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またしても…ルヴァンカップ決勝で涙を飲む

2017/11/10 19:34配信

武蔵

カテゴリ:コラム

また届かなかった。

これまで様々なタイトルに手をかけながら、最後の最後で涙を飲んできた川崎フロンターレ。

「シルバーコレクター」という不名誉な呼び名も、いよいよチームを象徴する言葉になってきてしまった。

そんな数々の悔しさを胸に、悲願のタイトル獲得に向けて、ルヴァンカップ決勝に臨んだ川崎フロンターレだったが、

またしてもあと一歩のところで栄冠を手にすることはできなかった。

開始直後のミスが命取りに

こうした大一番の試合は、両チームが慎重な試合運びを心がけるため、大概は均衡したロースコアな試合になりがちだ。だからこそ、1つのミスが試合の行方を左右しかねないほど重要な意味を持ってくるのだが、今回のルヴァンカップ決勝では、まさしく1つのミスが取り返しのつかないものになってしまった。


試合開始からわずか48秒、DFエドゥアルドのクリアミスを見逃さなかった杉本がボールを拾うと、GKとの1対1を難なく制し、セレッソ大阪が先制。

この不用意な1点が試合の行方を決定づけてしまったと言っても過言ではないだろう。試合開始早々の得点で余裕の生まれたセレッソ大阪は、枚数をかけてボールを支配しながら押し込んでくる川崎に対し、カウンター狙いの守備に重心を置いたシステムで対応。

2ボランチを組む山口とソウザの激しいプレッシングによりバイタルエリアのスペースを消して、川崎のストロングポイントである中村や大島のゲームメイクを封じ、サイドを突破された際はヨニッチと木本の2CBを中心に中を固め、ボールを跳ね返し続けた。

そうしたセレッソ大阪の堅牢な守備ブロックを前に、ボールをスライドさせながら果敢に攻め込む川崎フロンターレだったが、最後まで牙城を崩すことはできず、後半ロスタイムにはロングカウンターからソウザに駄目押しの追加点を決められて万事休す。0-2でセレッソ大阪に敗れ、同大会4度目の準優勝に終わった。

川崎の「勝負弱さ」とは

川崎フロンターレは、その「勝負弱さ」ゆえ、これまで数々のタイトルを取り逃がしてきた。今年もそうだ。このルヴァンカップをはじめ、天皇杯では決勝、ACLでは準々決勝まで駒を進めたものの、あと一歩のところで苦渋を味わった。

「シルバーコレクター」と呼ばれて久しい川崎フロンターレだが、代名詞となりつつある「勝負弱さ」の原因は一体何なのだろうか。

私が考えるに、要因の1つとして「戦術的な柔軟性の乏しさ」が挙げられると思う。

川崎フロンターレには、良くも悪くも“自分たちのサッカー”があり、それを貫き通すことで勝利を積み重ねてきた。今回の試合でもバイタルエリアを固めてくるセレッソ大阪に対し、自慢のパスワークを駆使して、何度もブロックを打開しようと試みた。

もちろんそうしたスタイルを否定する気はないし、川崎フロンターレにはそれでも勝ち切るだけのポテンシャルは備わっていると思う。だが、川崎のサッカーを熟知して対策を立ててきたチームに対して、同じ形の攻撃を繰り返すことが、果たして勝利に直結するだろうか。

鹿島アントラーズのような「勝負強い」と言われるチームは、試合運びにもある種のしたたかさを感じる。その場その場の状況に応じて、常に勝つためのプレーを選択する。たとえそれが退屈なサッカーであろうとも、だ。そうした勝利に対する実直さ、したたかさといったようなものが、川崎フロンターレがタイトルに手が届かない最大の要因ではないだろうか。

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