら
大切な時間を重ねてきたところを みせていただいてきたと感じています。

インカレ前。
準備期間中のトレーニングが行われている日。
いつものように大学に伺い、お話しをさせていただきながら、トレーニングを観させていただいていました。

トップチームの紅白戦が行われ、いつも通り真剣勝負でバチバチと身体がぶつかる音が響き、
熾烈な戦いが行われている中、隣のピッチでトレーニングをしていたチームから、選手たちが走ってきました。

「119番をお願いします!」

接触し、選手が一人意識がない、と伝えられると
中野監督はすぐにその選手の元へと走り、トップチームの紅白戦で笛を吹いていた川本コーチに
「AEDを!」と叫び。
すぐにコーチたちが119への連絡と、対応に走り騒然となる中で
なにも言わなくとも紅白戦をしていた選手たちが、緊急車両がピッチに入ることができるよう
並ぶ多くのゴールを動かすために走り、入口を大きく開けました。

プロの世界でも試合中に、接触により意識がない状態となり緊急車両がピッチに入るシーンがありましたが
サッカーをしてる以上、そういった接触による危険や急病など常に隣り合わせとしてあると頭で理解していても
実際に目の前で仲間が意識をなくして起きない状況は、不安と恐怖と焦りでいっぱいとなるような状況となるものです。
それでも、しっかりと自分たちに今なにができるかを考え行動する選手たち。
自分の出来ることをまずはして、スムーズに事に対応できる人数だけで対応し、焦らず大人数で囲んだりせず報告を待つことができる。

意識がなかった時間は、4分。きちんと時間も計られていました。
その後は、自身がどうしてそうなったかという確認や、自分が今どういう状況かわかるかという確認。
きちんと話すことができるか、記憶の部分はどうか等、ひとつずつ確認が行われ、
救急車が来ると、状況が伝えられ、病院へと搬送されました。
搬送される前に、話すことができていたこと、記憶は曖昧ながら状況を理解していて、
脳震盪であろうとしながらも、搬送先の病院できちんと診てもらい検査を経て、
頭の場合はその後に症状が出ることもあるから、と中野監督がその日寮に宿直で泊まるコーチに
数時間に一回の割合で選手の健康状態を確認すること、寝ていてもきちんと寝息を確認することなど指示が伝えられ、
同部屋の選手たちとコーチで対応することに。

幸い、その選手の健康状態に問題はなく。
再びサッカー部で、サッカーの日々を過ごしているとのこと。

サッカー部は、サッカーをするところです。
でも、それだけではありません。
全寮制の流経大サッカー部は、日々共に生活をしている分、いろいろなことが起こります。
仲も良いですが、問題が起こることもありますし、選手同士の衝突やスタッフとの衝突が起こることもあります。
大学生という本分を忘れさせず、授業に出ることが第一とすること。
大学生活でしか経験できないことも多々経験することを大切にしながら、日々を過ごしています。

地域の人たちへの感謝を忘れず、雪が降れば自分たちのピッチよりも先に地域要所の雪かきに出動し、
大きな地震により、熊本で試合が開催できないロアッソ熊本のホーム試合が、柏レイソルのホームスタジアムである日立台で行われことになると、試合の運営にサッカー部で取り組んだこともありました。こういったこともほんの一部。献血に協力をしていたり、小学校訪問を行っていたり。

時に、生死に関わるかもしれない事態に遭遇することもありながらも、
自分たちで考え、動くことができるのも、日常にあるそういった活動から自然と身についたものなのかもしれません。

感謝の気持ちを忘れず。
タイトルが懸かる決勝の前日であっても、ラグビー部の応援に駆け付け
自分たちが応援されるだけでなく、自分たちも応援という形で力となることを惜しまない。

それが、流通経済大学サッカー部です。


明日の決勝。クリスマス・イヴ決戦。
最高の瞬間が、訪れることを信じて。
そして、このチームが最後の試合を迎えることを噛み締めて。

駒場サッカー場で、その時にしかない瞬間を。
これまでのことをきっとひとつひとつ振り返りながら。

しっかりと、 受け止めて。
お伝えしたいと思います。

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