CHANT(チャント) 川崎フロンターレ

あの日を想い抱き挑むルヴァンカップ決勝。川崎フロンターレ、頂上を目指す強い推進力。

2017/10/31 10:41配信

サカログ花子

カテゴリ:コラム


天皇杯準々決勝が行われ、川崎フロンターレは柏レイソルに0-1で敗れました。
この試合を振り返りつつ、迫るリーグタイトルへの道、そしてルヴァンカップ決勝について
川崎フロンターレの現在の強さを紐解きます。

●首位の後ろ姿が見えた。リーグ制覇へ続くこれからの道

J1リーグは現在31試合を消化し、川崎フロンターレは首位鹿島アントラーズに勝ち点4差で、2位の位置につけています。

現在、18勝9分4敗。
4つしか負けていないというのはリーグ最少敗数で、今年リーグで一番負けていないチームです。
リーグで最後に負けたのは7月29日のジュビロ磐田戦。実に3か月ほどリーグでは負けていません。

総得点は64で、リーグ1位の得点力を誇ります。川崎フロンターレといえば得点力、というほどに代名詞にもなっているといって良いでしょう。
失点32は最少29のジュビロ磐田、30の横浜Fマリノス、31の鹿島アントラーズに次ぐ少なさです。

得失点差は+32と圧倒的に多く、同じ勝ち点で並んだ場合には簡単に抜けないくらいの差がついています。
次に得失点差が多いのが首位・鹿島の+21ですから、勝ち点で今後並ぶようなことがあると圧倒的優位という位置になれるだけのプラスを重ねています。

現在の勝ち点63。
昨季は年間順位2位となり、重ねた年間勝ち点は72でした。
浦和レッズが74で年間1位となりましたが、この74という勝ち点がリーグ史上最高タイでした。
昨季川崎フロンターレが重ねた72という数字も、優勝するに十分な勝ち点だったといえますが、上には上がいたという結果となりました。
年間通じてリーグの主役となるほどの活躍でしたが、ステージ優勝も獲れなかった昨季。
今季は天皇杯こそ敗退してしまったものの、ルヴァンカップそしてリーグ優勝に近い位置にいます。

今季、31試合の中で2得点以上の複数得点を挙げた試合は21試合と多く、リーグでの0点に終わったゲームはたった3試合。
引き分け9試合の内でも0点スコアレスドローだったのは1試合のみと、得点を獲らない試合はかなり少ないほどの得点力があります。

個人成績では、小林悠選手が得点ランキング2位の19ゴールをマーク。
今季ガンバ大阪より加入した阿部浩之選手が9ゴールを決めていますが、
阿部選手が怪我をして離脱しても、衰えない攻撃力を保っていますね。

今季参戦したACLもグループリーグを突破、決勝ラウンドに進出し、準々決勝で浦和に敗れるもホームでは勝利をおさめ
アウェー試合でも先制点を獲るなど本当にあと一歩のところまで戦い敗れましたが、記憶に残るACLだったのではないでしょうか。
ルヴァンカップは決勝に進出し、天皇杯はベスト8で敗退。
川崎フロンターレはこれまでタイトルを獲ったことはありませんが、現在Jリーグの主役となり戦っていることは間違いありません。

そして、3日に控えたルヴァンカップ決勝。
川崎にとって、ルヴァンカップ…旧ナビスコカップは重要な意味を持つ舞台でもあります。

時は2009年までさかのぼります。
J最強と言われたチョン・テセ(現・清水エスパルス)、レナチーニョ、ジュニーニョという最強3トップを持ち、圧倒的な強さを誇っていた川崎フロンターレはナビスコカップ決勝に進出。
川崎が勝つであろうという前評判が圧倒的に多かった中で、FC東京に完敗。
準優勝となりました。

その時の表彰式でのこと。
悔しさからJリーグ関係者だけでなくスポンサー関係者や皇室の方などが並ぶ壇上で、メダルを外し不適切ともいえる態度であったことが問題となり、準優勝賞金5000万円を返上。
クラブとして謝罪し、選手たちも冷静になってから事の事態を重く受け止め、謝罪を繰り返しました。

選手たちがスーツを着て、ゴール裏のサポーターの元へ頭を下げに来た。
その時の選手たちの表情や抱いた感情、悲しさ悔しさ選手たちを守ってあげたい、背中を押し続けたいと誓った気持ち…すべてが忘れられない。

と話す 川崎サポーターの方の言葉を聞いたことがあります。

ルヴァンカップ準決勝での勝利後、ホームスタジアム等々力では涙を流すサポーターも多くいました。
やっとあの場所へ行ける、とあの日のことを背負い戦ってきたサポーターたちの想いが伝わってくる光景でした。
川崎フロンターレが改めてあの日の謝罪とこの日までの最大の感謝を持って、挑む特別な場所。

あの日の忘れ物を感謝を込めて、獲りに行く。
それが川崎フロンターレの想いだと感じます。


天皇杯、準々決勝。
1点をリードしてから、川崎フロンターレは得意の高い位置でのボール奪取や
ボールを華麗かつ速いボールで繋ぐことは封印され、ほぼなにもできない状態のままボールを持つこともできず敗れました。

なぜボールを奪うことができなくなってしまったか。
それは、柏レイソルがボールをクリアすることなく繋ぎ続けることができていたからです。
そしてマイボールにされ続けていたからです。
逆に言うと、川崎は柏の選手たちにボールをクリアさせるようなプレスをかけることが難しくなり、
ボールを繋がせてしまった、人数をかけて囲んでも取り切ることができず結果、柏がボールを保持しマイボールとする時間が長く続いたこと。
それによってボールを追いかける時間が長くなり、一気に体力も消耗してしまったことで、選手たちの距離が間延びしてしまい、ボールがどんどん奪えない状況となりました。
攻撃したくてもできない、ボールを奪う位置からゴールまでの距離が長く、柏のプレスを逆に受けると蹴ってしまいクリアボールになることで
セカンドボールを奪われ、再びボールを失う連鎖に陥ってしまった終盤。
川崎らしさを封じたこの試合が、他チームにとっては良い材料となってしまったことは確かです。


天皇杯での難しい試合の後、同じく柏レイソル戦戦ったリーグ戦。
先に戦っただけにお互い丸裸の状態で戦うリーグ戦でしたが、2点を先取される展開の中2得点を得てドローで試合を終えました。
追いつくことができる。この強さは何度も今季魅せてきた川崎の強みでもあります。

川崎フロンターレにとって、タイトルは悲願です。
これだけの強さを発揮し、Jリーグに新たな風を吹き込んでくれた川崎サッカーだからこそ
ひとつの結果を掲げる「その時」に、期待をしたいと思います。

懸ける想いと、一生懸命を共有する選手、サポーター、クラブの一体感にも大きな魅力のあるチームだと感じます。
川崎フロンターレ、タイトルへ王手。
残り試合に注目します!


まずは、特別なルヴァンカップ。
あの日の謝罪と、あの日からの感謝を持って、決勝の舞台へ。

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