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【日本代表】 力の差ではないブラジル戦で見えた大きな課題。「ボールを遅らせる」プレスではなく「ボールを奪うプレス」を。【ベルギー戦】

2017/11/14 19:03配信

飯守 友子 (CHANT編集部)

カテゴリ:コラム


明日未明、ベルギー代表との試合が行われる。
10日に行われた欧州遠征1試合目となった、ブラジル戦。
世界との差を感じる試合になったと口々に言われているが、果たして本当にそうなのであろうか。

通用しなかったのは事実だ。差を感じたのも事実。
ただ、すべてが「世界の強豪国だから」という理由ではないと感じる。

もっと根本的な部分。
1から見直し共通意識で変わらなければならない部分があるのではないかと見えたのだ。

●「遅らせるため」のプレスではなく「奪うため」のプレスが必要

ブラジル戦では、前半ではなにもできず、相手の勢いと技術の違い、迫力に圧倒されてしまった部分もあったものの
後半はプレスをかけながらボールを追っているようにみえた。
でもそれは、「みえた」のだ。

3点をリードしてるブラジルは後半、積極的に得点をさらに獲りに向かう必要がなくなったため
日本代表へのプレスは当然弱まり、後ろを強化しつつ相手がハーフラインを超えたあたりから対応するという守備的な戦い方にシフトした。
日本としてはなるべく高い位置でボールを奪いたいため、ブラジルが後ろでボールを回し中盤に入れるそのボールのところで日本はボールを奪いにいくために
積極的に走ってボールを後ろで回すディフェンスラインへとプレスをかけた。

しかし、かけただけだった。

プレスはかけるだけでは、意味がない。
連動と、プレスに行くコースに意味がなくてはならない。

プレスをかけたことで限定されるパスコースや、ボールを出す方向を考えて、次のプレスをかける選手が連動し動き出していなければならない。
人数をかけて選手を挟んで取りにいくならば、その人数をかけた分のスペースが生まれることは必然であり、
そのスペースができたところへボールがこぼれることを想定してケアに入る選手や、人数をかけた後にボールを取り切るために選手が動きそのあと攻撃に転じるプランまで想定し、
共有するイメージを持っていなくてはならない。

ただ走ってボールを追うだけでは、体力が消耗し左右に振られれば振られるほど、全体がスライドしなくてならず、体力だけが奪われていく。
確かに相手の攻撃を遅らせることは、できるかもしれない。
ただ、攻撃を遅らせる狙いなのではなく、自分たちがボールを奪って少しでもゴールの近くでプレーするためには、奪い切れるプレスをかけることが重要だったはずだ。

だが、日本代表は効果的なプレスをブラジル代表にかけることができたか、というとそれは否、だった。
プレスにいっているように見えるがただ、ボールを受ける選手に寄っていくだけのプレスでは、効果的ではない。
乾が入ってからは少し、選手の人数をかけて挟んで取りに行くというプレスができかけたものの、人数をかけてコースを限定したにも関わらず、
ボランチがそのボールを取り切るための連動ができず、またはボールを奪ってからの攻撃に転じる形が悪すぎて、
数少ない攻撃に転じるチャンスを自ら逃してしまうことが続いた。

ボールを取っても、ボールを大きく蹴ってしまうとボールがイレギュラーとなり、再びブラジルにボールを奪われた。
いかにボールをイレギュラーにしないか、セカンドボールを取られないかを追求すると、やはりイレギュラーになりやすいボールは簡単には蹴ってはいけないのだ。
蹴らずに繋ぐことが重要である場面でも、ブラジルのボールを奪われたあとのプレス対応が速いことと組織的に連動しはじめることに圧を感じ、足からボールを離してしまうという事態も多かった。

このプレスの連動やプレスの組織的な部分は、相手がブラジルだから連携しなかったわけではない。
これは相手がどこであっても共通意識として持たなくては、ボールは一向に奪えないまま、体力だけが奪われていく効果的ではないプレスになってしまう。

そういった部分の課題を日本代表がどう受け止め、修正をするのかという部分が
これからW杯に向かうにつれて重要となるのではないかと感じる一戦だった。

ハイプレスで世界と戦った関塚サッカーを経験したロンドン世代ならば、プレス連動、組織の重要性を重んじているはずだ。
ボールを奪えないプレスならば意味はない。攻撃を遅らせるプレスを3失点してやることではないのだから。

ボールの受け方や、足首の柔軟性、トラップからパスを足元に届けるような湾曲になったパス…
とにかくブラジル代表はなにもかも。基礎的な部分から日本サッカーからみると異次元であったことは確かだった。

だが、プレスに関しては「ブラジルだったから」という理由ではないはずだ。
そこは共通意識とイメージ、そして理解の問題であるはずだ。

それを踏まえてのベルギー戦。
相手ディフェンスがボールを持っているときの 日本のプレスのかけ方に注目したいと思う。

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