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【ヴィッセル神戸】7試合ぶり勝利の神戸、「ポドルスキの活かし方」とは

2017/09/12 20:01配信

武蔵

カテゴリ:コラム

J1第25節、ヴィッセル神戸がガンバ大阪に2-1で勝利を挙げた。7月29日の大宮アルディージャ戦以来の勝利だ。喜びもひとしおだろう。

今夏、移籍マーケットを賑わわせたヴィッセル神戸だったが、中断明けもなかなか調子の上がらない日々が続いた。

期待の新戦力たちは窮屈そうなプレーに終始し、チームとしても方向性を見失いつつあった。そんなタイミングでのネルシーニョ監督の解任。

チームは空中分解寸前かに見えた。

しかし、代わりにやって来た吉田孝行監督の下、チームの歯車は再び回り始めたかのように思える。

「まだ1勝挙げただけ。時期尚早だ」

という意見もあるだろう。

しかし、ガンバ大阪戦の勝利はそれだけの価値があるものだったと思う。

従来のハードワークを基盤にしながら、ポドルスキが攻撃の核となってチームをけん引する、皆が思い描いてきたフットボールがそこにはあったのだ。

「司令塔」へのコンバート

当初、ポドルスキに期待された仕事は“9番”としての役割だったはずだ。

最前線でゴールを奪うことに集中する、それがポドルスキに課せられたミッションだった。

しかし、その成果が見られたのはJリーグデビューを飾った大宮アルディージャ戦のみ。

それ以降、ポドルスキがストライカーとしての凄みを見せつけるシーンはほとんど見られなかった。

ゲームメイカーの不在−−−それがヴィッセル神戸の持つ問題だ。

当たり前の話だが、前線に優秀なストライカーがいようとボールを運べなければ意味がない。

つまり、神戸にはポドルスキという強力なアタッカーがいても、ポドルスキにパスを配給できるゲームメイカーがいないのだ。

その結果、ポドルスキが前線で孤立。ここ1ヶ月の試合では、ボールに絡めず苛立つシーンが何度も見られた。

そうした状況を打破すべく、吉田監督はポドルスキを“司令塔”にコンバート。

トップ下の位置でボールを受け、高精度のパスを駆使しながら攻撃を組み立てるという役割を与えた。

ガンバ大阪戦ではその戦術が見事功を奏し、ポドルスキは終始のびのびとしたプレーを披露。その象徴がヴィッセル神戸の先制点のシーンだ。

敵陣中央でボールを受けたポドルスキが、右サイドを駆け上がる藤谷に展開。

ボールを受けた藤谷のアーリークロスに反応した渡邉千真がゴールを奪った。ポドルスキが司令塔として攻撃のタクトを振るう。

当初、チームが想像していた形とは違うかもしれない。しかし、いま確かにチームは「ポドルスキの活かし方」を見つけ出した。

ハードワークへの適応も

ポドルスキがチームのコンセプトであるハードワークに適応しつつあるのも良い兆候だ。

加入直後は日本の蒸し暑い気候に慣れていないせいか、運動量不足がいやに目に付いた。

ポドルスキの守備面での貢献の低さゆえに、チーム全体のバランスが崩れているといっても差し支えないレベルで、だ。

しかし、ここ最近の試合では改善が見られる。ガンバ大阪戦では相手のバックラインやボランチへチェックに入るシーンが何度か見られた。

これがポドルスキ自身のコンディションの向上によるものなのか、はたまた意識改革によるものなのかは定かではないが、

チームにとって良い傾向であることに間違いはないだろう。どんなに豪華な攻撃陣を揃えようとも、チームのコンセプトはハードワーク。

そこがブレては良い結果は見込めない。ガンバ大阪戦では、吉田新監督の下、シーズン序盤に見せたような怒涛のハードワークが見られた。

球際で負けない、終盤まで走り負けない、そうした泥臭いプレーこそヴィッセル神戸のサッカーを支えるものなのだ。

ここまで、多額の投資に見合った成績を残しているとは言い難いヴィッセル神戸。チームにはもう一刻の猶予も残されていない。

今こそチーム一丸となって、自分たちのサッカーを取り戻す時だ。

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