CHANT(チャント) 日本代表

サッカー日本代表に対する“手のひら返し”について

2017/09/04 20:07配信

武蔵

カテゴリ:コラム

先月31日、見事W杯進出を決めたサッカー日本代表。その翌日の会見で、ハリルホジッチ監督が続投の意思を表明した。

SNSでの反応を見る限り、この続投表明を日本のサポーターの多くが好意的に受け止めているようだ。

だが、思い出して欲しい。オーストラリア戦の前、ハリルホジッチ監督は解任の瀬戸際まで追い詰められていたことを。

これまでの最終予選では、ことあるごとに“ハリル解任”の文字が紙面を賑わわせてきた。

UAEにまさかの敗戦、コンディション不良の海外組を優遇、そしてイラク戦でのお粗末なマネジメント。

この他にも常に小さな火種がくすぶり続けていたことは周知の通りだろう。

こうした論調の変化を「手のひら返し」と捉えるかどうかはその人次第だと思うが、私個人の意見を述べるなら、

必ずしもそうした表現が適切ではないと思う。確かに手のひら返しは手のひら返しなのだが、「それで何が悪いの?」と思ってしまうのだ。

私はこれまでの日本代表の戦いぶりを見て、ハリルホジッチ監督の考え方に疑いの目を持ってきた。

縦に速いサッカーを目指すというわりには本田のような遅攻を得意とする選手を起用し続けたり、

コンディションの良いメンバーを選ぶというわりに調子の上がっているJリーガーではなく、

チームで定位置を掴めていない海外組を優先してメンバーに選出したりと、少なからず不満に感じてきた。

ただ、このオーストラリア戦でのハリルホジッチ監督の采配が見事だったのも事実。

これまでの主力メンバーを外し、井手口や浅野といった代表での経験が浅い選手を積極的に起用して、

結果それが大当たり。世間の風向きを一変させるに相応しい完勝だったと思う。

サポーターなんていうのは、それでいいのではないだろうか。応援してるチームの選手が良いプレーをすれば賞賛し、悪いプレーをすれば叩く。

彼らがプロのフットボーラーとして、それを仕事にしている以上、それは避けられない宿命なのかもしれない。

海外では、そうした傾向もより顕著だ。それまでボロクソに叩かれていようが、点を決めれば一夜でヒーロー扱い。

逆もまた然りだ。あのメッシやクリスティアーノ・ロナウドでさえ、一試合でも情けないプレーに終始すれば翌日の新聞で散々こき下ろされる。

そうした“非情さ”もまたフットボールの一面と言えるのではないか。

つまり、何が言いたいかというと、サポーターや記者の心情は移ろいやすくて当然だし、それで良いということ。

誰しもが先を見通した視点を持つ必要はないと感じるのだ。そうした無責任で、気まぐれで、批判的な目がチームに怠慢を許さないのではないか。

むしろそうした一貫した視点を持たなければいけないのは、現場の人間だろう。監督や選手たち、代表で言えば協会、クラブで言えばフロントだ。

彼らは自分たちの仕事に責任を持たなければいけないし、時には批判を受けること承知で自分の意見を押し通すことが求められる。

そういった意味では、ハリルホジッチ監督は批判に対して、少々センシティブ過ぎる気がする。

会見などで批判的な記事を並べる記者に対しての皮肉をよく口にするが、裏を返せばそれは批判を気にしている証拠。

ある種の図太さを持つというか、もっと自分の意思、自分のやりたいサッカーに対して芯を持って、それを押し通し、

結果を出すことで批判の声を黙らせてやるくらいの気概を持っていても良いと思う。

サポーターとしてこれからも不満は口にするし批判もするだろうが、そんな声はさらりと受け流して、

W杯の舞台でもオーストラリア戦で見せたような素晴らしい采配を見せて欲しいものだ。

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