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昇格組の現在地~セレッソ大阪 Jリーグを動かす存在感 「規格外」はまだまだここから~

2017/05/21 21:12配信

サカログ花子

カテゴリ:コラム


J1リーグの1/3の試合が終わり、リーグは中期に入りました。
ここまでの結果を受けて、さまざまな印象がありますが、今季のリーグで注目のひとつとなっているのは、
昇格組と呼ばれる、昨季J2で戦い昇格してきた3チームの現在地です。

奮闘、健闘という言葉は失礼なくらいに存在感のある3チーム。
昇格チームは苦しい戦いをする、というこれまでの常識が少し変わったと感じる今季です。

・プレーオフ枠での昇格チームは降格するというジンクスを破る絶大な存在感 セレッソ大阪

昇格組の中でもリーグで際立った存在感を放っているのが、セレッソ大阪でしょう。
昨季はJ2で4位という順位ながらもプレーオフを戦い、勝ち上がり昇格を決めJ1へと復帰しました。

セレッソ大阪がJ2へと降格したのは、2014年のことでした。
日本が4位と健闘したロンドン五輪後から、ロンドン五輪組が多く在籍していたこともあり急激ともいえる人気沸騰のチームとなったセレッソ大阪は、2012シーズンには降格争いを終盤までしたものの
2013年には、柿谷曜一朗や山口蛍といった「注目の若い選手たち」が主力として活躍を重ね「Jリーグのスター選手」へと駆け上がり、Jリーグ史上に残る人気チームになったところでリーグ上位の結果を残しました。
ACLへの出場を決め、さらには新外国人選手として、世界で活躍したビッグネーム ディエゴ・フォルランを推定6億円で獲得したことが大きく話題に。
W杯へ向けた最終兵器として柿谷・山口が台頭し日本代表としてW杯の舞台に立ったこともあり日本中から注目を集め、リーグ優勝を具体的に狙うはずだった2014年でしたが、まさかの降格。

2015シーズン、J2の大注目チームとなり1年でのJ1復帰を目指しましたが、順位は4位。
プレーオフ進出を果たしプレーオフ決勝まで勝ち上がったものの、レギュレーションにより引き分けで敗退。
2016シーズンもJ2で戦うこととなり、厳しい2シーズンを過ごしました。

それでもJ2という枠を越えて、常にサッカー界で話題となってきたセレッソ大阪。
柿谷、山口の海外挑戦は成功とは言い難い結果となってしまったものの、J2で戦っていても山口は日本代表に選出され続け世界と戦い、
J2にて圧倒的な強さの印象を残すことはできなかったといえども、タレント揃いで細かな部分での個の強さや違いをみせてきました。
苦しかったJ2での戦い。しかし、それは2シーズンに渡って機能しなかっただけなのではないかと「今」をみると感じるのです。

現在の位置は4位。
6勝4分2敗。19得点10失点。現在失点の少なさではガンバ大阪に次ぐ2番目の少なさとなっています。
セレッソ大阪は、これまでリーグで12戦を戦い、浦和レッズと柏レイソルにしか負けていません。
序盤こそなかなか勝利を得ることができませんでしたが、初勝利から3連勝7試合負け無しを続けました。ルヴァンカップを含めると11試合負け無しを継続。

序盤はまだ、J2で戦った2シーズンの「戦い方」が抜けてないのかなという印象を持ちましたが、個の能力が長けていることもあり、そこはすぐに順応。
バランスが良く、個の能力をみても日本を代表する選手たちがといっても過言ではない選手が揃うチームは、J1でも存在感を放つ位置へとあっという間に上がってきました。

浦和レッズとの戦いでは、常にJリーグを引っ張る存在である浦和の洗礼ともいえるほどに、「違い」を突きつけられたセレッソ大阪でしたが、その戦いがひとつの基準となったことは確かでしょう。
判断や選手の動き出し、連携、パス…すべてのスピードに大きな差を突き付けられることとなった浦和戦が序盤にあったことで、それをひとつのJ1での物差しとして得られたことは今のチーム状況に繋がったのではないでしょうか。
2シーズンを戦ったJ2での戦いが、どうしてもチームに浸透してしまうものでありJ1に昇格したからといって急激に激変できるわけではありません。
しかし、浦和というひとつの物差しを得たことで、改めて「J1とは」というものを目の当たりにできたことで、日々のトレーニングでの落とし込みや意識、こだわるポイントなどに変化があったのではと思います。

基準となる物差しを前に自分たちが変わらなくては戦えないと感じたことで、戦いながらいち速く吸収し、二度と同じような戦いはしたくないという火付けとなったことで
勝利へのメンタリティや、ひとつひとつの細かな動きや連携の質の向上、そしてユンジョンファン監督のサッカーが現在進行形で発展していると感じます。

おそらく、現在はまだ現在進行形。発展中です。
ここが100%ではないと、感じさせるチームといえます。まだまだ清武や柿谷が100%ではないとも感じますし、話題となる清武や柿谷、山口という選手よりも、今は杉本健勇というJリーグの顔となってもおかしくはないであろう存在が
ここからさらに結果を重ねるとなると、その可能性は無限かなとも感じます。
まだまだ奥行は深いチームであるはず。
まだリーグは1/3を終えたところなので、2ターン目に入った時にチームを分析された状況でどう戦えるかが上位進出の鍵となるのではないかと思います。
大阪の夏はかなり暑く、その中で日々練習を重ねるセレッソ大阪にとっては夏場のコンディションも整えやすいはずです。
リーグを握るのは夏といっても良いほどに、夏の戦いは重要極めることでしょう。

プレーオフ枠のチームがこれまで苦しんできたのは、J1への昇格に合わせ、チームを大きく変革できなかったことにあるのかもしれません。
J1へ向けて選手を大きく代えるということではなく、チームをJ1仕様に整えること。
無論、J1仕様に一気に変革するのはお金もかかりますし、どのチームもできることではないですし、大変なことですが。

クラブとして強化資金をしっかりと確保し投入できることも、ひとつのクラブのチカラ。
お金がない、はプロクラブにとって言い訳にはできません。強くなるために、クラブとして大きくなるためにお金を作ることもクラブの大きな仕事です。
J1で戦えるチームにするために、J2で土台を作ることも大切で、それもひとつの方法ですが、お金を投入して変革を促すことも準備のひとつです。
日本という国は、サッカー界に限らず、大きなお金を使うことに偏見が起こりがちです。
しかし、それは決して悪いことではありませんし、サッカー界で大きなお金はどんどん動いてほしいです。
Jリーグ発展には必要なことであり、大きな資金を持つチームがどんどんお金を動かしていくべきです。

セレッソ大阪のJ1への準備は、継続と変革でした。
J2から…というよりは、J1で戦った経験のある選手たちの土台。若い選手といわれていた頃から、今サッカー選手として一番いい時期になっています。
そして大きな資金を使って清武をリターンさせたこと。ユンジョンファン監督を招聘したこと。
プレーオフ枠で昇格してきたチームのジンクスを、おそらく壊せる存在となることでしょう。

セレッソ大阪が、ユンジョンファン監督の下、「規格外」をみせるのはまだまだこれからかもしれません。

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